「ファイモニ公式タッグトーナメント」〜準々決勝試合解説〜
第4試合 ブラック・ウィドゥ&狗神 こずえ VS 今井 絵理子&ARISA第1試合 小河 誠&A.I. VS 新垣 里沙&小川 麻琴 琉球。氏のレスラーとホマッチ氏のレスラーとの対決はこれが初めてなのに加えて、どちらが本物の 「おがわまこと」なのか(厳密にはどちらも本物では無いが…)を証明するという意味合いも含まれたこの一戦。 やや新垣・小川組がリードを保っている状態で試合は進行してゆく。どちらも早めのタッチワークで、 スタミナを温存させながら闘っている印象が伺える。 開始7分が経とうとした所で、先に大技を出したのはホマッチ氏の小川麻琴。ダイビングヘッドバットから リバースデスバレーボムを急角度で落としていく。ここから一気にペースを上げ、バックを取っての リバースフェイスバスターも決めて流れを自分のものにする小川。 この流れを引き戻そうと、DDTとスピニングトーホールドを織り交ぜた攻めを展開するA.I.。 そして北斗原爆固めも決めたが、その後交代した新垣に捕まってしまう。ギロチンエースクラッシャーから リサ・ハウリング2連発で勝負に賭ける新垣。 残り体力が有り余っている新垣はこの後琉球。氏の小河へも大技を連打。ダイヤモンドカッター、 高角度前方回転エビ固めなどで攻め立てた後の旋回式ボディプレスで3カウントが入り、この試合も 優勝候補の新垣・小河組が危なげない勝利を挙げた。 (14分42秒、旋回式ボディプレス) 第2試合 デンチャー 松浦&石川 リキ VS 飯田 圭織&石黒 彩 試合が始まってからお互いに激しい逆水平チョップを浴びせ合う松浦と飯田。その攻防が続いた後は 飯田が説得力のある打撃技を重ねていき、松浦がリキへ交代。 荒削りながら確実に威力のある技を続けて繰り出すリキだが、飯田交代後の石黒も出だしから好調。 男子レスラー(?)を相手にストマッククラッシャーといった馬力を必要とする技を何度も繰り出して豪快ぶりを 見せつける。 ここまで完全に飯田・石黒組がリードしているのだが、ここからがいつもの様に、中盤から一転して ファイモニチームが相手組のペースに押し返され、フィニッシュが危うくなるという現象に陥ってしまう…。 なぜかここからの大技が決められず、相手から大技を叩き込まれている状態の飯田・石黒。 前方回転エビ固め、ウラカン・ラナ、マヤ式スープレックスそれぞれカウント2.9で辛うじて返す飯田。 交代するも、石黒も駆け登り式ムーンサルトプレスがカウント2.9。この試合もファイモニ勢が負けてしまうのか。 そんな不安が頭をよぎった時、石黒に願ってもみないチャンスが訪れる・・・。 交代を受けたリキにワンハンドチョークスラムを決める。そしてその後にアウトサイダーズエッジ。 もしかしたら、いけるかもしれない…。そこから石黒の快進撃が始まった。逆さ押さえ込みを2回決め、 いずれもカウント2.9。続く松浦のブレーンバスターを切り返す。何度も危ない場面も見られる中、自分の 得意技で挽回を図る石黒。これでもかとアウトサイダーズエッジを連発で放り投げ、その後にダイビング攻撃。 これなら勝てる、そうファン誰もが思っていたかもしれない・・・。 しかし、パートナーへ交代せず孤軍奮闘する石黒が裏目に出てしまう…。STF、コブラツイストでギブアップを 迫るがタップしない松浦、肉体は限界に達している石黒にありとあらゆる空中技で巻き返し、三角跳び ボディアタックがカウント3を入れさせ、まるで勝ったことが当然の事の様な表情でマイクアピールをする松浦。 またもやツキに見放され、非常に悔しい負け方を喫した飯田・石黒。この試合だけは勝っておきたかった、 勝ちたかった・・・。 (26分53秒、三角跳びボディアタック) 第3試合 竹中 美紀子&大木 千佳代 VS 一位 紗耶香&後藤 真鬼 オーナー琉球。氏が自信を持って送り込んだ強豪チーム、一位・真鬼組に対し、意外な程に互角以上の闘いを 展開する竹中。各種パンチ技で一位・真鬼組の猛攻を寄せ付けない。 大木も好調、スキを見計らって一位に踏み込み掌打や袈裟斬りチョップを叩き込む。しかし思わぬ事態が。 一位が2度目の叩きつけブレーンバスター、かと思いきやシンガーソングドライバーを急角度で打ちつける。 その後タイガースープレックス’85であわやカウント3。 ここで竹中にタッチしたのが功を制す。フライングボディシザース後にダイナマイトパンチラッシュ。そして ここ一番で見せる大技、お陀仏パワーボムが炸裂。この一撃で完全に自分のペースへ持ち込んだ竹中。 数々のファイモニレスラーを苦しめてきた真鬼にも恐れることなくジョニースパイク、ダイナマイトパンチラッシュ、 チョークスリーパーと決めていく。この勢いに溜まらず真鬼が一位へタッチ。このペースに全く衰えを知らない 竹中、途中ぺディ・グリーを喰らうも外道クラッチ、ダイナマイトパンチと繋げていっての2発目の お陀仏パワーボム。これが遂にカウント3を鳴らし、イチヒロ氏によるレスラーが今大会初めて他団体の レスラーからピンフォールを奪った。 (16分03秒、お陀仏パワーボム) イチ・ヒロ子組を負かし、その実力を知らしめた今井・ARISA組だが、レギオンの“ズルくてウマい” レスリング殺法に屈し気味のまま、試合中盤を迎える。 新人としては目覚ましい成果を上げ、この試合もはつらつとしたファイトを見せているARISAだが、今井が それをフォローしきれず、反則を織り交ぜたウィドゥの攻撃に捕まってしまう。 ブーイングを真に受けながらも観客を煽るパフォーマンスを見せるウィドゥ。心身ともに悪役に徹する プロ意識が伺える。 後半、今井が足掛け延髄斬りを軸にした素早い技の繋ぎでようやくらしさを見せるが、既にフィニッシュに 追い込まれている状態。ウィドゥがブルズ・ポセイドンを連発後、狗神がローリングソバットラッシュ→スーパー スイングDDT、ドラゴンスープレックスホイップ。そして必殺ドラゴンスープレックスホールドがタイミング良く 決まってピンフォール。大技らしい大技を一発も喰らうことなくレギオンが、ファイモニ内タッグトーナメントの 優勝チームを粉砕し、準決勝進出を決めた。 (18分51秒、ドラゴンスープレックス) |