〜決勝＆おまけ戦試合結果〜
−決勝戦−
| 綾瀬 愛＆椎名 恋 | ＶＳ | 工藤 仁美＆川嶋 由梨絵 |
| 数々の激闘、波乱が生まれた今大会で決勝まで勝ち残ったのは、女子プロらしい華やかなファイトで大会を美しく彩ったこの２チーム。前回同様、序盤はバナナスプレッド、ロメロ・スペシャルなどグラウンドで攻めていく綾瀬。これに対し工藤はローキック、サイクロンホイップなどで間合いを取りながら慎重に攻めていきます。工藤が川嶋へ交代すると、Ｗドロップキックを炸裂。再度ツープラトンを狙いますがこれは失敗、しかしもう一度ツープラトンの体勢へ、が、これも綾瀬がキックで阻止していきます。 ここで綾瀬が椎名へ交代し、お返しの合体技、Ｗブレーンバスターで川嶋を場外へ。が、場内に戻ると川嶋がエプロンの綾瀬に対してフックで同じく場外に突き落とし。これに怒りを露にした椎名がカウンターからのフックを２発当てていき、起き上がらせてのアッパーカット。これにはたまらず川嶋が工藤へ交代。ここからツープラトンを狙いますが椎名が阻止し、川嶋へＤＤＴ、工藤にはヘッドロックパンチを決めていきます。この後も自らのペースを維持する椎名、ＤＤＴからフィストドロップを打ち下ろし、途中ミドルキックからフォールを取られるも馬乗りナックルでお返し、ヘッドロックパンチから顔面肘グリで押さえつけるなど、ラフに徹します。 ここで川嶋がカットへ。この援護を受けると、工藤がミドルキック連打で椎名を倒し、ダイビングダブルニードロップ。体勢を立て直す工藤ですが、椎名が綾瀬へ交代すると、再び主導権を握るのはエンジェリック-スターズ。椎名がロープへ振っての飛びつきジャンピングＤＤＴを決め、綾瀬が両手叩きアピール。ロメロ・スペシャルに捕らえていき、リングインした川嶋のツープラトンも迎撃、その川嶋へ踵落としをヒットさせ、工藤にバナナスプレッドで再びギブアップ狙いへ。もう一度川嶋がカットに入るも援護には結びつけられず、工藤がダイヤモンドカッターを決められます。 |
| その後Ｂ３ボム（ブラックカイザーボム）の体勢に入ったところは川嶋が防ぎ、高速ブレーンバスターで綾瀬を投げつける工藤ですが、ハンマースローは振り返され、サイクロンホイップから綾瀬がダブルウィングネックロック（キャトルミューティレーション）。ここでも川嶋がカットに入り、Ｗドロップキックで工藤を必死にサポートしますが、エプロンへ戻れば綾瀬が工藤をスピンキックで倒し、再びダブルウィングネックロック。ここもリングに入り執念で危機を脱出させる川嶋、再びＷドロップキックを決めていくと、長時間捕まっていた工藤がようやく川嶋への交代に成功します。 しかしこの後も主導権を握る綾瀬、川嶋をバナナスプレッドで捕らえていき、スピンキックからコーナーへ登りムーンサルトプレス。川嶋も追い込まれますが、ここから元祖ＳＴＯで逆襲、綾瀬が立ち上がったのを見計らい、ロープへ走って必殺アサシン・ダガーへ。ここでこの試合初めて４者がリングの中へ。椎名が川嶋をカットすると、力一杯首切りのポーズ。もう一方では工藤が綾瀬を背後から襲いますが、椎名が捕獲、その間綾瀬が倒れている川嶋にランニングのフラッシングエルボーを浴びせます。 一時の危機を凌げば再び攻めの体勢に入る綾瀬、川嶋の持ち技でもあるリバースフランケンシュタイナーを決めていき、そのままラ・マヒストラルへ。これはロープに逃れた川嶋、スピンキックで倒してバックを取りますが、カンガルーキックであえなく切り返されます。ここで綾瀬が交代し、最後の締めを椎名へ任せます。綾瀬に胸張り手を見舞った川嶋ですが、それを目の前で見ていた椎名がフックで倒し、亡霊クラッチへ。工藤はカットへ入れず、３カウントを確信する椎名ですが、２．９で持ち堪える川嶋。 しかしその後パンチで再び倒した椎名、もう一度亡霊クラッチに捕らえると、今度は完全にクラッチが入り川嶋が脱出できず、３カウントのゴング。この瞬間エンジェリック-スターズ綾瀬・椎名組の優勝が決まり、場内大歓声。実力派ヴィジュアルレスリング集団・ＨＶＷが、大会形式のパロＸ交流戦２度目の出場にして見事優勝に輝きました。 |
| 綾瀬 ○椎名 対 工藤 ×川嶋 （１４分２８秒、亡霊クラッチ） 綾瀬＆椎名組が「第1回鉄女タッグトーナメント」を制覇。 |
−おまけ戦・パート１−
| 野上 由利恵＆ジャイアント・ロップ | ＶＳ | 真田 加代＆小石海 香陽 |
| 予選敗退チーム４組で行われるおまけ戦のパート１は、独特なパフォーマンスで会場を沸かせたこの２チームによる対決。初戦敗退の悔しさがまだ残っているのか、開始直後から３度に渡って真田をコブラクローで絞め上げる野上。これには面喰らった格好の真田が小石海に交代し、合体攻撃を狙いますがこれは失敗。しかし起き上がるともう１度狙っていき、今度は合体ダイヤモンドカッターを成功、野上をロップへ交代させます。 この後フロントハイキックやショートレンジラリアットでリードを取りに行くロップ。これに小石海も女子式ボディスラムで豪快に投げつけ、ウォールズ・オブ・カヨ（逆エビ反り固め）で対抗、ジャンピングアームブリーカーを決めたところで真田に交代し、２度目の合体ダイヤモンドカッターを成功させます。ここでロップが野上へ交代、すると今度はＰＷＷＡチームが合体技のサンドイッチラリアットを決めていき、すぐさま２度目も狙います。これは不発に終わりますが、ロップのペンデュラムバックブリーカーから野上がジャパニーズレッグロールクラッチに繋げて最初のフォールへ。 その後もギロチンドロップ、ショートレンジラリアット、串刺しショルダーなどを決めていき、野上のペースが続きます。これに真田がショルダーネックブリーカーで一手返すと、小石海へ交代。アイーンチョップ（喉笛チョップ）の連打で小石海をフォローしますが、野上がショルダースルーからの逆エビで小石海を捕らえていき、真田が再びリングイン。カットを受けた小石海が真田の期待に答えるべく野上の顔面へストレートを見舞うと、これは効いたのか、今度は野上がロップに交代します。 |
| ここでのＰＷＷＡチームによる合体技は失敗に終わりますが、ならばと連繋攻撃で勝負に出る野上、チンクラッシャーから後頭部へ低空ドロップキックを喰らわし、ロップがストンピングで追い打ち。この後ロップがロープに振られ正面飛びドロップキックを当てられるもダウンせず仁王立ち、その後のブレーンバスターも途中で解かれますが、反撃を許す前にショートレンジラリアットを命中させ、小石海をフォール。ここで真田がすぐさまカットに入ると、小石海が女子式ボディスラムでロップを投げ、真田の顔面ダブルニープレス、これに小石海も同じく顔面ダブルニープレスで続き、ダブルかよ！？得意の連繋が飛び出します。 しかし立ち上がったロップが小石海をネックハンギングツリー、再び真田がカットに入ると野上もリングイン、４者が入り乱れます。その後野上がエプロンへ戻ったところでダブルかよ！？がツープラトンの体勢、これは失敗しますが小石海がダブルリストアームソルトホールドで初めてのフォールへ。再び混戦となると、真田がエプロンへ戻ったところで今度はＰＷＷＡチームがサンドイッチラリアットを決めていき、ダウンした小石海を間に挟んでの、野上の「トゥインクル・エール（神への祈り）」とロップのアニマルポーズによる同時パフォーマンスが繰り広げられます。 このエールを受けて一気に力をみなぎらせたロップ、小石海に必殺ドロップキックを背後から２連発で見舞っていき、ブレーンバスターで場外に投げ落とすと、リングに入ってきた真田に餅つき式パワーボムホイップ。決めてる最中にリングへ戻った小石海が二段蹴りで救出し、顔面ダブルニープレスを浴びせますが、再びロップにリング下へ落とされ、もう１度真田がリングイン。するとまたしてもロップの餅つき式パワーボムホイップが火を吹き、リングへ戻った小石海はロープへ振らせ、その間フラフラで起き上がる真田に対して必殺ドロップキックを命中、ロップの暴走が止まりません。 |
| 小石海がダブルアームスープレックスを狙うもショルダースルーで返され、再び自らリングの外へ。ロップもここで場外に降り、真田と野上も同じく場外へ戦地を移します。ここから分断に入るダブルかよ！？、場外では真田が野上をアイーンチョップ連打で倒し、場内では小石海がロップをカウンターから正面飛びドロップキック。低空抱え式バックドロップへ持ち込みフィニッシュを狙う小石海ですが、ロップもボディスラムで応戦、立ち上がらせると再びドロップキックを喰らわせていき、この試合３度目の餅つき式パワーボムホイップ。万全の体勢となりフォールへ持ち込むロップですが、小石海がなんとかロープに救われます。 更にボディスラムを決めていくロップ、しかし小石海がペンデュラムバックブリーカーで倒していくと、ここで今大会初めてのカニ歩きポーズ。窮地に陥りながらも勝負はまだまだ捨てていない小石海、ここからラ・マヒストラルに持ち込み逆転勝ちに賭けるフォール。これは一足先に野上のカットが間に合い、真田もリングインして最後の混戦に入ります。野上が真田に対しブルドッキングヘッドロックを２連発で決め分断する中、ロップが小石海をガンつけ、ネックハンギングツリーに捕らえギブアップに迫ります。先程の攻撃でグロッキー状態となった真田は、目の前で小石海が絞め上げられているにも関わらず救出できない状況。 この後再びリングへ入った野上をチンクラッシャーで迎撃したところで、ようやく真田が小石海の救出に間に合います。混戦終了後、自軍コーナー付近に位置した小石海がロップのバックを取るも、防がれて逆にドロップキックを喰らい再びピンチに。ロップがコーナーへ激突させ、コーナーポストに登ります。ここからの追い打ちは行かずそのまま降りると、蘇生した小石海がダブルリストアームソルト。そこから顔面ダブルニープレスを２連続で浴びせ、ロップは野上へ交代。その野上に対してもモンゴリアンチョップを勢い良く放っていき、起き上がらせるとフック掌底もヒット、脅威的なまでに気力を保ち続けている小石海。 が、この直後、野上に鳩尾あたりを蹴られると崩れるようにうつ伏せに倒れ込み、チャンスと見た野上がここからジャパニーズレッグロールクラッチへ。自軍コーナー付近、ロープブレイクギリギリという位置でタイミング良く丸め込ませた野上が、真田のカットを間に合わせることなく３カウントを奪取。それぞれのチームプレイ、パフォーマンスが光ったこの試合はパワーで上回るＰＷＷＡチームが、消耗戦の末テクニカルに押さえ込んで勝利を飾りました。 |
| ○野上 ロップ 対 真田 ×小石海 （１８分２６秒、ジャパニーズレッグロールクラッチ） |
−おまけ戦・パート２−
| サユミン道＆ＴＨＥ・エリー・リン | ＶＳ | 真鍋 静香＆杉原 貴美 |
| おまけ戦のパート２は、今大会でも正統派なレスリングで勝負したこの２チームによる対決。真鍋が序盤からラリアットアタック、ジャンピングブレーンバスターなどでリードを取りに行き、サユミン道がエリー・リンに交代。ここからＮＷＱチームも応戦し、エリー・リンのショルダーネックブリーカーからサユミン道がチンロック、その後エリー・リンがロープへ振ってのフェイスクラッシャー、ＤＤＴと繋げていきます。これに真鍋も串刺しラリアットを浴びせていき、最初のフォールへ。 対してエリー・リンもすぐさま高角度前方回転エビ固めで逆にフォール、ここで真鍋が交代し、杉原とツープラトンを狙いますが、これは失敗。しかしこの後は杉原が試合を優勢に進めていき、一本背負い、ストマッククラッシャー、フロントスープレックスなどの投げ技から各種グラウンドへ持ち込む展開が続いていきます。そしてバックフリップでサユミン道を場外へ落とし、自らも場外へ。するとリング内にいるエリー・リンが杉原を手招きで挑発、これを見た杉原がリング内へ、が、この後同じくリングに戻ってエリー・リンに交代したサユミン道を掴みに行ったところはエルボースタンプで切り返され、必殺技の「クロスフェイス・オブ・サユミン道（腕極めフェイスロック）」に捕らえられます。 ここから捻り式バックドロップも決めていき、権利を託されたエリー・リンがスクールボーイ。ペースを奪われる杉原ですが、この後エリー・リンを倒してからバックを取ると、投げっ放しジャーマンで反撃し、バックフリップからネックロック。ロープブレイクながらサユミン道がカットに入り、二人がかりで連続してエルボードロップを打ち下ろしていきますが、杉原がバックフリップでサユミン道を迎撃し、エリー・リンには飛びつき逆十字、ストマッククラッシャーと繋いでの必殺・五輪予選スラム。ここからのバック取りはエリー・リンがフライングメイヤーでなんとか持ち堪え、サユミン道にタッチが間に合います。 |
| 交代したサユミン道に対しても一本背負いからネックロックで捕らえていく杉原ですが、解かれるとダブルアームホイップを決められ、サユミン道がＣＷフェイスロック。ここで真鍋がリングに入り、パワーボムホイップで杉原を援護。真鍋の両手振り上げ招きと杉原の筋肉アピールを同時に見せつけていき、杉原がバック取り。これはサユミン道がアームロックで切り返しますが、解かれると杉原がフォールの体勢へ入り、４人が入り乱れます。エリー・リンが真鍋をコーナーへ串刺し、ここからの攻撃は防がれますが、その間サユミン道が杉原にクロス・フェイス。これは耐え凌いだ杉原が真鍋へ交代、Ｗブレーンバスターでサユミン道を場外へ投げ落とします。 場外に落ちたサユミン道に対し振り上げ招きで挑発する真鍋。この間エリー・リンが杉原に掴みかかりますが、逆にバックフリップで投げつけられます。混戦終了後、真鍋がフィッシャーマンズスープレックスでサユミン道をフォール。２で返されると再びリングの外へ投げ落としていき、自らも場外へ降りてスピアー。杉原もこれに加勢し、エプロンで待機したエリー・リンも場外戦に参加します。この混戦は比較的早めに終了し、それぞれがリングへ戻ると、サユミン道が試合権利のない杉原に対して長滞空垂直落下ブレーンバスター。試合権利を持つ真鍋はエプロンのエリー・リンをエルボーで場外に落とすと、サユミン道へフィッシャーマンズスープレックス。 さらにダイビングニードロップを浴びせ腕ひしぎに移行すると、ここで再びリング内は混戦。杉原がエリー・リンを胴絞めフロントネックロックで分断に誘いますが、サユミン道が真鍋を対角線コーナーへ振り、杉原をカット。真鍋がコーナーでもたれている間に杉原をクロス・フェイスで捕らえます。しかし混戦終了後にノーザンライトスープレックスでフォールに行ったのは真鍋。もう１度混戦に入り、エリー・リンが杉原を対角線コーナーへ。真鍋のバックを取りますがエルボーで防がれ、サユミン道への援護はなりません。精神的に余裕のある真鍋がラリアットアタックで背後からサユミン道を倒していき、最後の追い込み。 これにサユミン道もリバースＤＤＴからチンロックで逆襲し、ショートエルボーを打ちつけていきますが、直下式ブレーンバスターですぐに体勢を立て直す真鍋が逆エビ反り固めへ。体力が底を突き、エプロンで立っているのが精一杯のエリー・リンはカットに行けず、このままサユミン道がタップアウト。個人の技量で上回ったＰ．Ｏ．Ｇチームが最後の試合を勝利で飾っています。 |
| ×サユミン道 エリー・リン 対 ○真鍋 杉原 （１８分３４秒、逆エビ反り固め） |