「ファイモニ公式タッグトーナメント」〜予選Aブロック試合解説〜
第4試合 後藤 真希&島袋 寛子 VS 飯田 圭織&石黒 彩第1試合 小河 誠&A.I. VS 大谷 雅恵&村田 めぐみ ファイモニ公式タッグトーナメントの予選Aブロック第一戦目は、前回の興行で辻を仕留めた小河が 今回初参戦のA.I.と組んで、最近トップ戦線に食いつきつつある大谷・村田組と激突する。 序盤・中盤共にお互い一歩も譲らないまま、ダウンを取り合う一進一退の攻防が続く。 この状況を見て、大谷と村田が他団体の選手とも互角に渡り合えていると見ていいだろう。 これから開始10分が過ぎるという所で、小河が「下克上じゃ!」を連発してペースを握りつつあるが、 大谷もツームストンパイルドライバーやサソリ固めを駆使して充分に対抗している。 そして10分が経過し、そろそろフィニッシュへ持ち込みたいのか、小河が前方回転エビ固めや スモールパッケージで大谷にプレッシャーをかけていく。交代後の村田も同じくスモールパッケージホールドを 小河に決め、積極果敢な攻めで他団体選手に技を決めていく。 11分35秒、小河が得意のSTOを炸裂。しかしその状況を冷静に判断した村田、サンダーファイヤー ジャンピングボムで豪快に反撃技を見舞う。これを受けた小河がA.I.に交代。 A.I.もこの波に乗ってムーンサルトを連発。そしてロープに振ってからのウラカン・ラナ、ノーザンライト スープレックス、愛のビッグバード、駆け登りのムーンサルトと全く動きが止まらないまま、空中技の雨あられで 村田を追い詰めていく。 大谷へ交代後も手を止めることなくA.I.が華麗な空中技のラッシュ。もはやこのスピードについて来られない 状態の大谷・村田組、充分にスタミナを残しているA.I.には反撃技も通じず。 ロープワークを使った攻防が続いた後に、A.I.がバックを取って2度目のハイブリッジジャーマン スープレックスを決めて、カウント3のゴングが鳴った。前半までは大谷・村田組にも勝機が見えていたものの、 スタミナ・技量共に小河・A.I.組が一歩上回っていた感が強い試合だった。 (18分33秒、ハイブリッジジャーマンスープレックス) 第2試合 安倍 なつみ&市井 紗耶香 VS 新垣 里沙&小川 麻琴 開始直後からの安倍の攻撃に早い段階でパートナーにタッチを求めた新垣だが、その後の小川が 重たいボディーブローの連打を軸にした攻めで、新人らしからぬ堂々とした闘いっぷりを展開する。 これに押され気味の安倍と市井。反撃の糸口が掴めないまま、試合は刻々と後半戦へと向かっていく。 先程は押されていた新垣も、小川の好戦に後押しされるようにジャンピングDDT、三角跳びボディプレスの ラッシュで、市井を後一歩の所へと追い込んでいく。 まだ市井のスタミナが残っているとはいえ、このままでくの坊同然の状態で試合を終えてしまうのか。 交代後の安倍にもギロチンエースクラッシャー、ダイヤモンドカッター、ラ・マヒストラル、そしてリサ・ハウリングと 依然圧倒的にペースを掴んでいる新垣。辛うじて両肩だけが上がっている状態の安倍。 だが15分を過ぎた所で、先程までやられっぱなしだった安倍が、息を吹き返したかのように反撃をしはじめる。 交代した小川に三角絞めを執拗に狙っていき、チャンスを掴みかけたその時、小川が必殺技のマコト・ エスカレーションを一瞬にして決める。貫禄を見せつけるように安倍を丸め込んで、この試合を難なく ピンフォールで飾った。ファイモニのトップ勢から圧勝したハロモー。プロレスの新人コンビ。 これによって準々決勝で初めてハロモー。プロレスの選手が琉球。氏による軍団と相見えることになる。 (18分19秒、マコト・エスカレーション) 第3試合 デンチャー 松浦&石川 リキ VS 中澤 裕子&福田 明日香 前の2戦はともに敗戦となってしまったファイモニ勢。ベテランチームの意地として、この試合は 勝ち取っておきたいところだ。 この期待に応えるように試合序盤、パワーとグラウンドが持ち味の中澤と福田が快調な滑り出しでスタートを切る。 中盤になると松浦が積極的に技を一発一発当てにかかる。空中殺法を主体としながらも、超滞空のブレーン バスターでパワーを、コーナーでの顔面ウォッシュでラフさも見せつけ存在をアピール。 それに負けじと福田も応戦するが、続くリキからラリアットの連打を浴びせられる。ぶっこ抜きバックドロップ、 パワースラム、超超超超いい卍。と得意技を重ねて繰り出し勝利へ迫るリキ。だが卍固めの直後、福田が 起死回生のノーザンライトボム。そしてそこから餅つき式のパワーボム。一気に逆転勝ちの切符を掴んだ福田。 しかしここはカウント3ギリギリでリキが返す。 再び攻撃を加えたい福田だが、ここでまたもや超超超超いい卍。に捕まってしまう。振り解いた直後、リキが 侍パワーボムで福田をフォール。余力が尽きた福田、カウント3を許してしまい、この試合もファイモニチームの 敗退。Aブロックは全て他団体チームの勝利という結果に終わった。 (20分56秒、侍パワーボム) 終始飯田・石黒組が後藤・島袋組を圧倒。後藤にいつもの元気が見られないまま、新タッグチームが パワーで押されっぱなしの状態。 ワンハンドチョークスラム、ハワイアンクラッシャー、アウトサイダーズエッジといった十八番技を難なく 繰り出していく石黒。後藤が必死に丸め込み技で押さえにいくが決まらず、試合開始時の体力を残したままの 飯田が、ワイルドボムで後藤をピンフォールして快勝。 準々決勝、中澤・福田組の借りを返すべく飯田・石黒組が、松浦・リキ組に勝負を挑む。 (17分51秒、ワイルドボム) ―予選Aブロックはファイモニチームが全て敗戦という結果に終わってしまいましたが、心境は。 イチ・ヒロ子「ここまで負けるとさあ、いい加減腹立ってきちゃうよ。前哨戦だとまあまあ勝ってたから 今回は期待してたんだけど。本番になると弱いんだよなあ、うちの選手は。」 ―Bブロックでは矢口・保田組が一位・真希組と、石川・吉澤組がウィドゥ・狗神組と闘いますが、 勝機は有りと見てよろしいでしょうか。 イチ・ヒロ子「どうせみんな負けちゃうんだろぉなあ〜・・・。もう自信ないよ・・・。俺だって今井・ARISA組に 勝てるか分かんないし。今まで自分が追求してきたプロレスラーの作り方を変えない限り、 他団体の選手には勝てやしないよ。相当嫌らしい不細工なキャラクターでも作らない限り。」 ―今後のファイモニの交流戦活動も期待しています。ファンの皆様へ最後一言。 イチ・ヒロ子「うーん・・・。うちのレスラーが弱くてすいませんでした。でもファイモニでのレスラー作りのルール、 方針などは一切変えないつもりです。自分から勝つためになにかいじる、ってことはしませんので。 他団体に参戦するときにはもうちょっと闘い方を研究して、工夫して、ファイモニのモームスラーとは違った ブサイクなレスラーでも送り込もうかなと思います(微笑)。」 |