〜プロローグ〜

語り:片口トモロフ

〜このプロジェクトが始まる前の時代〜

・・・団体交流に乗り出す一人の若者がいた…。
名前は、「イチヒロ」と言った…。
母親の食事に舌鼓を打ち、旺盛なファイプロライフを送っていたかに見えたが、
若者は心の中で、「プロレス本来の面白さをファイプロで表現できない」という
葛藤に苦しんでいた…。
だが、そんな葛藤は、団体交流という広い海の中で、忘れていた…。

イチヒロが最初に他流戦に名乗りを上げたのは、
「Aqua Deep!」(ASザク氏)であった…。
初めて敵地のリングへ上がることとなる選手は、
「爆進党」の竹中と大木、だった…。
第一回目の他流試合の結果は、まあまあだった…。
続く二回目に参戦した時の試合は、あまり活躍しなかった…。

その後、ファイモニのリング内で、「他団体交流戦」を開催した…。
参加したのは、4つの団体。
いずれも、パラメーターでファイモニに勝っていた…。
結果は、勝った試合は一試合。あとの試合は、負けだった…。

他流戦二つ目の団体は、「ELF」(こ〜ぞー氏)だった…。
大会の名前は、「BODY MOVIE」。
タッグでのリーグ戦だった…。
これに出場したのは、「ファイモニ」のリカッチ・ヨッスィー組と、
カゴちゃん・ツジちゃん組だった…。
勝機があったかに見えたが、結果は、出なかった…。

これに懲りずイチヒロは、二回目の交流戦を開催。
タッグのトーナメントだった…。
公式のルールを作成し、イチヒロは確信した…。
「これなら、うちも勝てる。」
だが結果は前回と同様、惨敗に終わった…。
実験は、失敗だった…。
だが、爆進党の竹中・大木組は、準優勝をした…。

イチヒロは、言った。「今のやり方では、結果は出せない。」
そこでイチヒロは、他の出場者のデータを研究した…。
イチヒロはファイプロの奥深さに、改めて気付いた…。
そして研究に研究を重ねた結果、イチヒロは、思った…。
「主攻撃のパラメーターみんな最大じゃん。」

これに気付いたイチヒロは、早速作った不細工レスラー、宇座子を闘わせてみた…。
しかし、いくらパラメーターを強力にさせても、勝てない相手がいる…。
イチヒロはまた考えた。「女子サイズで一番相性が良いのは、パンサーだ。」
だが、いくらパンサーが強いことは知っていても、イチヒロは使わなかった…。
「強いものばかり作っていても、面白くない…。」

そして出した答えは、「武者逝」の凄井宇座子と加成肝子の2人だった…。
この2人を最初に出場させた団体は、「TRW」(ホマッチ氏)だった…。
新人を相手に、見事勝利を挙げた…。
これを機にイチヒロは、団体総巡り計画の第一歩を歩み出した…。


〜プロジェクト・第1章〜

イチヒロは、歓喜していた。「これから団体巡りをしていくと思うと、ワクワクする…。」
もうそこに、かつてのプロレスとゲームの狭間に浮かぶ葛藤に苦しむ姿は、なかった…。
人間が本来持つ闘争本能に湧き上がる魂が、そこにはあった…。

団体総巡り計画を掲げての一つ目の団体は、「WRESTLE GUILD」(JG氏)だった…。
ここで初めて、イチヒロ本人とへなちょこ駄目男による男子勢が、参戦した…。
イチヒロのJr.リーグ戦予選突破こそはならなかったものの、単発興行では無事、勝利した…。

これに満足したイチヒロは、間髪入れずに「BATTLE SPACE」(MARTY氏)、
「FSE」(ますらお氏)へと足を運んだ…。
前者の出場選手は、イチヒロ、駄目男、島二郎。後者の出場選手は、宇座子と肝子だった…。
このプロジェクトの第1章は、ここから始まった…。