〜予選リーグ3日目・Aブロック〜
−第1試合− |
(2064pt) 新垣 仁生 | VS | ザ・グリフォン (3507pt) |
Aブロックの首位を走るグリフォンがナックルアロー、顔面ニーリフトなどのラフ技やフロントスープレックスホイップで序盤から積極的に攻めるのに対し、勝ち星を上げておきたい新垣も串刺しショルダーや一本足頭突きで地道に体力を削りにいきます。しかし勝利への焦りが出てしまったか、3分終了間際にパワーボムを狙うもウラカン・ラナで切り返され、その後に狙ったツームストンも体を入れ替えられ、逆に決められてしまいます。 これをチャンスと見たグリフォンが頭突きの連打、しかし新垣もその後延髄斬りを命中させ、極楽固めへ。これを外されるとブレーンバスターで投げつけ、再び狙ったツームストンを成功させます。さらにカウンター気味の一回転ドロップキックもヒットさせると開始6分、念仏パワーボムホイップを炸裂。そのままコーナーに登り拝みダイビングヘッドバットを敢行。そしてその勢いのまま念仏パワーボムでフォールへ。この試合で遂に新垣が本領を発揮し、首位のグリフォンを攻め込みます。 |
自らが攻め込まれる立ち場になるとは予想もつかなかったグリフォン、遅れはなるかとボディパンチ連打からキャメルクラッチに捕らえますがその後ヘッドロックパンチで倒され、新垣が拝みポーズを見せての鬼童クラッチで再びフォール。波に乗る新垣、この後ハンマースローからフライングショルダーも決めていきますが、バックの取り合いを制したのはグリフォン、ミドルキックで背後から倒して脇固めへ。立ち上がれば頭突きの連打から逆片エビ固め、組み合えば強引に突き倒し再び逆片エビ固めに捕らえます。 この後新垣がパワーボムを狙うもウラカン・ラナで切り返され、そのペースを奪いつつあるグリフォン。そこから突き放しハイキックをぶち込みコーナーからムーンサルトアタック。ペースを遂に我が物としたグリフォン、その後ナックルアローを打ち込みますが、新垣が直後にロープへ振ると喉輪落としを投下。忍者ポーズでしてやったりの表情、そのままフォールへ持ち込みカウント2.9。これに仕返しするごとく、即座にロープへ振ったグリフォンも、走り込んでの叩きつけラリアット一閃。 |
そしてグリフォンが立ち上がらせてのハイキックを命中させバック取りへ。新垣がバックを取り返すもエルボーで防いだグリフォンが再びバック取りへ、しかしこれも回り込んでバックを取り返した新垣が逆さ押さえこみでフォールへ。これはなんとか2カウントでグリフォンが持ち堪えたると、立ち上がり際いつのまにかバック取りの体勢へ、そのままジャーマンスープレックスホールドで新垣を逆にフォール。この早業には会場もあっけに取られます。 そしてボディパンチの連打からグリフォンがコーナーへ。必殺のムーンサルトプレスを投下し、その後ハイキック、ジャーマンスープレックスホイップ、フロントスープレックスホイップと息をもつかせぬ猛攻から再びハイキック。が、この後の組み合いで攻め込まれていた新垣がパワーボムの体勢、両腕でグリフォンの体を天高く抱え上げると、これまで見せていなかった必殺の「ゴーヤ落とし(アウトローズ・エッジ)」を敢行、そのままカバーへ。 予測の出来なかったこの荒技に、グリフォンがKO状態のままフォールを返せず、3カウントのゴング。自らの得意技を惜しみなく繰り出した新垣が首位・グリフォンとの闘いに制し、大きな大きな初白星をゲットしました。 |
○新垣 仁生 対 ザ・グリフォン× (12分59秒、ゴーヤ落とし→背面式片エビ固め) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
新垣 仁生 | 1759pt | 3823pt |
ザ・グリフォン | 1259pt | 4766pt |
−第2試合− |
(3075pt) SAORI | VS | ナッチ (2523pt) |
期待通りの強さで連勝を挙げたSAORIと、体調は悪くないものの今ひとつ乗りきれていないナッチの対決。序盤は意外にもナッチがペースを掴んでおり、ロープへ振ってのエルボーバットやキックを捕らえてのドラゴンスクリュー、各種中技を次々に決め絶好調。そして5分ちょうどというところで大技どさんこドライバー2を敢行し、フォール。その後も押せ押せムードが続き、スモールパッケージホールドを3連続で決める妙技までやってのけます。 しかしそのプライドが劣勢を許さないSAORIもその直後にスピンキックからコーナーへ登りファイヤーバードスプラッシュ。痛い反撃を喰らったナッチですが、この後にはジャンピングバックドロップから三角絞めへ。対角線コーナーへ振られるも組みを場外への投げ捨てで防ぎ、観客へ両手叩きアピール。観客と一体感を作り、ここからコーナーポストへ。すると珍しい場外へのポスト技、トペ・コン・ヒーロを敢行。対戦相手が自団体最大のライバルということもあって、ナッチがただならぬやる気を見せます。 |
蹴り技もドラゴンスクリューで防ぎ、場外での三角絞め。場内戦に移るとSAORIがサイドスープレックスからバックを取りますが、ナッチがフライングメイヤーで切り返し。観客へ向けての片手上げアピールからバックを取ってのジャンピングバックドロップ。しかしSAORIも立ち上がると意地を見せてのブリザードスープレックス。2で返されるも2連続で決めていき、コーナーに雪崩式へ持ち込まれたところを必殺エメラルド・フロウジョンでの強烈な切り返し。そのままとどめを刺すべくバックを取ってのバックドロップホールド。 この反撃により一気に差を狭まれたナッチ、再びコーナーへ寄せるも今度はSAORIがピラミッドドライバーの体勢、これは必死にショルダースルーで返し、ガッツポーズからランニングエルボーバットを決めていきます。するとこの後、組んだ状態から電光石火のナッチ・クラッチで丸め込み。体勢こそ完璧でしたが3を許さないSAORI、ブリザードスープレックスですぐに反撃へ。そしてロープへ振ってのジャンピングニーから腕を回すアピール。そしてそこから前回の試合でギブアップを取った技、サソリ固めへ。これを耐えきれるか、固唾を飲んで見守る会場のファイモニファン。これはなんとかナッチが振り解きます。 |
一旦追い込まれていながらもその経験から精神的に余裕があるのはSAORIか、その後バナナスプレッドで再びギブアップ狙い。ファンの声援を味方につけ、これもなんとか持ち堪えたナッチがジャンピングバックドロップ2連発。体勢を立て直すべくSAORIがこの後、場外へ投げ捨て呼吸を整えますが、場内に戻ったナッチがこの試合2発目のどさんこドライバー2に持ち込みフォールへ。しかしこれも2で返すSAORI、既に13分を超える長期戦ながらもスタミナに底は突きません。 初勝利へ向けてひた走るナッチ、対角線コーナーへ振ってのボディスプラッシュから両手を叩くアピール。フラフラのSAORIめがけ背後から延髄斬り、しかし計算を誤ったかこれをすかしてしまい、組みもエルボーで防がれSAORIがラ・マヒストラルでの丸め込み。3カウントこそは逃れたものの確実にリズムを狂わせてしまったナッチ、これをチャンスにしたSAORIがスピンキックで弓を引くガッツポーズ。バックを取って垂直落下式バックドロップで投げつけます。この後ナッチもショルダーネックブリーカーからランニングのジャンピングエルボードロップ、そして三角絞めに移行しギブアップを狙いに行きますが完全には決まらず、冷静に凌いだSAORIが起き上がり際に2度目のエメラルド・フロウジョンへ。 |
15分を超える激闘に幕を下ろすべく、SAORIがそこからバック取りへ。しかしナッチが最後の余力を搾り、フライングメイヤーで切り返してコーナーからのスーパーダイビングヘッドバット。本来ならばフロッグ・スプラッシュでフォールに行っていたところですが、これが精一杯だったのか。が、立ち上がると待っていたかのようにスモールパッケージホールドでカバーの体勢。これで遂に3カウントと観客誰もが予想しましたが、奇跡的に2で間に合うSAORI。これほどまでの粘りはどこから生まれてくるのか。 攻め手を無くしつつあるナッチもこの後ジャンピングDDT、ジャンピングバックドロップと技を繋いでいきますが自らもダウン。この間SAORIがサンセットフリップ、そして両者が立ち上がったところでスピンキックを打ち込むと、SAORIがここからこだわりのサソリ固めへ。長時間技を受け続けた体とは思えないほど執念の込もったこの強烈な絞めに、攻め疲れて解く余力を無くしたナッチ、無念のギブアップ。ナッチが手数で上回っていたかに見えたものの、駆け引きと決定力という点でそれを凌駕し、勝利を呼び込んでみせたSAORI、Aブロックで唯一無敗を守っての後半戦突入です。 |
○SAORI 対 ナッチ× (16分54秒、サソリ固め) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
SAORI | 1954pt | 5029pt |
ナッチ | 1654pt | 4177pt |
−第3試合− |
(3480pt) ヤスス | VS | 飯田 沙織 (3007pt) |
ヤススが顔面を狙ったストレートやフィストドロップ、これに飯田も顔面張り手や顔面ニーリフトを連発するという、ラフにはラフで対抗した展開を続けるこの試合。そんな中、5分台に飯田がムーンサルトフォール。今回脚への攻めも見せていたヤススもこの後には腕殺しコンビネーションを2回決めていきますが飯田が踏み込み地獄突きで倒していき、2度目のムーンサルトフォール。 プレッシャーをかけられるヤススですが、ジャンピングアームブリーカーからステップオーバーアームブリーカーへの連繋を見せ、直後に突如として大技、タイガードライバー’91へ。これには面食らう飯田ですが、ハンマースローからショルダースルー、そのままコーナーへ登りダイビングエルボー。しかし立ち上がるとヤススがまたしてもタイガードライバー’91。これまでの試合を見てもわかるとおり、“だしたもん勝ち”とも言えるその攻め方でペースを掴みに行くヤスス。 |
そのまま勝ちを奪ってしまおうと3度目の腕殺しコンビネーション。が、この後ハンマースローから喧嘩キックを決めた飯田、リング下部での掴み合いの中で今大会初めてとなる必殺技「サオリンズ・リフト(シュバイン)」を炸裂させ、一気に流れは飯田のものに。ここからのエルボードロップホールドは2で返したヤススもサンダーファイヤーパワーボムホイップで決め返していきますが、ここで攻め疲れが表に出てしまい呼吸困難に。 組みに行こうとするもエルボースタンプで切り返されてしまい、チャンスと見た飯田がここからムーンサルトプレス。その後振り抜きストレートで再び倒し、2度目のムーンサルトプレスへ。攻め手を誤ったヤスス、反撃も突き倒しで簡単に塞がれてしまい、COOLダンスで完全な余裕を見せる飯田、そのままコーナーへ登って3度目のムーンサルトプレス。呼吸困難に加え腹部へのダイブ技3連発で完全に身動きを取れなくなったヤスス、カバーを返せず無情の3カウントのゴング。前回の試合とは正反対な展開で敗れてしまったヤススが連勝ストップ。飯田がヤススを抜いて、3位に躍り出ました。 |
×ヤスス 対 飯田 沙織○ (11分08秒、ムーンサルトプレス) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
ヤスス | 1108pt | 4588pt |
飯田 沙織 | 1608pt | 4615pt |