えっ!あの武者逝が!?


「今回のメニュー」

・第0試合 他流戦で活躍中の“武者逝”によるオープニング特別試合
「凄井宇座子&加成肝子」VS「紀所伊代&大舞慈美」
 ゲスト:井鈴和樹(映画監督)

・メインイベント 他団体マットでも成果を上げた、ファイモニ新・トップ対決
「後藤真希」VS「石川梨華」
 ゲスト:俊藤 剣

・ファイモニに新たなる事件!?MIZUHO(ZONE)がリングに乱入!



・第0試合「凄井宇座子&加成肝子」VS「紀所伊代&大舞慈美」
実況:筋なりよし、ゲスト:井鈴和樹(映画監督)


筋「全国3000万人のプロレスファンの皆様、お待たせいたしました。
ファイモニアワーの第4回目がいよいよスタートです。
ゲストにはですねー、これまた豪華な方が来てくださいました。
辛口批評でお馴染み、映画監督の井鈴さんです。どうぞよろしく。」井鈴「はい、こんちは。」

「さて、プロレス観戦が今回初めてという井鈴監督、今リングを目の前にして、いかがですか?」
「まあ、格闘技は嫌いやないから、自腹じゃないっつーことで見に来たんやけども、
なんでわしが見る試合オバハンばっかりなんや!モー娘。とちゃうんか?これ。」
「ははは・・・。」

「自分でブシャイクと開き直ってる態度が一番腹立つねん!」「試合内容の方は、ファイモニの選手に
負けないぐらい熱い闘いを見せてくれると思うんで、是非応援してあげてください。」
「応援する気にもならへんわ。応援っつっても、全部プロレスはやらせとちゃうの?」
「いえいえ、そんなことはありませんよ。魅せる真剣勝負、それがプロレスであります。」
「それがややこしいねん!こっちは映画みたいに演技と割り切って見たいねんホンマ。」

「今ゴングが鳴りました!青コーナー凄井宇座子、対する赤コーナーはHUに参戦中の紀所伊代であります。
AD!大会での予選敗退から、しばらくオンライン興行での出場をご無沙汰していた
ウザ・キモコンビが、久し振りに我々の前に姿を現してくれました。対する相手チームは、
WGLでその実力を遺憾無く発揮した紀所伊代と大舞慈美のコンビ。」
「どいつもこいつもふざけた名前やな〜、ホンマに。」

「紀所がボディスラム2連発で、宇座子を場外に。ここから仕切り直し。
そして戻ってきた宇座子が、掴みにかかるところを切り返される。脚をねじっていく紀所。
ここで早くも宇座子が肝子に権利を譲りました。」「あんま見たくないねんから放送席の方来るなって。」


「さあ、早くもツープラトンの態勢。しかしこれは紀所がキックで返しました。」
「そんなやるんやったら二人とも後からボコボコ殴ったらえーねん!」「これがプロレスの面白い所ですからね。」
「何もおもろないわ、こんなもん。」「最後にはきっと、感動が待っていますよ。」
「ちょっとタバコ買いに行ってえーか?」「いえいえ、最後までじっくりこの勝負を見届けてあげてください。」



「肝子が力任せにパンチを繰り出していきます。そして喉輪の体勢、これは紀所が巻き投げに
もっていきました。そして慈美にスイッチ。今度は、紀所と慈美が、ダブルのドロップキック!
重い体を吹っ飛ばしました!」「あんなもん自分から吹っ飛んでるだけやがな。」


「慈美が脚を取って、ジャックナイフ固めでカバー。これはカウント1。慈美が肝子を相手に
有利な攻めを見せています。ここで肝子がタッチ。ウザ・キモ速いタッチワーク、あるいは
思っている以上にダメージが大きいのか。」「ふわぁ〜あ・・・。(アクビ)」

「あー肝子が合体パワーボムの態勢。ここで決めるのか!?あー決まってしまった!
ウザ・キモが強引に試合のペースを奪っていきました!」


「しかし慈美も、ネックブリーカー、バックフリップ、キーロックといった古典的な技で反撃を見せています。」

(5分経過)
「宇座子のフック掌打を喰らったところで、慈美が紀所にスイッチしてまいりました。
そして再びダブルのドロップキック!ウザ・キモに負けないコンビプレーを見せています、紀所・慈美組。」

「ツームストンは、宇座子が体勢を入れ替えて、逆に放っていった。しかし立ち上がった紀所が、
ボディスラムでコーナーに登った。そして鮮やかにサマーソルトドロップで宙を舞いました。」
「ふわぁ〜あ・・・。(アクビ)」


ステップキックから、腹固めに移行する。ここで肝子がリングの中に入ってまいりました。
宇座子が捕まり気味。」

「宇座子をレッグスピン、そしてカットに入ってきた肝子に対してもレッグスピンを軽やかに
決めていきました紀所。」「あんだけ腹出てて軽やかはないやろ。」
「しかし起き上がった宇座子が背後から張っていく、そしてブレーンバスターに持ち上げた、
あー垂直落下式ー!思わぬところで大ダメージを負ってしまいました紀所。」

「ここで宇座子がタッチ。再び試合の権利が巡ってまいりましたウザ・キモコンビ。
おっと、紀所が宇座子へノーザンライトボム。そしてやってきた肝子を間接蹴りで蹴散らして、
起き上がった宇座子にミステリオ・ラナ。大奮闘を見せています紀所。あっとしかし肝子が
ワンハンドチョークスラムー!カバーに入った、これはたまらず慈美がカットに入る。」

「しかしバックドロップをエルボーで返された。そしてエプロンに戻る慈美を尻目に、
肝子が高い角度でのパワーボムー!再び紀所を力ごと叩きつけたー!これは危ない!カウント2.9−!」
「なんでストップウォッチも用意しておらんのに2.9とか分かるんかいな。」


(10分経過)
「ここでようやく慈美にタッチが回ってきました。紀所の援護から、レッグロールクラッチホールドに入った、
カウント1。そして紀所がボディスラム。慈美が紀所を起き上がらせて、一回転のドロップキック!
いい連繋を見せています紀所・慈美コンビ。」

「ロープに振って、もう一度慈美のドロップキック!強豪肝子を相手に互角以上の闘いを見せています。
これには場内も驚きの歓声が上がっております。」


「さあバックを取った、ここで十八番技に持っていこうというのか、決まったー!リングの中で慈美が
綺麗なアーチを架けました!古典式の必殺ジャーマンスープレックス!宇座子がカットに入る。
依然、劣勢の状態が続いているウザ・キモ。もしかしたら、これは紀所・慈美がいけるかもしれない。」


「試合権利のない宇座子がバックを取った、あーお返しの漬物石落としー!地獄逝きバックドロップ。
元祖・武者逝コンビの意地を見せてまいります。そしてツープラトンでのブレーンバスター!
AD!タッグトーナメントでのまさかの初戦敗退から沈黙を続けていたウザ・キモコンビですが、
そのいじらしいほどのチームプレーは健在であります。」「あれがえーんかいな。」「えー。」


「慈美がこのピンチをまぬがれるか。肝子がバックブリーカーから、首をかっ切ってフィニッシュアピール。
そこから強引にエビ固めでフォールに入った、これは返す気力が残っているか!?
紀所のカットが間に合いました。」

「しかし宇座子が紀所を場外に。分断作戦に入りました、肝子が再び首をかっ切るポーズ、
キャメルクラッチ、ラクダ固めの体勢に持っていきました。これで決まったかー!?
慈美が体勢を入れ替えた、ジャパニーズレッグロールクラッチで逆に固めていった!カウントが入る、
即座に宇座子がカット。そして尻を叩いて場内のお客さんに見せつける、余裕の表れか。」
「ふっはっはっは・・・(笑)。あいつ馬鹿やねん。」


「エビ固めに紀所がカット。そして今度は、紀所・慈美コンビがアピールを見せましたー。
慈美が飛びつき逆十字固めー!リング上、4人が入り乱れた。宇座子が紀所をキャメルクラッチに捕らえた、
その間肝子がバックを取った、しかし慈美がレッグスピン、宇座子と紀所がエプロンに戻ったところで、
ダイビングのニードロップ。ここから紀所へ繋げておきたい。」


「しかし肝子がしつこいまでに腹太鼓を見せてまいります。」「ホンマしつこいよ。いい歳こいて。」
「慈美も足掛け腕固めで極めにいきますが、宇座子が忍び寄ります。」


(15分経過)
「再びリングの中は大混戦。援護に入った紀所を、宇座子がキャプチュード!そして肝子が逆エビ反り固めで
再びギブアップを取りに行った、これは耐えられるかー!?」

「ブレーンバスタースラムから、腹太鼓を挟んで満を持してのヒップドロップ!これは紀所がカット、
しかし肝子が慈美をチョークスラム、そして宇座子が紀所に漬物石落としー!万全の態勢に持ってまいりました。
サーフボードストレッチ、単純ながらも肝子がやればその悲痛さがこちらにも伝わってくるでしょう。」


「追い込まれている慈美も、必死に丸め込みで応戦します。しかし喉輪から、肝子が宇座子にタッチ。
ここで最後の仕上げに取りかかるのか。再びサーフボードストレッチ。そして宇座子が胸元への張り手。
慈美の体がゆっくりと崩れ落ちます。宇座子が尻を叩く。」

「そしてフィニッシュか!?いや、羽交い締めに捕らえた。肝子がアメリカンフック。またも腹太鼓を見せる。
そして宇座子の前転キャメルクラッチ。既に慈美の腰は限界に来ていることでしょう。
しかしまだ試合を諦めない。」


「紀所は肝子のチョークスラムで、完全にグロッキー状態。慈美が一人で頑張るしかありません。
さあバックを取った起死回生のジャーマンスープレックス!!これでどうだ!決まるか!?
カウント2ー!宇座子が返します。」「ホンマ早く終わって欲しいわー。」

「肝子を蹴散らした、しかし宇座子の剃刀ブレーンバスターが待っていた。ジャックナイフに固める、
紀所はカットに行けない、カウント3−!WGL参戦コンビ、後一歩のところで勝利を逃しました。
ウザ・キモコンビ強し!」

「井鈴さん、この試合の評価、五つ星でどのくらいでしょう?」「オバハンの汚い尻と腹を散々見せられて
星付ける気になんかならへんわ。マイナス3やねん。」
「そうですか。今日はどうもありがとうございました。」

ファイモニ アワー

○宇座子  肝子  対  紀所 ×慈美
(20分11秒、剃刀ブレーンバスター→ジャックナイフ固め)



・メインイベント「後藤真希」VS「石川梨華」
実況:筋なりよし、ゲスト:俊藤 剣


筋「本日のメインイベント、ファイモニの新・二大エース対決、「石川梨華」対「後藤真希」の
シングルマッチが、今始まろうとしております。」

「この試合もこれまた超・豪華ゲストに来てもらっています。垣根を越えた超党派プロレスユニット
「BADD」を結成し、現在はOLIVE JAPANに戦地を移して闘いを繰り広げています、
自他共に認める天才プロレスラー、俊籐剣さんです、どうぞよろしく。」「はい、こちらこそ。」

「いや〜、俊籐さんに来て頂けるとは、夢にも思っていませんでしたよー。」
「俺もねー、モー娘。に逢えるなんて夢にも思ってなかったよ。」「えー(笑)。」

「普段俊籐さんが闘われている会場とこの会場、お客さんの雰囲気はどのように違いますか?」
「うん、俺が普段闘っている会場よりもねー、お客さんスマイルだよね。」「ほほぉー。」
「自分が一番ラブしてる選手を応援する気持ちが、凄いダイレクトに伝わってくるんだよね。」「なるほど。」

「今回の試合、ともにFSEマットでも結果を残している若いエース同士の対決になるわけなんですが、
俊籐さんご自身はどんな所に注目したいですか?」「二人の若い力のぶつけ合いをね、
骨の髄までしゃぶって堪能したいね。」
「はい、まもなくゴングです。」

「さあ、スタートしましたリング上。果たしてファイモニ新ナンバーワンの名乗りを上げるのは
どっちなのでありましょうか。まずはお互い、慎重に出方を伺います。」

「後藤カチ上げエルボー。立ち上がった石川がロープに振った、スライディングでフェイント、
そしてサイクロンホイップで投げにいきました。」「こうゆうのが女子プロの妙味だよね。」「えー。」

「ファイモニらしい静かな立ち上がりを見せています、リング上。エルボーの打ち合い、
サイクロンホイップでの投げ合いが続いています。」


「石川がスイングネックブリーカードロップから、フェイスロックにもっていく。
ロープに振って、サイクロンホイップ。そしてもう一度振った、これは正面でぶつかり合う。
今度は後藤がロープに振った、スパインバスターで叩きつけていきました。」
「こうゆうロープワークの凌ぎ合いってゆうのもね、女子プロならではだよね。」「そうですねー。」

「石川も再度ロープに振るが、これは後藤が読んでいた。ダウンさせてのギロチンドロップ。
そしてヘッドロックからバックを取った、しかし石川がカンガルーキック。お互い、全く譲りません。」

「ボディブローの連打で後藤がダウン、石川がコーナーに登った、セントーン・アトミコ!
まずは石川が華麗な飛び技を見舞っていきました。」「今のはタイミング的にもベストだったね。」
「しかし起き上がった後藤が、足掛け延髄!」


(5分経過)
「石川がカニ挟みで、後藤をダウンさせた、すぐさま起き上がらせて、フライングニールキック!
ショートレンジで放ってまいりました。」「石川選手がうまく自分のワールドに持っていってるね。」
「更に、ゴッチ式パイルドライバー。後藤が脳天まっ逆さま。石川アピールを見せた、
そこからジャンピングのバックドロップ!素早い流れでペースを掴みました石川。」

「後藤のブレーンバスターが決まらない、石川が切り返してフェイスロックにもっていった。
これは逃げ切れるか。今のはだいぶ決まってましたねー。」
「後藤選手のスタミナが、だいぶ落ちてきてるね。」

「高速のブレーンバスターから石川がカバー。これはカウント2でなんとか返すのが間に合いました。
しかしピンチが続いております、後藤。」「ここが踏ん張りどころだなー。」

「もう一度ジャンピングバックドロップ!そこからロープに走ってフラッシングエルボーだー!
これは俊籐さんの技ですよね。」「俺が若かった頃を思い出すよー(笑)。足腰きいてた頃の。
やっぱり俺には俺のやり方があるから。そのやり方をゲームで再現してくれると、嬉しいね。」
「はい。」


「3度目のバックドロップから、バックを取って、高速のジャーマンスープレックス!
これはどうだ、入るか、カウント2ー。まだまだ石川の猛攻は止まりません。」「凄い集中力だよね。」

「パイルドライバーからコーナーに登った、お客さんに拍手で応えて、こっからスイング式のDDTー!
どうですかー、俊籐さん今の技をご覧になって。」「うちのクアより凄いことやってるね(笑)。」

「石川の切れ間無く続く技と技のコンビネーションに、後藤がなかなか反撃を見出せません。
ここで後藤、フライングネックブリーカー!ここでようやくエンジンがかかってきたか。」

「しかし石川のリカスプロイダー!遂に十八番技を炸裂させましたー。後藤が起き上がれない、
石川が立たせてバックを取った、もはや虫の息か、ジャーマンスープレックスホールド!
これは返せるか!?返せないー!10分をちょっと過ぎたというところで、後藤がなす術無く
石川のスープレックスに沈みましたー。」「後藤選手、残念な結果に終わっちゃったけど、
またいつでもリベンジして欲しいね。ここまで、石川選手が強い選手とは思わなかったよ。」



「またいつでも、ファイモニの興行に遊びに来てくださいね。今日は本当にどうもありがとうございました。」
「はいこちらこそ。これだけガッツがある彼女達ならね、きっとモーニングの太陽になれると思うよ。」


×後藤真希  対  石川梨華○
(10分07秒、高速ジャーマンスープレックス)



・ファイモニに新たなる事件!?MIZUHO(ZONE)がリングに乱入!

筋「今メインイベントを終えた会場。おっと!?花道の方から誰かがやってまいりました。」

「これは誰だ?確認が取れました。人気ガールズバンドZONEのメンバー、MIZUHOであります。
一体なにしにやって来たのか?そして、なぜか全身黒のタイツ、これは何を意味しているのでありましょうか。」


「さあ、MIZUHOがリングに上がった、今闘いを終えたファイモニの二人に視線を向けました。
あっとー!?ファイモニの二人を襲撃!ケンカキックで場外に落とし入れた!」


「そしてマイクを手に取りました。ファイモニに下克上を申し入れようというのか?」

MIZUHO「ちょっとモーニング娘。ー!喧嘩だったらアタシ絶対負けないからさー。
一度ゴマキとかナッチとかをボコボコにしたいんだよねー。」



「やはりファイモニへの下克上を宣言いたしました!これにどう応えるのか!?
さあ、リング上には選手会長中澤と、矢口がやってまいりました。睨み合う。そして矢口がマイクを取った。」


矢口「そんなに先走るなよ先っちょー!」MIZUHO「先っちょって言わないでよ!もう。」
矢口「先っちょ!先っちょ!先っちょ!」観客「先っちょ!先っちょ!先っちょ!先っちょ!」
MIZUHO「もう皆うるさい!あーんもうっ!絶対学校で言われるー・・・。」

「屈辱を味わせた矢口。あーMIZUHOが攻撃を仕掛けたー!中澤・矢口も二人がかりで応戦。」

「そしておっと、矢口がエプロンから下りた。なにやら取り出している様子。
これは消火器だー!中澤がMIZUHOを羽交い締め。これがファイモニからの非情なる下克上承諾か?
矢口が消火器を放出しました!顔面から全て真っ白にさらされました、MIZUHO。」


「中澤・矢口は足早に会場から去っていきます。孤立無援のMIZUHO、
単独での乱入が仇となってしまいました。途方に暮れています。」
MIZUHO「なんでまたアタシが“ぶぁか”みたいな扱いされるのよー!」


「しかし、なぜか笑顔で奇妙なダンスを踊っています、これは何でしょう。
ファイモニアワー、今回はここまで。また近いうちお会いしましょう、さよならー。」
MIZUHO「♪ドンドンドドーン、ドンドンドドーン、ピッピピッピー、ピッピピッピー」

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