第5章・唯我毒尊編

〜予選リーグ2日目・Aブロック〜




−第1試合−
(1470pt) 桃見 美香 VS サラ・マクドゥガル (1290pt)


初日でのうっぷんを晴らすがごとくこの試合、前半から積極的に技を仕掛けていくサラ。ロープワークからは人工衛生ヘッドシザース、二段蹴り、追い打ちにはサッカーボールキック、馬乗りナックルを重ねていき、確実にダメージを与えると5分台に組みからのジャンピングネックブリーカードロップ。桃見も立ち技戦では素早い動きでサラを撹乱し、流れるように打撃をかわしておいてローリングソバットを命中、グラウンドでは弓矢固め、極楽固めなどを決め対抗していますが、打撃技で押すサラから7分台に「ミニギャングアタック(キングコングニードロップ/走りダウン)」、8分台に「ミドルキック連打→バズソーキック(高速マシンガンキック)」を喰らい、差をつけられます。

軌道に乗り始めるサラ、9分台にもバズソーキックのコンビネーションを決めていくと、初めてフォールの体勢へ。カウントは2を数え、その後マシンガン顔面ニーリフトで再び倒すと力一杯首切りアピール。馬乗りになり、相手が無防備なのを楽しむようにナックルをひたすら打ち込みます。これをやめたかと思えば再びマシンガン顔面ニーリフトで桃見を倒しての首切りポーズ。今度は立たせておいての裏拳を炸裂させます。

この後もサラのペースが続き、ロープワークからのフェイスクラッシャー、馬乗りナックル、更には場外に桃見を落としておいてのトペ・スイシーダも敢行するなど、そのファイトには余裕すら感じられます。ナックルアロー等、所々小技を確実に入れ劣勢を取り戻そうとしている桃見も場外戦で逆エビ固め、先にリングに戻ればスイングネックブリーカーからトラースキックをヒットさせるなど奮闘しますが、まだまだ体力の差は縮まらず、優勢のサラが初日で稼げなかった分のポイントを稼ぐかのように、この後フォールを狙わずひたすらダウンを奪っては馬乗りナックルに繋ぐという展開を続け、14分が経過します。

既に体力は限界を迎えている桃見、その後カウンターからの一回転ドロップキック、拷問コブラツイストで一時反撃のチャンスを掴もうとしましたが、組みつきは解かれて再び馬乗りナックルの餌食に。サラがフェイスクラッシャーから再度馬乗りナックルに持っていき、こういった展開がまだまだ続くかと思えばリング下部で鎌本乱舞を決め、コーナーへ。時間は16分、いよいよ締めに行くか、これまで温めていた必殺の「ギャングアタック(ダイビング延髄ニードロップ)」を解禁。そのままカバーに入り、完璧な3カウントを奪取。優勢を保ちつつ時間を稼いで思惑通りの勝利を収めたサラ、大量ポイント獲得です。

×桃見 美香  対  サラ・マクドゥガル○
(16分34秒、ギャングアタック→片エビ固め)


獲得ポイント 累計ポイント
桃見 美香 1634pt 3104pt
サラ・マクドゥガル 2134pt 3424pt




−第2試合−
(1920pt) スティーブ・レイナ VS ジェニー・エース (2021pt)


オーソドックスな技の攻防が続く中、手数で上回っているのはジェニー・エース。序盤では小技、中盤では中技を堅実かつ確実に繋げていき、その後にコーナー串刺しラリアットをかわされて逆に串刺し背面エルボーを喰らうも、8分台再び相手をコーナーへ。すると雪崩式の体勢に持ち込み、ここから早くも切り札的大技「雪崩式エースクラッシャー(雪崩式ダイヤモンドカッター)」を敢行。一気にリードを広げます。

レイナを起き上がらせると走り込んで浴びせ倒しラリアット。この後レイナもロープに振ってカウンターのエルボーパットを決めますが、ジェニーがDDTからバック取り。そこから必殺コブラクラッチスープレックスを惜し気も無く繰り出していき、ほぼリングの中央でフォール。完全に勝利を確信するジェニーですが、ギリギリでレイナの肩が上がり、カウント2.9。これにはジェニー、レフェリーへ疑いの目を向けます。

カウントには納得いかないものの、早々に決着をつけようとハンマースルーから強引に体当たりで倒していき、ランニングのギロチンドロップを落とすジェニー。そこから更に浴びせ倒しラリアットを決めていきますが、これはレイナが寸前でかわし、ジェニー自らがダウン。この隙を狙い、今度はレイナがロープへ走り込むと、反撃の起点となる野川モットバカー!ST0を敢行。その直後にジェニーのメキシカンエースクラッシャーを喰らい体勢を戻されそうになるも、組みつきを振り払ってスピニングトーホールド。

更に「旗本バカー!DDT(DDT)」からもう一度スピニングトーホールドを決めていきジェニーの動きを止めてかかると、その後にも長滞空ブレーンバスター、抱え式バックドロップと技を繋ぎ反撃を持続します。受け手に回ったジェニー、ボディスラムでレイナを強引に場外へ落とし、場外戦に持ち込みますが、レイナがショートエルボーで迎撃、鉄柵の向こうの観客へ向け両手を叩き、声援を求めます。すると場外カウントが進んでいる中で、レイナがリングアウト勝ちを狙うかのような長滞空ブレーンバスター。

先にリングへ戻って両手を叩き20カウントのコールを待つレイナですが、その前にジェニーがなんとかリングへ帰還します。するとリングに入った直後ヒートアップしたのはジェニー、ネックブリーカーでレイナを倒し、エルボードロップを加えておいてコーナーへ。そして奥の手ムーンサルトプレスをここで決めていきますが、決めるまでに時間がかかっていたのもありレイナがかわし、自爆。気分の高揚が空回りしてしまったジェニー、ここからもう一度ボディスラムでレイナを場外に投げ落とし。

今度は場外戦に付き合わずリング内で呼吸を整えると、戻ってきたレイナをサイドスープレックスの体勢、そこから持ち上げてドクターボムへ。高さ充分に落としていきフォールに入ると、この一撃にレイナは肩を上げられず、3カウントのゴングが。攻め方はやや強引気味ながらもジンガイファイトを全面に押し出したジェニー、2戦目で白星を獲得です。
×スティーブ・レイナ  対  ジェニー・エース○
(13分37秒、ドクターボム)


獲得ポイント 累計ポイント
スティーブ・レイナ 1337pt 3257pt
ジェニー・エース 1837pt 3858pt




−第3試合−
(1080pt) ゴッツァン VS メチャ・ハデーメン (2281pt)


この日も前半からスピーディーな技と技の繋ぎでペースを握るゴッツァン、高速ブレーンバスター、DDTと繋いで至近距離でのフライングニールキック命中。この後の一回転ドロップキックはハデーメンにかわされるも、ダウンを奪って再度ドロップキックへ、今度は成功させます。ファイモニの活動休止もあって力が有り余っているのか、何かに突き動かされているかのようにひたすら攻め手を続けるゴッツァン、4分台で早くもグラウンドコブラの体勢に持っていき、同じく4分、大技のデスバレーボム。そこからバックを取ればジャーマンスープレックスを決めていきます。

腕へのエルボースタンプ、ショルダーパット等変わらず渋い攻めを続けているハデーメンもここまで来ると打開策を見出さねばなりませんが、グラウンドコブラ2連発、ダイヤモンドカッターからのスワンダイブミサイルキックと、変わらず大技ラッシュを続けるゴッツァンを止めることは出来ず。その後もスパインバスターからのセントーン・アトミコ、デスバレーボムからの高角度前方回転エビ固めと続いていき、勝利は秒読み段階に突入。カチ上げエルボーから再びコーナーに登り、駄目押しのムーンサルトプレスへ。

もう決まっただろうと観客も溜め息を漏らしますが、これは2.9でハデーメンが必死に肩を上げます。この後なんとしても反撃を見せようと、ハンマースルーからスランディングを挟んでカニ挟みに持ち込んだハデーメンですが、すぐにスモールパッケージに丸め込まれて万事休す。しかしこれも2で粘ったハデーメン、観客から声援が送られると、その期待に応えようと腕へのエルボースタンプからフライングメイヤーに繋ぎ更に技を仕掛けようとしますが、ゴッツァンにロープに振られ、スパインバスターに倒されます。

ハデーメンのダウンが長引いている感ゴッツァンがコーナーに登り、ここで駄目押しの駄目押しとなる2度目のムーンサルトプレスでフォールへ。するとここでようやく3カウントが決まり、この日もゴッツァンが10分以内でのピンフォール勝利。Aブロックで唯一2勝目を挙げた選手となりましたが、ポイントでは6人中最下位という結果に。次回からはしっかりとポイントも稼いでリーグ戦線に組み込みたいところです。

○ゴッツァン  対  メチャ・ハデーメン×
(9分17秒、ムーンサルトプレス)


獲得ポイント 累計ポイント
ゴッツァン 1000pt 2080pt
メチャ・ハデーメン 1000pt 3281pt




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