これは石黒彩脱退後の7人のメンバーだった頃で、丁度モー娘。がプロレスデビューしたばかりの記事です。

安倍「ヘタなテッポウ、数ウチャ当たるでしょ。」

―3.4バカダニア国立体育館大会、今井×中澤のシングルマッチを闘い終えたあとでの
各メンバー総登場のいがみ合いによって、トップアイドルグループ同士による全面抗争が開始された。
スピードが4人組なのに対し、モー娘。は7人というハンディキャップである。そのことで安倍は、
「素人だろうが何と言われようが人数でこんだけ差があるんですから、『ヘタなテッポウ、数ウチャ当たる』ですよ。
『なっち』や『まりっぺ』だって、体は小さいけどド根性じゃあ、スピードには負けませんから、
今度のタッグマッチは一泡吹かせますよ、ダベサ。」

と強気で対抗意識を現している。

中澤「アイツらとワタシらじゃ、苦労の重みの度合いが全然違いますからねえ。」
保田「背負っているものがちがうんですよ。」
矢口「バキバキにしちゃいますよ。」
―そして最も負けん気が強いのが市井である。
市井「べつに憎んでいるとかそういうわけではないけれど、絶対負けないんだっ、という気持ちが
ものすごくあるんですよ。スピードさんもけっこう芯が強くて励まされた部分もあるんだけれど、
この試合で勝って本当のアイドルがどっちなのか白黒はっきりさせたいと思います。」

と語っている。そして抗争以前からプロレスに参戦している飯田は、
飯田「うーんと、・・・んーなんだかわかんないけど、・・・おもしろいですねえ」
―やや口を閉ざしている印象が伺える。

―これを機に初めてリングに上がる各メンバー達も、練習に精を出している。
経験が薄いので力負けしてしまいそうな印象が強いが、それぞれがちょっとした『得意技』を身に付けたらしい。
下にその表を載せてみたので参考にして欲しい。

〜各メンバーが習得した得意技表〜
・安倍なつみ→ナッチクラッチ(キドクラッチ)
・後藤真希→ゴマキバスター(デスバレーボム)
・矢口真里→マリッペドロップ(セントーン)
・市井紗耶香→イチイボンバー(ラリアット)
・保田圭→プッチモニードロップ(ダイビングダブルニープレス)
まず、モーニング娘。の顔的存在の安倍なつみは、丸み込み系の「ナッチクラッチ」なる技をマスター。
そのほか、後藤真希は、飯田も得意技としている「デスバレーボム」を、
矢口真里は「正面ドロップキック」や「セントーン」を習得。
やる気満々でスパーリングに明け暮れていた。
「スピード倒して、天下を取るぞ!!(メンバー全員)」

今井「アタシとタカだけでじゅうぶんですよ。」
―さて、その宿敵の『スピード』の方へ話を移るとしよう。
モー娘。が『やってやる』という闘志ムキ出しなのに対し、スピードは『ヨユウでしょう』な空気に感じられた。
それはプロレス界を引っ張る現エース、今井の笑顔を見てもらえればわかること。
今井「相手は7人ですよっ、ですかぁ?ダイジョーブ、だいじょうぶですね。
ジョンソンだかなんとやらは別として、他のヒトたちはシロウトですから、『ヨユウシャクシャク』ですね。
アタシとタカがいればじゅうぶん。」
―まさに『余裕綽々』である。
上原「んーなんて言うんだろう、なんか宿命だとか言ってるじゃないですかー。
タカはべつにー、どうというとか感じないんだけー、んーん・・・えっとー・・・。」
―上原はこの状況に戸惑いを隠さずにはいられなかったようだ。