第5章・唯我毒尊編

〜予選リーグ2日目・Bブロック〜




−第1試合−
(1535pt) 吉澤 ひろみ VS 椎名 恋 (2105pt)


ハードパンチャー対決となるこの試合、序盤は逆水平チョップ、地獄突きなどで牽制を図る吉澤に対し、椎名は顔面ストレート、ボディパンチ連打といったパンチ系の技も積極的に使用。5分台にはDDTを2度決め、中盤戦を若干リードする椎名が6分台に入ると、ここで必殺「エンジェリック・アロー(振り抜きストレート)」を前触れなく敢行。そのまま亡霊クラッチでフォールし、短期決着を狙いに出ます。

これは2で持ち堪えた吉澤、自らもパンチを得意とするだけに相手の拳で屈するわけにはいかないか、この後串刺しドロップキック、ショルダースローと反撃に転じ、コーナーへ登ってダイビングエルボードロップ。しかしこれは登るまでに時間がかかったため、椎名がかわし自爆を誘います。するとここで椎名がもう一度亡霊クラッチの体勢へ。これも3はなりませんが、その後もアッパーで倒し力一杯首切りから3度目の亡霊クラッチ。一瞬の油断も出来ない状況を作ります。

ここまで厳しい劣勢が続く吉澤でしたが、8分台に先程の借りをお返しするような自らの必殺ガッツ式オーケー牧場!を炸裂。ヘッドドロップで追い打ち後、再びスタンディングの体勢に戻すと、ここでまたしてもガッツ式オーケー牧場!を繰り出し倍返しに成功します。そしてそのままコーナーに登り、初日のフィニッシュとなったダイビングボディアタックをここで決め、逆転勝利への執念のカバー。カウント2.9で椎名が留まります。

するとその後先に立ち上がった椎名が亡霊クラッチで自らがフォール。場内ヒヤリとしますが吉澤が2で間に合わせ、起き上がると椎名を場外に投げ落とします。場内では吉澤が振り向きアピールでファンからの声援に応え、椎名の復帰をそのまま待っているかと思いきや、ここからコーナーポストに登り、何を繰り出すかと思えば場外への椎名目掛けダイビングネックブリーカードロップ。これには会場も大きくどよめきます。

この一撃は予想外であっただろう椎名ですが、吉澤より先にリング内へ戻ると、戻った吉澤を狙い澄ましたかのようにハンマースローでロープに振り、カウンターから飛びつきジャンピングDDT。先程のダイブで自らのダメージも大きかったのか、吉澤がこの技で力なく倒れ、半失神状態に。これを椎名がチャンスと見ると、そのままムーンサルトフォールでカバーの体勢。すると、吉澤が返す素振りも見せぬまま3カウントのゴングを許し、猛襲を受けながらも一瞬にして勝利を決めた椎名、開幕2連勝を達成です。

×吉澤 ひろみ  対  椎名 恋○
(10分19秒、飛びつきジャンピングDDT→ムーンサルトフォール)


獲得ポイント 累計ポイント
吉澤 ひろみ 1019pt 2554pt
椎名 恋 1519pt 3624pt












伊智:「ハッスルマニアでの最終日、そして華王第5章の予選リーグ初日で
面識を持ったジャガスキーとの関係も気になりますミーシャ・フォーリーが
まもなく入場です。そして、今ミーシャがマイクを取りました。」








ミーシャ:
「今夜からの3連戦は、アタシにとって文字通りの正念場になるわ。
まずは今夜…今大会、武者逝の本命と名指しされてるカマキリ…
おっと、失礼。
紀所選手との対戦ね?
この試合は今大会の中でも楽しみにしていた試合なの。
彼女、交流戦前のリーグ戦でもだいぶ良い戦績を残したみたいだし、
服のセンスも最高だしね…。」






伊智:「今日の相手となります武者逝3連戦の一人目・紀所伊代に対し、
前振りリーグでの戦績そして服のセンスを称えるコメントを発しました。
しかし、何やらそれだけでは終わらないような、そんな表情であります。
そして今、紀所の入場。」






















紀所:
「アナタが最近ジャガスキーとつるんでるっていうムーシャ、じゃなくて
ミーシャ・フォーリーって女ねー。ふ〜ん、ワタシの色気とセクシーさが少しは
理解できてるみたいだけど、闘う女としてのワタシについては、ちゃんと
分かっているのかしら?こないだワタシがオゲレッツと闘った試合、見たわよね?
ワタシのスピードに、ついてこられるのかしら?」

ミーシャ:
「紀所選手…。
アンタとオゲレッツの試合をアタシが学習してないとでも?
アンタほどの大物を対戦相手に迎えるのに、
まったく研究してないと思ってるわけ?」

紀所:
「いや、そういうことはないと思うんだけどね、そうとも言い切れない
感じに見えてるから。まあどっちにしろ、ワタシのこの麗しくも艶かしい
魅惑のピンキッシュボディにアナタのその薄汚れたオジさんTシャツが食い込んだって、
ワタシの体の中の・・・エクスタシック、セクシャル、ホルマリンに・・・」

ミーシャ:
「(紀所が喋ってる途中で)
お前の試合なんざ、どーだって良いんだよっ!!
さっさとかかって来い!
アタシに宇座子への憎しみを植え付けに来い!」

紀所:
「・・・知らないわよ、どうなっても。フフ・・・」

アングル提供:琉球。氏











−第2試合−
(1105pt) ミーシャ・フォーリー VS 紀所 伊代 (2149pt)


試合前には口撃戦も繰り広げられた、注目のミーシャvs武者逝3連戦初日。序盤からその気迫を見せるミーシャ、3連戦の中で最も強敵と思われる紀所に対しテキサスジャブを2度に渡って決めていき、2分マンディブルクローへ。更にその後もう一度テキサスジャブを打ち込んでいき、カウンターからのナックルパートはかわされるもコーナーに寄せギロチンホイップ。ヘッドロックパンチで再びラフに持ち込み逆エビに捕らえます。

思わぬ劣勢を迎えた紀所もこの後ステップキックから腹固めに捕らえ、カウンターからのナックルを再びかわし対角線コーナーへ振り返すも、再びギロチンホイップの罠に引っ掛かってしまい、うまく自分のペースを見出せません。背後・正面とジャンピングヘッドバットで繋げるミーシャが6分テキサスジャブを打ち込みフラフラで立ち上がる紀所目掛け、ロープへ走り込んでの叩きつけラリアット。エルボードロップホールドでフォールに入り、3カウントに刻一刻と迫ります。

その後のバック取りは紀所がレッグスピンで返すも、近距離での一回転ドロップキックは失敗、対角線コーナーへ寄せるミーシャがここで串刺し式シャイニングウィザードを決めていき、再びエルボードロップでカバーします。攻め込まれる紀所ですが、この後は逆方向の対角線コーナーへミーシャを寄せストンピングの連打、腹固めでグラウンドに持ち込むと、ステップキックから変形カベルナリアで再度グラウンドへ。この後もう一度ステップキックから変形カベルナリアに持っていき、劣勢は焦らず敢えてミーシャのスタミナを奪う作戦。

立ち上がればメキシカンストレッチでなおもグラウンドにこだわる紀所、するとその後グラウンドコブラツイストで今度はフォールを狙います。この攻めが効いているのか、この後のミーシャのブレーンバスターも紀所が回り込んでバックについての高角度前方回転エビ固め。ならばとミーシャがコーナーに寄せるも紀所が寄せ返し、ドラゴンズ・レイで再び丸め込みへ。ペースを見出した紀所、ミーシャを再びコーナーへ寄せれば再びドラゴンズ・レイで丸め込み、その後ミーシャからブレイジングチョップを打ち込まれるも、ジャンピングツームストンで形勢を戻し背後から踵落としをヒット。

ペースを奪われたミーシャもこの後マンディブルクローに捕らえ、劣勢を戻す機会を作ろうとしますが紀所の勢いも止まらず、人工衛生ヘッドシザースからトライアングルスコーピオンでギブアップを狙いに出ます。耐え凌いだミーシャ、ネックブリーカーで紀所を倒すと呼吸を回復。対する紀所もミーシャを場外に投げ捨てその間呼吸を整えますが、戻ったミーシャがスタンディングの間合いを取り合う状況からノータッチヘッドバットをカウンター気味にヒット。鈍い音をたてがっくりと倒れ込む紀所、会場もどよめく中ミーシャがエルボードロップでフォールに。3カウントが危ぶまれますが、なんとか紀所の肩が2.9で上がります。

するとそこから紀所がボディスラムでミーシャを担ぎ上げ、パンサーポーズで観客に蘇生をアピール、バックを取ってのマヤ式スープレックスで起死回生のフォールに。初日でオゲレッツを仕留めたこの技、決まっておかしくありませんでしたがミーシャが2カウントで粘ります。試合時間は14分、両者のスタミナは尽き、この後ミーシャがロープに振るも技に行けず、両者正面衝突でダウン。スタンディングでは紀所が踵落としを狙うも空振り、ミーシャが組みついてブレーンバスターに持ち込むと、ここから余力を振り絞ってぶっこ抜きバックドロップを炸裂。

ラストスパートに入るミーシャ、ロープへ振ってのカウンターナックルパートを打ち込んでいき、紀所を起き上がらせると自らがロープへ走って、最後の余力を両腕一点に集中させるブレイジングチョップ、そのままエルボードロップホールドへ。ジャガスキーのバックアップも受けたそのハードコア魂が燃え盛る瞬間、カウント3のゴングが会場に鳴り響き、ミーシャの勝利が確定。最初で最難関の紀所を打ち破ってみせたミーシャ、この後の2試合も勝利しハンディキャップマッチ実現となるか、期待に胸が高まります。

○ミーシャ・フォーリー  対  紀所 伊代×
(16分06秒、ブレイジングチョップ→エルボードロップホールド)


獲得ポイント 累計ポイント
ミーシャ・フォーリー 2106pt 3211pt
紀所 伊代 1606pt 3754pt












<試合終了後の観客席>




ジャガスキー:
「・・・いいわミーシャ!紀所から勝利を奪ったんだもの。
自分を、そしてワタシから賛辞を受けたことを、誇りに思いなさい!

さあ次の試合も次の次の試合も今日みたく勝って、パロXに憑いてる
愚民どもをアッと言わせるのよ!面白くなってきたわ、フフフ・・・。」











−第3試合−
(1745pt) 天栗 秋子 VS 熟女仮面 オゲレッツ (1769pt)


拷問コブラツイストを随所で決めじわじわと体力を削りに行く天栗が開始6分、大技コンプリートショット。そのまま拷問逆エビ固めでエグい攻めを持続します。チンクラッシャーからフロントハイキック、そして再びコンプリートショットに行く天栗、リードを開かれるオゲレッツですが、この後にボディスラムからセントーン、そして8分台にもう一度ボディスラムで担いでからダイビングボディプレスで宙を舞い、反撃のチャンスを作りに行きます。

ここは一旦オゲレッツを場外に投げ落とし、リズムを取り直す天栗ですが、場内に移ればオゲレッツがストレートアームバーに2度持ち込み自らのペースに引きずり込むと、9分台一転して派手な大技のカミカゼボムを敢行。更にマッケンローで倒すと両手振りアピールからニークラッシャーそしてセントーン、バックに回ってのジャーマンスープレックスも決めていき勢いに乗ります。が、直後天栗も先に起き上がり、バックから「天栗抜いちゃいました!(殺人バックドロップ)」を敢行。

形勢が五分になったと思いきや、今度はオゲレッツが立ち上がり再び回り込みジャーマンスープレックスへ。すると天栗もこのフォールを返してスタンディングからコンプリートショット。必殺の天栗剥いじゃいました!に捕らえていき、攻守入れ替わりを繰り返すオセロのような状態が続きます。これを耐え凌げば、今度はオゲレッツがコーナーに寄せ串刺しのドロップキック、ニースタンプを入れておいてバックを取りますが、これは天栗がバックプレスで阻止。逆にバックにつきますがエルボーでオゲレッツが阻止し、オゲレッツがバックにつくと、これも天栗が防ぎます。

そして天栗がここから2度目の天栗剥いじゃいました!に持ち込みますが、まだギブアップはならず。この後オゲレッツがニークラッシャーから足四の字に捕らえていき、ギブアップを狙う立場となります。しかしその後天栗がステップキックでオゲレッツをうつ伏せに倒せば、趣向を変えて鬼童クラッチでフォール。これはオゲレッツが落ち着いて2で返します。するとここからオゲレッツが3度目の回り込みジャーマンで天栗をフォールへ。再びペースを握るオゲレッツ、脚を引っ掛けて倒し、両手振りアピールから足四の字固めへ。

苦悶の表情を浮かべる天栗がこれを解くも、ショートエルボーからオゲレッツが再度足四の字固め。ギブアップ寸前に迫られる中、これもなんとか天栗が逃げ切り、スタンディングの体勢へ戻します。するとここで天栗がオゲレッツをコーナーポストへ激突させダウンを奪い、自らの頭部を指差すふてぶてしいアピール。フィニッシュに行くかと思いきや、立ち上がらせて毒霧を噴射、コンプリートショットも決めていき今度こそフィニッシュか、と思われますが、ここはオゲレッツがマッケンローで足元をすくいます。

再び主導権を握るオゲレッツがここからニークラッシャー、ラリアットアタックと続けて決め2度目のラリアットアタックは避けられるも、片足取り脚払いで冷静に対処し呼吸回復。立ち上がってくる天栗をボディスラムで投げつけると、うつ伏せに転がし位置を整えて、自らコーナーポストへ。ここでフィニッシュか、フラフラで起き上がる天栗の狙いを澄ましてダイビングボディアタック敢行。フォールに入ると、これが3カウントのゴングを鳴らし、初日に続いて接戦を見せたオゲレッツが2日目で初白星を達成。初日でオゲレッツを破った紀所のポイントを上回って首位に浮上です。

×天栗 秋子  対  熟女仮面 オゲレッツ○
(16分08秒、ダイビングボディアタック)


獲得ポイント 累計ポイント
天栗 秋子 1608pt 3353pt
熟女仮面 オゲレッツ 2108pt 3877pt




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