第4章・異風堂々編

〜決勝トーナメント〜



−準決勝Aブロック−
SAORI VS 真鍋 静香


準決勝Aブロックは、リーグ予選を首位で突破したP.O.G所属の2人による同門対決。第2章では同じく準決勝戦で同門対決を経験したSAORI、その時は敗北を喫していただけに今回こそはこれに勝利し、初の栄冠を手にしておきたいところです。その高ぶる気持ちからか、開始早々に上段後ろ回し蹴りを2連続で決めていき、1発目はかわされたものの2発目を頭部へ命中させます。

しかしこの後はストマッククラッシャー、ジャンピングブレーンバスターなどの中技を繋ぐ真鍋にリードを許してしまい、4分に延髄ラリアット、カウンターラリアットを浴びせられます。劣勢となったSAORIがサソリ固めを決めていくものの垂直落下式ブレーンバスターで倍に返され、さらに厳しい展開となりますが、突破口を開くべくここからSAORIも足掛け延髄、一回転ドロップキック、スピンキックと打撃技で押していき、膝十字固めに捕らえます。

そして7分にブリザードスープレックスを決め、いよいよ猛反撃を開始しようとするSAORIですが、この後頭突きでダウン。首切り自分指差しのアピールをする真鍋、近距離からスピアーを放ち、再び頭突きで倒せば雄叫びガッツポーズ。そのままカバーに行きます。これを2で返したSAORIが先に立ち上がるとサソリ固めを決めていきますが、これを外した真鍋が場外に投げ落とし、戦場を移します。そして真鍋がバックを取りジャーマンの体勢、これはSAORIがオーバーヘッドキックで切り返し、先に場内へ戻ります。

するとSAORIが両手を振って場外の真鍋を挑発。これに怒りを買ったか、真鍋が場内に戻るとすぐさまSAORIのバックに回り込み、そのまま必殺・芸術品ジャーマン炸裂。2でSAORIが返しますが、さらなるヒートアップを見せる真鍋、ラリアットアタックでダウンさせて振り上げ招きアピール、SAORIを起き上がらせ2発目のラリアットアタック。これに、SAORIも負けじと足掛け延髄からフライングラリアット、そして2発目のブリザードスープレックスと決めていき、両者大技ラッシュへ。

SAORIがローリングソバットで真鍋を倒し、片腕を回すアピール。バックを取りますがこれはエルボーで防いだ真鍋、雄叫びアピール。逆にバック取りへ、しかしSAORIが返し再びローリングソバット、そこからジャックナイフ固めに持ち込みます。そしてSAORIが真鍋をコーナーへ寄せ、雪崩式の体勢。ここから雪崩式フランケンシュタイナーを成功させ、再びジャックナイフ固め。ピンフォールを狙いますが、真鍋が2.9で間に合います。

終盤から自らのペースに持ち込んだSAORI、真鍋のブレーンバスターも回り込んで回避し、背後から上段後ろ回し蹴りをヒットさせるとコーナーへ登り、ファイヤーバードスプラッシュ。が、その後に立ち上がった真鍋がパワーボムホイップで叩きつけていき、追い詰められながらも両手を振り上げ余裕さをアピール。そこからのカバーを返されると、今度は垂直落下式ブレーンバスターも決めていき、ラリアットアタックから逆エビ反り固め。

一気に窮地に陥ったSAORI、これはなんとか耐え凌ぐも、休む暇を与えない真鍋が即座にフィッシャーマンズスープレックスに持っていきフォール。真鍋の勢いに飲み込まれたSAORI、逆エビでの腰のダメージもあってかこのクラッチを抜けることができず、惜しくも3カウントのゴング。予選を無敗で通過し最も優勝に近い存在とされたSAORIでしたが、今大会も同門対決の前に涙を飲みました。

×SAORI  対  真鍋 静香○
(13分16秒、フィッシャーマンズスープレックス)




−準決勝Bブロック−
ナッチ VS Naru


準決勝Bブロックはベストバウト受賞者同士による対決。開始序盤から中盤に至るまで両者が小技、中技を駆使した互角な展開が続きます。開始2分にナッチがエルボー連打からバック取りに行くも、Naruがオーバヘッドキックで返し、そこからジャックナイフ固めで最初のカバー。この後Naruがショルダーネックブリーカー、マシンガン顔面ニーリフトと繋げますがナッチもフロントスープレックスで対抗し、その後延髄斬り、ジャンピングバックドロップと繋いでの逆片エビ固め。

さらにショルダーネックブリーカー、ジャンピングバックドロップと連続で決めていきペースが上がります。ここからのバック取りはNaruが凌いでアメリカンフックをヒット。しかしナッチが再びジャンピングバックドロップ。が、起き上がるとNaruが逆さ押さえ込みへ。ここからNaruが先程のナッチに対抗するようにカウンターの水車落とし、ショルダーネックブリーカー、アメリカンフックと連続で技を決めていきます。

ここで仕切り直しを図るべく、ナッチがNaruを場外に落とすと自らはリングに待機し、呼吸回復に専念。そして戻ってきたNaruへジャンピングバックドロップの体勢、これは読まれていたか、ブルドッキングヘッドロックに切り返されますがすぐにフロントスープレックスで立て直し、三角絞めへ。しかしこの後の組みは失敗し、倒れたナッチをNaruが起き上がらせて弓を引くガッツポーズ、そこから必殺・スパイラルナイフを炸裂させ、起き上がれないナッチに駆け登り式のダイビング背面エルボードロップで追い打ち。

さらに裏投げ、リバースフェイスバスターと怒涛のラッシュを見せるNaru。フィニッシュへの足場を整えますが、この後の組みをエルボースタンプで切り返したナッチもコーナーへ登り、フロッグ・スプラッシュ。そしてその後どさんこドライバー2を決めてフォールへ。これはNaruが2で間に合います。さらなる攻撃を加えようとナッチがジャンピングバックドロップに持ち込みますが、これまで受けたダメージが多かったか持ち上げられず、2度目のブルドッキングヘッドロックを許してしまい、1度目の時よりも急な角度で叩きつけられます。

ここからNaruが背面式片エビ固めへ。まだナッチにも返す余力があるかに思えましたが、先程のブルドッキングをもろに喰らったことにより意識がとんでしまったか、腕にはカバーを返す力も感じられず、そのまま3カウントのゴングが打ち鳴らされます。これにより、結局ナッチは1勝も挙げられぬまま大会を終了。対してNaruは予選からの勢いと運を味方につけて決勝へ進出、真鍋との再戦に望みます。

×ナッチ  対  Naru○
(9分56秒、ブルドッキングヘッドロック
→背面式片エビ固め)




−決勝戦−
真鍋 静香 VS Naru


予選リーグで対決した2人が決勝戦で再び激突。前回は真鍋が勝利していますが、その後に勢いをつけて予選突破を果たしここまで来たNaruだけに、雪辱を果たしたいところです。序盤は延髄踵落としやアッパーブローなどでペースを握るNaru。前回の闘いで終始主導権を握っていたのは真鍋でしたが、準決勝でのダメージが残っているのか、この試合はいつもの元気がありません。

開始3分にジャックナイフ固めで最初のフォールに行くNaru。その後延髄ニールキック、ショルダーネックブリーカーと繋ぎ、真鍋がロープワークからがむしゃらにスピアーを狙っていくも落ち着いてかわします。そしてもう一度ショルダーネックブリーカーを決めておいてのジャンピングフロントハイキック。さらに回転地獄蹴りを決めフォール。これを返されればジャンピングネックブリーカーから再びフォールし、Naruのペースはさらに広がっていきます。

この後もNaruの攻撃が続き、裏投げから胴絞めスリーパー、回転地獄蹴りからローリングギロチンドロップ、真鍋を後一歩のところまで追い詰めます。ハンマースローでコーナーに激突させ、倒れる真鍋を横に見つつ両手指を斜めに上げフィニッシュ宣言のNaru、背後から延髄ニールキック、そしてコーナーへ寄せてのスイングDDTも決めていき、再び両手指を上げるアピールを見せておいてからカバーへ。勝利を確信しましたが、これは気力で真鍋が両肩を上げます。

この後フックから再びフォールへ行くNaru、これもなんとかギリギリで返した真鍋がボディスラムから馬乗りナックルで反撃を試みますが、延髄踵落としで出鼻をくじかれ抱え式バックドロップを浴びます。ここからNaruが必殺スパイラルナイフ、まだフォールには行かずに裏投げを決めていき、バックを取って胴絞めスリーパーへ。これほどの大技を受ければギブアップもおかしくありませんでしたが、意地でもタップしない真鍋。そして立ち上がると最後の反撃に賭けるエルボーバット、ヘッドバット、ジャンピングブレーンバスター。

ようやくペースを掴んだかに見えましたが、ジャンピングネックブリーカーで潰され反撃もここまでか。ここからNaruがロープの反動をつけてのジャンピングフロントハイキックを決めていき、優勝へ向けての最後のカバー。ここまでくればさすがに真鍋も返す余力は残っておらず、3カウントを献上。難敵との再戦で見事リベンジを果たしたNaruが、夢女のパロX交流戦・初優勝という嬉しい快挙を成し遂げ華王第4章の幕を下ろしました。

×真鍋 静香  対  Naru○
(10分05秒、ジャンピングフロントハイキック
→背面式片エビ固め)

Naruが「華王〜愛の激情〜第4章・異風堂々編」を制覇。


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