〜決勝トーナメント〜
−準決勝Aブロック−
瀬川おんぷ | VS | 小川 琴子 |
予選リーグを無敗で突破した者同士による対決。序盤からビンタを積極的に見舞っているのは琴子。相手のビンタを受ける前に自らが勝利を呼び込んでしまおうと、ストレートも時折混ぜながらおんぷの顔面にダメージを与え続けます。おんぷもカニ挟み、飛びつき前方回転エビ固めなどテクニックで琴子を上回ろうとするものの、確実に自らの体力は蝕まれていき、腕ひしぎ逆十字、リバース水車落としを連続で繋げていった琴子が開始6分、今大会初披露の奇跡のハイジャンプ(ラウンディングボディプレス)を敢行します。 フォールを返されればすぐさまスタンディングから組みつき河津掛けフェイスバスターを決めていき、招き挑発ポーズを取っての闘魂延髄斬りMAX1発目を命中させます。そのままリバースインディアンデスロックに移行し、これを外した後には足掛け延髄斬りからもう一度延髄斬りMAX。この後もこれといった技を浴びないまま攻め続ける琴子、ストレートでダウンさせての腕固め、両手握り拳を見せてから3発目の延髄斬り、更に相手のヘッドロックをバックドロップで切り返して4発目の延髄斬りという猛ラッシュ。 対角線コーナーへのハンマースルーはおんぷが振り返したものの、バック転で激突を防いだ琴子がコンプリートショットを決めておいて5発目の延髄斬りMAX。結局試合のほぼ100%主導権を握り締めた琴子が9分台、サイクロンホイップで投げつけて両手握り拳のアピールをするとコーナーへ登り、2度目の奇跡のハイジャンプを決め、3カウントフィニッシュ。Aブロック無敗の選手にさえ完封勝利を収めた琴子が無傷のまま決勝戦進出です。 |
×瀬川おんぷ 対 小川 琴子○ (10分00秒、奇跡のハイジャンプ) |
−準決勝Bブロック−
長村 沙希 | VS | 日高 エリカ |
キルビル戦ではベストバウト級の名勝負を見せるなど、その健闘ぶりで見事予選突破を果たした長村沙希の相手となるのは、予選リーグの3戦全てを圧勝で終えた今大会最強選手、日高エリカ。恐らくデビュー以来最も大きな試練を迎えたと思われる長村ですが、決して相手に怯む態度など見せることなくコーナー串刺し胸張り手、逆エビ固め、スクールボーイなどを決めていき、互角に渡り合おうとします。これまでは終始優勢に試合を進める印象の強かったエリカがこの試合、思った以上に相手の技を受けた展開となりますが、大技を先に出したのもやはりエリカでした。 開始8分にコンプリートショットを決めバックを取るとファイナルアンサー?。更にジャンピングヘッドバットで長村を再び倒すと、ここから必殺のエバンジル敢行。そのまま逆エビ固めに持ち込み、一気にリードを突き放そうとします。しかし起き上がり際に飛びつき前方回転エビ固めでフォールに行ったのは長村。そこから脚を取っての顔面張り手、一回転ドロップキックと繋ぎ、低空ドロップキックを喰らいつつも10分台に必殺のピースクラッシャー炸裂。エリカ相手に唯一必殺技を成功させた選手となります。 その後エリカに再び低空ドロップキックで倒され駆け登り式のボディプレスを浴びせられるも、闘志は衰えることなく組みつきをキックで払っての逆エビ、ダブルリストアームソルトと決めていく長村。そこから飛びつき前方回転エビ固めで3カウントへのフォールへ、しかしこれを0カウントで返したみせたエリカ、秘められた暴走スキルが覚醒。その後長村が逆さ押さえ込み、抱え式バックドロップホールド、2度目の逆さ押さえ込みと怒涛の連続フォールを決めていくも、全て0カウントで跳ね返してしまうエリカが、自らの大技・押し倒しを敢行。 |
起き上がらせて長村のバックにつくと、両腕を斜めに上げるポーズで貫禄を見せつけ、低空ドロップキックで倒し2発目のエバンジル。延髄ジャンピングヘッドバットから逆エビ固めでフィニッシュを狙いますが、これは根性で持ち堪えた長村。すると立ち上がった長村、起死回生のピンフォールを狙ってのスモールパッケージホールドへ。が、これも依然0カウントで返すエリカ。ならばともう一度スモールパッケージに丸め込んだものの、これも0。通常の選手であれば3が決まっておかしくなかった状況だけに、長村も困惑とした表情。なんとか体力を奪い続けていこうと、この後ハンマースルーから一回転ドロップキックをヒットさせますが、その後エリカに逆にロープへ振られ、体当たりでダウン。 エリカが両手を叩いて不敵な笑みを浮かべると、今度は長村をコーナーポストへ振って激突させます。精神的なダメージを受けた長村、気を落ちつかせようとエリカを場外へ投げ落とし、リング内で待機に臨みますが、まだ暴走スキルを残していたエリカがすぐさま場内に戻り、前蹴りで長村をダウンさせると駆け登りのボディプレスで追い打ち。その後長村が抱え式バックドロップで応戦するとエリカのダウン時間が長引き、ようやく暴走スキルが終了となりますが、一回転ドロップキックはかわされてしまい、エリカが低空ドロップキックからもう一度駆け登りのボディプレスを投下します。窮地に追い込まれていく長村も気合いは死なず、エルボーバットを打ち込みエリカの組みつきも振り払って阻止。 両腕を大きく斜めに広げると、そこから急角度で絞め上げる逆エビ反り固めへ。無敗のエリカから遂に勝利を奪えるかと会場中が揺れに揺れ動きますが、惜しくもギブアップはならず。技が外れると、今度はエリカが立ち長村がダウンしている立場へと変わり、体力は限界に来ているエリカがここから何が何でも勝利を掴もうと、これまで見せていなかった四の字ジャックナイフ固めに捕らえて執念のカバーへ。先程決めていた逆エビ固めで全ての体力を使い切ったか、このフォールを長村が返すことは出来ず、3カウントのゴング。これまでで最も苦しい試合を強いられたエリカが暴走スキルでなんとか猛攻を逃げ切って、同門の琴子と共に決勝戦進出を決めました。その決着タイムは16分50秒。15分もつことを目標としていた長村があのエリカをギブアップ寸前まで追い詰めるという大きなおまけも付いて、勝利の喜びにも等しい目標達成です。 |
×長村 沙希 対 日高 エリカ○ (16分50秒、四の字ジャックナイフ固め) |
−決勝戦−
小川 琴子 | VS | 日高 エリカ |
決勝戦は交流戦史上初の他団体による同門対決。この試合はお互いが小技の連繋を決め合う展開が長い時間続いていき、大きな動きも見られないまま10分を経過。11分、琴子の串刺しドロップキックをかわしたエリカがロープへ振り目が回る〜。ジャンピングヘッドバットで打ちつけ逆に対角線コーナーへ振りますが、琴子がビンタで倒し、もう一度コーナーへ振ると串刺しドロップキック成功。バックを取っての延髄ニールキックに繋ぎます。これにエリカが再び対角線コーナーへ振るも、グラウンド卍固めに捕らえられます。 その後琴子がコンプリートショットから腕ひしぎ逆十字へ。この時点で琴子にリードが傾き始め、エリカもジャンピングヘッドバットやズッコケる、目が回る〜で応戦するもダイビングニードロップ、ステップオーバーアームブリーカーで手を返されて、15分台には足掛け延髄からの延髄斬りMAXを浴びてしまい、更にリードは開きます。そのまま卍固めに追い込む琴子、この時点ではまだエリカも耐え凌ぐ余力はあったものの、ストレートで倒されステップオーバーアームブリーカーで再びプレッシャーをかけられていき、一旦低空ドロップキックで倒すもいつの間にかバックを取った琴子から延髄ニールキック、2発目の延髄斬りMAXを浴びせられます。おんぷ戦同様、この試合も圧勝ムードが漂う琴子。対するエリカは長村戦での疲労もあってかいつもの暴走ファイトを見せられぬまま終盤戦へ。 この後のコンプリートショットからのスワンダイブニールキックは琴子が自爆し、エリカがヘッドバットを決めていくも、組みつきは振り解かれてダウン。両手を叩いてフィニッシュ宣言する琴子がここから3発目の延髄斬りMAXを決め、ジャックナイフ固めでカバーへ。この時点での試合時間は18分、これまで短期決着が多かったこともあってか思った以上のロングマッチにエリカのスタミナが対応できず、このフォールで3カウントを献上。琴子が準決勝戦同様、相手の大技を喰うことないまま圧勝し、今大会の優勝を決めました。 |
○小川 琴子 対 日高 エリカ× (18分51秒、闘魂延髄斬りMAX→ジャックナイフ固め) 小川 琴子が「エックソシスト ディレクターズカップ」を制覇。 |