〜予選リーグ4日目・Aブロック〜
−第1試合− |
(3823pt) 新垣 仁生 | VS | 飯田 沙織 (4611pt) |
前回の勝利によって勢いがついた新垣、2分台にムーンサルトフォールを浴びるも4分に輪廻を炸裂、その後再び飯田がムーンサルトフォールを仕掛けますが、これに動じず一本足頭突きから涅槃に捕らえます。しかし飯田がこの後、顔面ニーリフトからまたしてもムーンサルトフォール。さらにダイビングエルボードロップも決め、強引にペースを奪います。 すると新垣が組み手を振り払い、逆に自らがコーナーポストへ登り拝みダイビングヘッドバット、これは一歩先に立ち上がった飯田に回避されますが、反撃を与えずツームストンパイルドライバー、トラースキック。これに飯田もジャンピングヘッドバットからドロップキックと繋ぎ仕返しするも、輪廻で再びペースを掴む新垣が、ここから得意の念仏パワーボムへ。 |
2で返す飯田がすぐさま立ち上がって組みに行くも、エルボースタンプで落ち着いてさばく新垣が再びコーナーへ。そして今度は拝みダイビングヘッドバット成功。その後飯田がフロントヘッドロックでリング中央に寄せ、正面飛びドロップキックを放っていきますが、立ち上がった新垣がここから2度目の念仏パワーボム。 これも2で返した飯田が体勢を入れ替えると脇固めに移行、反撃に趣向を凝らしますがまだまだ新垣のペースは崩れず。その後新垣がハンマースローからのフライングショルダー、フラフラで立ち上がる飯田を尻目に自らがもう一度ロープへ走り、2発目のフライングショルダー。そして一本足頭突きを決めるとフィニッシュ宣言とも取れる忍者ポーズ。ここから再び飯田をロープへ振り、カウンターの喉輪落としからフォールへ。3カウントまで後一歩に迫ります。 |
新垣がブレーンバスターの体勢、しかし体を反転させてバックについた飯田、両腕を斜めに上げ不敵な笑みを浮かべると、新垣の背中へ正面飛びドロップキック。この後新垣がハンマースローから狙ったフライングショルダーもかわしていき、反撃の体勢か。が、お互いが正面を向き合ったところで新垣が、これまでに見せていない空手流の突きの連打。そして膝蹴りを顔面に見舞ったところで死角を突くブラジリアンハイキック。 こんな技を繰り出すとは予想だにしていなかった飯田、思わず大の字にダウン。勝機と見た新垣、そのままフォールの体勢へ。3が決まるかに見えましたが、飯田が気力で肩を上げます。ならばと輪廻を繰り出した新垣がバック取り、しかしエルボーで防ぐ飯田、身をかがみ新垣を水車落としのように抱えあげると、何とここで必殺サオリンズ・リフトを炸裂。 ここでこの技を出されるとはと、立場が逆転する新垣。一瞬にして逆転勝利への切符を掴んだ飯田、エルボードロップホールドでカバーへ。これはなんとか2.9で新垣が肩を上げるも、起き上がりを踏み込み地獄突きで潰され、飯田が頭部を鷲掴みにして立ち上がらせるとノータッチヘッドバットから再びエルボードロップホールドへ。体力を使い切った新垣が肩を上げられず、3カウントのゴング。劣勢に回っていた飯田が必殺技を駆使し、逆転勝利を導いています。 |
×新垣 仁生 対 飯田 沙織○ (12分51秒、エルボードロップホールド) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
新垣 仁生 | 1251pt | 5074pt |
飯田 沙織 | 1751pt | 6362pt |
−第2試合− |
(5029pt) SAORI | VS | ザ・グリフォン (4766pt) |
2日目、3日目で1位、2位を争った両者の直接対決。序盤はお互い一歩譲らず、中盤戦へと進んでいく中で先に大技を出したのはSAORI。水面蹴りを喰らいつつもブリザードスープレックスを決めていき、フォールを解かれるとロープへ振り元祖フランケンシュタイナー。立ち上がらせると上段後ろ回し蹴りをヒットさせ、コーナーからダイビングヘッドバット。 先手を取られたグリフォンもすぐにフロントスープレックスホイップで投げていき、逆片エビ固めへ。そしてコーナーへ寄せ、今大会で初披露となるサルト・モルタル(サマーソルトキック)。しかしSAORIがこの後ダウンさせ、片腕を回すアピールからジャックナイフ固めへ。そしてスピンキックで倒させるとバック取り、これはグリフォンがエルボーで防ぎ、ランニングからのニールキックで応戦しますが直後SAORIが素早くクロスアームの体勢に持ち込みピラミッドドライバー。ペースを引きずり込みます。 |
このままやられてはなるかとグリフォンもミドルキック連打から脇固め。即座に解かれるも頭突き連打で倒していき、逆片エビ固め。動きを封じているかに見えますが起き上がれば再びSAORIがペースを持っていき、元祖フランケンシュタイナーから片腕を回してのサソリ固め。前回は死闘の末にこの技でナッチを沈めているため、会場にも緊張感が走ります。 グリフォンがこれを逃れたものの、起き上がれば待っていたのはSAORIの足掛け延髄斬り。そのままラ・マヒストラルに持ち込みフォールへ。カウントは2.9でグリフォンが間に合わせますが、SAORIがロープへ振ればまたしても元祖フランケンシュタイナー。勝利を目前とするSAORI、弓を引くガッツポーズからコーナーへ登りダイビングヘッドバット、そのままジャックナイフ固めでカバーへ。リング下部だったためレフェリーがカウントを取るのに遅たか、ここはなんとかグリフォンが2で凌ぎます。 |
この幸運を味方につけたいグリフォン、ミドルキックの連打でSAORIを倒していきキャメルクラッチ。起き上がったところも打撃で重ねての踵落としラッシュ。SAORIがフラフラになりながら立ち上がったところを見計らい、コーナーからのムーンサルトアタック。いよいよここから反撃のラッシュへ出ようというところで、いつのまにかクラッチに持ち込んだSAORIが反撃に歯止めをかけるブリザードスープレックス。 一瞬の油断があったかこのフォールにグリフォンが対応できず、ここでまさかの3カウントのゴング。予選突破を占う大事な一戦も難なく制したSAORIが無敗のまま4戦を終了、ベストバウトの声も高い前回の試合もあいまって、Aブロックの予選突破はほぼ確実なものとしています。 |
○SAORI 対 ザ・グリフォン× (11分50秒、ブリザードスープレックス) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
SAORI | 1650pt | 6679pt |
ザ・グリフォン | 1150pt | 5916pt |
−第3試合− |
(4588pt) ヤスス | VS | ナッチ (4177pt) |
前回の試合の疲れがあるのか、この試合の序盤はあまりいい動きのないナッチ。ヤススが容赦無く顔面へのストレートを見舞い、何度も一本背負いで投げつけておいてのチキンウイングアームロック。3分終了間際にはロシアンフックラッシュも決めていき、バックを取ってのビクトル腕十字固め。その後も前転式逆十字で再び腕を取っていき、開始4分にタイガードライバー’91の体勢、これはなんとかナッチがショルダースルーで防ぎます。 ひたすら腕に照準を搾るヤスス、この後再びビクトル腕十字に入りますがナッチもショルダーネックブリーカーや逆片エビ、ロープへ振ってのショルダースローなどで地道に反撃、しかしヤススがサンダーファイヤーパワーボムホイップで簡単に持ち上げ叩きつけると、そこから飛びつき逆十字。腕を破壊され満身創痍の体ながらもなんとか会場のファイモニファンの期待に応えるため、ナッチもフロントスープレックスで投げつけ背後からコブラツイストを決めていきますが、組みは切り返して自らの頭部を指差すヤススが観客を挑発。 |
背後からの飛びつき逆十字固め。振り解かれればすぐに腕殺しコンビネーションで再び攻めていき、ジャンピングアームブリーカーから脇固め。これも気力でナッチが耐え凌ぎ、会場のファンが拍手を送りますが、再びジャンピングアームブリーカーを決めるヤスス、今度は非情のステップオーバーアームブリーカーへ。もはや逃れようのないこの執拗な腕殺しに必死に耐え続けるナッチですが、既に限界は迎えてるはず。 腕に力が入らないながらもブリッジを駆使してフロントスープレックスを決めたナッチ、ここから延髄斬り。しかしこれはすかされ、ヤススがコーナーへ寄せると雪崩式へ。そして腕殺しの集大成となる雪崩式飛びつき逆十字固め。ナッチを応援していたファンもこれにはギブアップを確信か。が、これでもまだナッチはタップを告げず、奇跡的に脱出を成功。前回の試合で何かが生まれたのか。垂直に垂れ下がった腕を使い、ヤススを逆コーナーへ振るとナッチが雪崩式の体勢。お返しの雪崩式逆十字を狙いますが、持ち上げられたところで体を入れ替えるヤスス、バックを取って垂直落下式のリバースDDT。 |
もはや自力で歩くことすらおぼつかないナッチをロープへ振るヤスス、反動で戻って来たところを飛びつき逆十字固め。まだギブアップにはなりませんが、勝つのがどちらかは一目瞭然。ナッチの抵抗もなす術無くエルボースタンプで倒され、ヤスス2度目の垂直落下式リバースDDT。この直後ナッチが突然目を覚ましたようにジャンピングバックドロップを決めていきましたがストレート1発で倒れ、そのままヤススが脇固め。 今度こそはギブアップと誰もが考えましたがまだ決まらず。すると立ち上がったナッチがまたしてもジャンピングバックドロップ。そして正面飛びドロップキックで追撃。既に体力は限界を超えているため決まりは浅いながらも、僅かなチャンスに賭けるナッチ、その後スモールパッケージホールドで丸め込み。これは2.5で落ち着いて返したヤスス、立ち上がればサンダーファイヤーパワーボムホイップで叩きつけて逆にカバーへ。フォールを返す気力はないかに思われたナッチですが、これは2.99で奇跡的に間に合います。 |
仕上げに取り掛かるヤスス、が、ここからショルダーネックブリーカーを決めていったナッチが立ち上がらせておいての延髄斬りも命中させ、さらにジャンピングDDTから2発目の延髄斬り。しかしヤススがジャンピングアームブリーカーから殺人バックドロップを決めていき、反撃もこれまでか、と思ったところでナッチ起死回生のナッチ・クラッチ。大逆転勝利を狙ったこの丸め込み、3カウントはなりませんでしたがすぐさま“どさんこドライバー1”に持ち込んで再びフォール。 絶望的と思えた劣勢状態を、自らの手で打ち破るナッチ。これも3カウントは入りませんが勝利が目前に迫ろうとします。が、そんな幻想を打ち砕くヤススの必殺Kロック。しかし最後の力を振り絞るナッチがヘッドバットを決めるようにヤススの体を揺らしていき、技を脱出。そしてジャンピングDDTを決めておいての三角絞めで、散々苦しめられたこれまでの借りを返すべくギブアップ狙い。だがあまり決まりは良くなかったか、振り解かれ、ベリートゥベリーで一旦投げつけたヤススがこの間、呼吸を整えます。 そしてヤススが組み合い、これはエルボースタンプで切り返すナッチ、コーナーへ登ると前回は決められなかったフロッグ・スプラッシュを敢行。さらにジャンピングDDTで追加ダメージを加えフィニッシュ体勢へ。しかしいち早くダブルアームの体勢に持っていったのはヤスス、温存していたタイガードライバー’91をここで解禁し、そのままフォール。この技で完全に意識をなくしたナッチ、返せる余力などあるはずもなく、3カウントのゴング。この試合も後一歩で勝利を逃したナッチ、勝ち星のないまま4戦目を終了。ヤススはこの勝利により、予選順位2位に返り咲いています。 |
○ヤスス 対 ナッチ× (15分58秒、タイガードライバー’91) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
ヤスス | 2058pt | 6646pt |
ナッチ | 1558pt | 5735pt |