−イロモノ編&オリジナル編・決勝戦−
〜イロモノ編・決勝戦〜 もりもり堀井 VS 春風どれみ |
まずはお互い、細かい技の読み合いを展開します。どれみのバックブリーカーをスモールパッケージホールドに丸め込む堀井、続いて堀井のロープワークからのラリアットをかわしてレアを敢行するどれみ、序盤ながら見所ある攻防を見せていきます。 ここからは予想通り、チンロックやスリーパーといった地味なレスリングで慎重に技を選ぶ両者でしたが、どれみが自爆技・レアを2回ヒットさせると開始2分にパンチのラッシュ。3分台にも再びパンチラッシュを決め、そこから馬乗りに持ち込んでのパンチ連打。4分には早くもフィニッシュホールド「マジカル・ステージ」を敢行し、状況は一変。どれみが早期決着を狙いに出ます。 その後スクールボーイでどれみがフォールへ、カウントは2.5。相手のダメージ具合を確認し、6分台にはドド・スプラッシュ。致命的なダメージを追った堀井も、ここからはエルボーの連打を中心に地道な反撃を見せ、7分にヒップドロップ。 |
しかし勝利は目に見えてるどれみ、この後2発目のマジカル・ステージからカバー。これは決まったかに見えましたがカウントは2.99。どれみはレフェリーに激しく抗議しますが、堀井の目はまだ死んでおらず、確かに2カウントで両肩を上げていました。 どれみはこれに対し、さらに火をつけます。雪崩式から「両者場外転落(雪崩式場外フランケンシュタイナー)」、そして場外マットでのマジカル・ステージ。これでも立ち上がってエルボーの連打を惜しみなく繰り出し反撃する堀井。場内でのどれみの渾身のカバーも2で間に合わせます。 すると起き上がりに再びエルボーの連打でどれみをダウンさせると、堀井が遂にコーナーポストへ登り、頭指差しアピールからもりもりゴーランド敢行。まさに起死回生の一撃です。余力を残すどれみが起き上がりざまフェイスバスターを狙うも、“ビッグアス”堀井が寄せつけずショルダースルー。再び頭を指差すパフォーマンスを見せます。 |
ここから奇跡の大逆転勝利を呼び込めるか、バックを取って低空抱え式バックドロップ。しかしすぐに立ち上がるどれみ、がむしゃらパンチラッシュからダイビングショルダーアタック。立ち上がってくれば再度がむしゃらパンチラッシュで容赦なく潰します。 そして堀井の粘りをもてあそんでる様に、ドルフィンポーズを見せるどれみ。ロープに振って腹部へのトーキック、あえて小技で時間稼ぎします。しかしこれが裏目に出てしまい、チャンスと見た堀井がアメリカンパンチラッシュ。そして得意の場外戦へ持ち込みフェイスクラッシャー、鉄柵攻撃を見せます。 勝利の予告なのか、堀井がフォールできない場外で逆さ押さえ込みを決め、観客騒然。これに動じることなく場内でペンディラムバックブリーカーからドド・スプラッシュへ持ち込んだどれみでしたが、堀井が立ち上がると・・・。ここで先ほどの逆さ押さえ込みを再び決め、フォールへ。 これがカウント3、まさかまさかの堀井、大逆転勝利。アメプロスタイルの2人だからこそ出来た劇的な結末で、イロモノ編は大声援の中、幕を下ろしました。 |
○もりもり堀井 対 春風どれみ× (14分30秒、逆さ押さえ込み) もりもり堀井が「X−1グランプリ’2002・イロモノ編」優勝 |
〜オリジナル編・決勝戦〜 柴井 太呂香 VS SAORI |
「宿命のライバル」とパロXオーナーが語る軍曹プロダクションとの対決は、今回も決勝戦での激突となりました。前半は両者譲らず、ともに万全の体調管理で試合に挑んでいるのがわかります。 イロモノ編の決勝戦とは対照的に大技のラッシュもないまま、試合時間は4分を経過します。このあたりからSAORIがヒートアップしてきたか、バック取りをオーバーヘッドキックで返すとウラカン・ラナでフォールへ、カウントは1。 5分台にはコーナー串刺しのジャンピングニーパットからコーナーへ登り、この試合最初の大技、ファイヤーバードスプラッシュが飛び出します。先手を取られた柴井もすぐさまスモールパッケージで逆にフォールしますが、SAORIがブリザードスープレックスで再びフォールを狙います。反対側のコーナーに向かうと柴井を逆さ吊りにし、ミドルキックの連打。 |
場外に落とされると、グロッキーで足を引きずりながら場内に戻る柴井。パロXファンからは心配のため息が漏れますが、ここから反撃に出ます。STF、ぶっこ抜きブレーンバスターと繋ぎ逆さ押さえ込み。そしてストレッチボムで再びフォール、リズムを掴みます。 これに調子を良くしフィッシャーマンズスープレックスも決めたものの、SAORIにエクスプロイダーで取り返されます。しかしこれに懲りず、掌底アッパーからハラハラもみもみへ。このままやられてたまるかとSAORIもギロチンドロップ、カウンターでのフロントスープレックスで再び巻き返しますが、柴井が同じくカウンターから踏み込み掌底をヒットさせ、アニマルポーズ。2度目のハラハラもみもみに入ります。 この後も柴井の猛攻にカウント3が危うくなるSAORIですが、ファイヤーバードスプラッシュでみたび逆襲。場外に出れば柴井には河野ガッツポーズ3連発を浴びせられますが、場内に入ってジャックナイフ固め。ジャンピングハイキックを喰らいつつ今度は垂直落下式バックドロップ。優勝最有力候補と呼ばれるだけの強さをしっかりと発揮します。 |
ここから必殺のエメラルド・フロウジョンに持っていきたいSAORIですが、柴井のラストスパートをなかなか止めることはできません。掌底アッパーから捻り式バックドロップ、ハラハラもみもみでえぐられたSAORIの腹部に容赦なくダブルニ−ドロップを落としていきます。 フロントネックチャンスリーから再びダブルニードロップ、そしてピンフォールはなるものかと必死にポジショニングを変えるSAORIを背後からがっちり掴んで、とどめのジャーマンスープレックスホールド。 オーソドックスなプロレス技としばき技を全て出し尽くした柴井、これで遂にピンフォールを奪い、勝利。「武者逝」の、そして「パロジェクトX」の看板を守り抜いて、柴井が優勝の栄冠を手にしました。 |
○柴井 太呂香 対 SAORI× (15分28秒、ジャーマンスープレックス) 柴井太呂香が「X−1グランプリ’2002・オリジナル編」優勝 |