「ファイモニ公式タッグトーナメント」〜準決勝試合解説〜


第1試合 新垣 里沙小川 麻琴 VS デンチャー 松浦石川 リキ

予選、準々決勝共に快勝し、決勝戦進出への意気込みも充分な新垣・小川組。対する松浦・リキ組は、
琉球。氏によるレスラーの一心を背負い、優勝への望みを賭けている。そのせいか両者とも序盤は
慎重な技の繋ぎでオーソドックスなレスリングの攻防が続いていく。

ヘッドロック、キャメルクラッチといった古典的な技をお互いが繰り出す中、沈黙を破ったのはリキ。
開始5分で十八番技の超超超超いい卍。を決めにかかる。そして後頭部からのラリアット、スコ―ピオン
デスロックなどで一際その存在感を見せるリキ。絞め技で徐々に新垣の体力を落としていく。

交代した小川にも串刺しラリアット、ぶっこ抜きブレーンバスターを出し惜しみすることなく決めていき、
パートナーに頼ることなく一人で相手二人組をフィニッシュに追い詰めていくリキ。

新垣・小川、タッチワークを駆使しながらもリキの懐に入り込めず、ぶっこ抜きバックドロップ、侍パワーボム、
卍固めの後にカウンターラリアット→敬礼→ウエスタンラリアット→延髄ラリアットという凄まじいラリアット3連打を
浴びてしまう。しかし、この後から新垣が華麗なソバットの連打で逆襲。これを受けてリキが無理せず松浦に交代。

完全に体力が有り余った状態で最後の仕上げに取りかかる松浦。新垣へカウンターウラカン・ラナ、ここで
交代した小川にすぐさまジャンピングパワーボム。もはや松浦の独壇場。この後のランニングでの飛びつき前方
回転エビ固めでカウント3。圧勝でここまで勝ち抜いて来た相手チームから圧勝するという強さを見せつけた。

新垣 ×小川  対 ○松浦  リキ
(16分54秒、飛びつき前方回転エビ固め)

第2試合 竹中 美紀子大木 千佳代  VS ブラック・ウィドゥ狗神 こずえ

ファイモニ勢が全滅という厳しい展開を迎えた中で、オーナー・イチヒロもノーマークで準決勝まで勝ち残ったという
今大会のダークホース的存在、爆進党の竹中・大木組。ELF軍のヒールコンビ、レギオンを相手にどんな闘いを
見せるのか。

Aqua Deep!に何度か参戦し(実質2回)、他団体選手との闘いに慣れているのか、安定した試合運びを
展開する竹中。しかし、大木が狗神にペースを奪われ気味になる。あまり狗神にダメージを与えられず、
早い段階で竹中へ交代。

その竹中がショートレンジラリアット、フック掌打を豪快に決めて、再びリードを取る。交代したウィドゥへも
怒りの鉄拳制裁、ダイナマイトパンチラッシュが炸裂。この試合も大活躍を収めている竹中、ウィドゥの拷問攻撃も
もろともせず。

そして開始8分、これまでの試合では見せることの無かった荒技、お陀仏喉輪落としが遂に解禁。
一撃で相手を仕留める破壊力を持つこの技。フォールを恐れ、即座にウィドゥが狗神へ交代。

この試合、エキサイトしながらも冷静さも併せ持っている竹中、狗神の技を幾度と切り返し、堅く自分のペースを
守り続ける。そして再びダイナマイトパンチラッシュ、そこからジョニースパイク、垂直落下式バックドロップと
前の試合同様に首破壊技のラッシュ。ピンフォール勝利まで後僅かという状態まで追い込んだ竹中。

しかし、交代後のウィドゥ、ここから反撃技を畳みかける。コーナー逆さ吊りの裏拳から始まり、途中ヒップ
ドロップを喰らうも、反り逆エビ固めからブルズ・ポセイドン、中指を立てておいて背後から間接蹴り、そして
ぶっこ抜きバックドロップ。これまでファイモニのトップ勢を粉砕してきた意地を見せる。

これに竹中、大木へ交代。先程はいい動きを見せられなかった大木、噛みつき攻撃を喰らうがギロチンエース
クラッシャーで反撃に出る。そこからのフォールがカウント3ギリギリ。その後マンティブルクローを決める
ウィドゥに、2発目のギロチンエースクラッシャーを炸裂。更にミリオンダラーバスター、振り返りアピールを
見せてからの踏み込み掌打、袈裟斬りチョップでフィニッシュ寸前に追い詰め、大木の表情にも笑顔が見えた。

お返しのアイアンクローでギブアップを狙いにいく大木。これを耐え凌いでウィドゥが脚への集中した攻撃を
見舞うが、立ち上がった大木が再び振り返りアピール。そして片エビ固めでカバーに入る。スタミナが残って
いなかったウィドゥ、これを返せず。カウント3が決まり、竹中・大木組が決勝進出へと上り詰めた。

そして決着後に大木が「どうした、どうした」と、ウィドゥがいつも試合中にしているセリフをそのまま返しての
マイクアピールを見せて強さを誇示。これからの活躍ぶりに期待出来そうだ。

竹中 ○大木  対 ×ウィドゥ  狗神
(16分56秒、片エビ固め)