〜予選リーグ4日目・Bブロック〜
<オーナーVIPルーム> 宇座子: 「ミーシャ勝っちゃったじゃないの!どうすんのオーナー!?」 オーナー: 「今NOVA中継見てるから静かにしててよー。うわっ、あの距離から飛んだよ! やっぱ丸め込み巧いなー。うわっ、すげー角度で投げてるよ! そんなにイケメンだとは思わないけどなー。いやー、いい試合だった。」 宇座子: 「ワタシがタコ殴りにされてもなんとも思わないのぉー?」 オーナー: 「既にタコ殴りにされたような顔だからなんとも思わないよー。 って冗談は置いといて、今日までにちゃんと考えてきてるから大丈夫だよ。」 宇座子: 「ほんとにー?」 オーナー: 「考えた内容は、これから会場のリングに上がって発表するから。 必ず公平な立場でやる。安心しろ。」 宇座子: 「うん、分かったわ。ワタシを一人に、させないでよね。」 オーナー: 「さっさとここから出てオレを一人にさせてくれよ・・・。」 |
アングル提供:自分
−第1試合− |
(3554pt) 吉澤 ひろみ | VS | 紀所 伊代 (4754pt) |
序盤、中盤ともにお互い譲らず順調に小技、中技と仕掛けていくと、開始6分最初に大技を出したのは紀所。ジャンピングツームストンで一歩リードに行き、メキシカンストレッチで動きを封じると、7分にはムーンサルトプレスで最初のカバーへ。その後の吉澤のバック取りも紀所がレッグスピンで切り返し、高角度前方回転エビ固めへ。 ここまで劣勢が続く吉澤ですが、この後はマッケンロー、バックからのスレッジハンマーと着実に打撃系の技を中心に手を返していき、ロープカウンターからのフックはかわされるもすぐさま紀所の体を持ち上げに行き、 「未完成ブレーンバスター(叩きつけブレーンバスター)」で叩きつけます。更にそれと同じく9分台には“19歳”もひさびさに決め、背後から正面飛びドロップキック。 プロボクサー直伝のガッツが覚醒し、五分の展開に持ち込んだ感のある吉澤、この後「バッカンブロー(クレイジーサイクロン)」からエルボードロップホールドでカバーへ。プレッシャーをかけていきますが、ここから紀所も起き上がり際ノーザンライトボムを決めて反撃、そのままトライアングルスコーピオンで絞め上げていき、解かれればボディスラムからコーナーへ登りムーンサルトプレス。両者が意地を見せ合い激しい接戦が続きます。 |
ムーンサルトを2で返した吉澤が2度目の未完成ブレーンバスター。これに紀所も完成形・ジャンピングブレーンバスターで対抗しようとしたものの、吉澤に同じくブレーンバスターで切り返され、場外に落ちます。してやったりの吉澤が、場外の紀所をあざ笑う振り向きアピール。しかし、場内に戻れば紀所が蟷螂乱舞で吉澤の顔面に飛び膝を見舞い、立ち上がらせての踵落とし。あえて打撃技を積極的に使い、パンチにはキックで対抗してみせる紀所、ここからこの試合2度目のトライアングルスコーピオンへ。 ギブアップ寸前に追い込まれ、苦しい状況の吉澤ですが、まだまだそのガッツは燃え尽きず、この技を耐え抜けば変形エコノミーラインで再び反撃へ。そこから至近距離でのアッパーを2連発でクリーンヒットさせ、ヘッドドロップで追い打ち。自分の土俵に持ち込んだ吉澤、この後にはフックもヒットさせ、ハンマースローへ。しかしこれはタイミングを誤り紀所と正面から激突し、両者ダウン。その後両者がほぼ同時に立ち上がると、ここから技を決めたのは紀所、ジャンピングツームストンで脳天から突き刺し、強引に立ち上がらせるとグロッキーの吉澤に屈辱を味わわせる両手中指立てポーズ。 そこから残る力を全て出し切らんとばかりに大きく振りかぶっての踵落としを命中させ、3度目のトライアングルスコーピオンでフィニッシュへ。粘りには定評のある吉澤も、打撃で完全にノックアウト状態となってからのスコーピオンにはさすがに耐え凌ぐことが出来ず、ここでギブアップ。武者逝の大本命とされつつこれまでポイントにおいてオゲレッツに首位の座を奪われ2位以下に甘んじていた紀所が、この試合で高ポイントを獲得、最終戦を首位で迎えるための大きなチャンスを得ています。 |
×吉澤 ひろみ 対 紀所 伊代○ (14分04秒、トライアングルスコーピオン) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
吉澤 ひろみ | 1404pt | 4958pt |
紀所 伊代 | 1904pt | 6658pt |
伊智:「ここで、パロXイチヒロオーナーが我々の前に姿を現しました。 前回ミーシャの公約が確定しましたが、オーナーはそのまま受け入れるのか、 はては全く違うやり方を考えているのか。オーナーの審判が下されます。」 |
オーナー: 「それでは皆さんの前で、詳しいミーシャ選手の公約の内容を、お伝えします。 これまでミーシャ選手は、武者逝との3連戦で勝ち越したらジャガスキーと組んで 宇座子とハンデ戦で闘うと語っておりましたが、そのままではフェアじゃないと、 宇座子本人からの申しが出ているため、今回はオーナーである私がこのような条件を 提示することにいたします。 まず、ミーシャ選手が今日の試合で天栗に勝てば、文句なしの全勝ということで、 武者逝の完敗を認め、ハンデ戦はミーシャ選手が好きなように組んでもらって構いません。 逆に、今日天栗が勝った場合には、宇座子の意見を反映し、2対1で闘うのではなく 3対2・・・と、あっ、そろそろミーシャ選手が入場しますんで、僕はこのへんで失礼します。」 |
伊智:「天栗が負けた場合にはミーシャが自由に試合を決められる、 つまり思う存分に宇座子を潰せると、いうわけでありますが、 天栗が勝った場合の内容は言う前に、オーナーが退場してしまいました。 さあ、今ミーシャ・フォーリーが入場であります。マイクを取った。」 |
ミーシャ: 「ハロー! 敬愛すべきファイモニファンの諸君…と、異端の武者逝ファンども。 今日でアタシのvs武者逝3連戦も終了だ。 前回3日目のオゲレッツ戦…場外戦満載でとても満喫できたよ。 試合の内容ももちろんだけど、試合の結果はさらにアタシの心を満足させるものだった。 満身創痍だけど、アタシはすごく嬉しい。これでアタシとジャガスキー選手は 誰の介入も無く宇座子をボコボコに出来る権利を手に入れたんだ! 「やったぜ!エイドリア〜〜ン!」 だけど…(涙声) 実はその事で…すごく後悔してるんだ…。 何故、アタシは宇座子とのハンディ戦を要求してしまったのか…。 アタシとジャガスキー選手はハードコアの試合をいくつも経験してる。 宇座子のキャリアは間違いなく縮むだろう。 もしかしたら縮みすぎてウニクロのTシャツみたくなってしまうかも! …目も当てられないね。 今のコメントが期待よりウケなかった事じゃないよ。 宇座子のことさ。 アタシの目的は業界の偉大な存在を消し去る事じゃなかったはずだ。 (明らかなウソ泣きで会場を見回す) …そこで、皆の善意に問いたい。 宇座子はこの試合にたった一人で臨むべきだろうか? アタシは彼女にパートナーを連れて試合に臨むことを許したい。 ハンディ戦をやめて、2vs2の試合にするのさ。 ただし、宇座子のパートナーを選ぶ権利はアタシの相棒、真のハードコア・レジェンド… ヤハリ・ビールト・ジャガスキー選手にゆだねようと思う。 アタシの提案に賛成してくれるファンは、今から客席でウエーヴを見せてくれ!」 (歓声と少々のブーイング混じりの中、ちらほらウェーブを起こす観客席) ミーシャ: 「……日本人は本当にまじめだね。 こういう事は観客の反応なんかで決まるモノじゃないだろ。 オーナーの一存なのさ。 キミ達みたいな庶民と違って“権力”というフォースを持ってるからね。 もちろん、大倉凛子のDVD以上の宝物だぞ!」 天栗: 「アンタの寝言はそこまでじゃきー!」 |
伊智:「ここで先程のオーナーと天栗が一緒に入場してきましたー! 今のミーシャの要求を聞いて、オーナーは受け入れるのか。」 |
オーナー: 「(氷川風に)・・・いいよお〜。」 天栗: 「アンタのその寝言は、夢の中だけの話じゃきー。現実の悪夢では、アタイに クーリクリンのボッコボコのハッチャメチャにされて、選手生命ごとハンデ戦を 抹消されるじゃきんよ?さっさとアタイのイガグリのトゲに刺されて、目覚ますじゃきー。」 オーナー: 「(小声で)へっへへ天栗・・・、ただちにアイツをボッコボコにしちまえ・・・!」 |
アングル提供:琉球。氏
−第2試合− |
(5057pt) ミーシャ・フォーリー | VS | 天栗 秋子 (4353pt) |
ミーシャ相手に2連敗を喫し、もう最後だけは絶対負けられない武者逝。その最後の相手を務めるのは、前回ミーシャを襲撃しハンデ戦を力ごと抹消すると宣言した天栗。異様な殺気が漂う中試合がスタートします。序盤の立ち上がりは予想通り、お互いが顔面掻きむしり、ストンピングなどひたすらラフで攻め込んでいく展開。そんな中、拷問系の絞め技も意識的に出していく天栗が2分台、コンプリートショット。 起き上がりにフロントハイキックを重ねていき、ミーシャにコーナーへ叩きつけられるも高速ブレーンバスターで押し返します。その後もう一度高速ブレーンバスターを決め、前半のリードを取った感のある天栗、ミーシャもジャンピングへッドバットで応戦するも、天栗が間接蹴りで足元をすくい、バック取りをココナッツクラッシュで切り返し。それに対しミーシャもこの後ヘッドロックパンチからフィストドロップ、再びジャンピングヘッドバットを決めてSTFに捕らえていくなど、ラフを中心とした試合の組み立てでは一歩も引かず。 |
しかし、着実に大技を出すチャンスを待っていたのは天栗、5分再びコンプリートショットを決めてフロントハイキック、ミーシャにフェイスクラッシャーで一手返されるもすかさずバックを取れば天栗抜いちゃいました!を敢行。間を挟まず即座にまたバックにつくと、ここで2連発目の天栗抜いちゃいました!。まだまだ試合は6分過ぎながら、既に天栗は最後の締めまで暴走し続ける勢い。ジャンピングヘッドバットでミーシャがそれを止めようとするも、再びコンプリートショットから抜いちゃいました!を喰らい、制御不能。 カウンターの飛びつきジャンピングDDTからランニングヘッドドロップで追い打ちし、天栗がフィニッシュへの足場を整えます。ここからの逆転は厳しいと思われるミーシャもこの後カウンターから執念で打ち込むナックルパート、そして反撃の起点としたいパイルドライバーからフィストドロップを2連発で投下するなど、闘う眼はまだ死んでいませんでしたが、直後に天栗から「天栗砕いちゃいました!(アメイズインパクト)」を浴びせられ、そのまま鬼童クラッチで押さえ込まれると身動きを取れず、精神力の前に体力が尽き無念の3カウント。 試合前の発言同様、吉澤戦の勢いのままミーシャを完膚なきまでに叩き潰し、3連戦で唯一勝利を奪い取ってみせた天栗。オーナーとの不気味な関係の今後、そしてハンデ戦が施行された際にどのような動きを見せるのか、武者逝に新たな注目です。 |
×ミーシャ・フォーリー 対 天栗 秋子○ (8分09秒、天栗砕いちゃいました!→鬼童クラッチ) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
ミーシャ・フォーリー | 1000pt | 6057pt |
天栗 秋子 | 1000pt | 5353pt |
<ミーシャ・フォーリーの控え室> ジャガスキー: 「試合の方は残念だったけど、ハンデ戦の公約は上手くやったわね、ミーシャ。 試合前のアンタの提案は、宇座子に救いの手を差し伸べるようで実際には 逃げ道を失くすってゆう作戦だったんでしょー? オーナーがあの提案を退ければ、望み通り宇座子を一人にさせてハンデ戦に 臨むことができるわけだし、逆に受け入れたとしたって宇座子のパートナーを 選ぶのはワタシだから、足手まといの蛇足野郎女をアイツに組ませることが出来る。 いずれにしたって、宇座子を存分に潰せる事に、変わりはない…。フフッ、上出来よ。」 ミーシャ: 「ふっふっふ。キャリアの長さは伊達じゃないよ。 宇座子を潰せば、いよいよ武者逝はキミをエースとして戴冠することになる訳だね。 アタシはその相棒として、nWQに凱旋できる。 お互いの栄光まであと一息だ。がんばろう!」 ジャガスキー: 「おう!一人天栗っちゅークセモノはいるけど、ウチらがわざわざ出る必要もないわね。 あとは宇座子を潰すことだけに専念できるわ。じゃあ、have a nice day!!」 |
アングル提供:琉球。氏
−第3試合− |
(4624pt) 椎名 恋 | VS | 熟女仮面 オゲレッツ (5223pt) |
純プロ道を公言するオゲレッツに対し、カウンターからのフック、コーナー串刺しでのボディパンチ連打など惜しみなくパンチ系の技を繰り出し有利に持ち込もうとする椎名。当然打撃対策など考えず純粋にレスリングで勝負するオゲレッツも、プロレス流のパンチ、キックで椎名との立ち技戦を互角に闘おうとするものの無理があったか、組み合えばヘッドロックパンチで倒されコーナーからローリングセントーンを浴びせられます。 その後オゲレッツがストレートアームバー、腕殺しコンビネーションを多用して椎名の手技を封じようとするも、封じ切れず、逆にマッハパンチラッシュの雨あられを受ける始末。完全に余裕となった椎名がコーナーへ登りパンサーポーズで観客にアピールすると、ここから高難度技の飛びつきスイングDDTへ。立ち上がれば再びマッハパンチラッシュで容赦なく倒していき顔面肘グリ、そこからの立ち上がりも更にマッハパンチラッシュで出た杭を打ち、力一杯首切りアピール。 至近距離から裏拳、アッパーと打ち込みラ・マヒストラルへ。これを気力で返したオゲレッツ、なんとか打開策を見出そうとスイングネックブリーカーからストレートアームバー、組みつきを払って再度アームバーと、再びパンチを封じる作戦に出たものの、椎名には全く効果なく。またしてもマッハパンチラッシュに倒されて2度目のラ・マヒストラルでフィニッシュ。これで椎名が3カウントを取り、オゲレッツを全く寄せつけず完勝。この結果によりオゲレッツが首位から陥落、代わりに紀所が首位浮上を果たしています。 |
○椎名 恋 対 熟女仮面 オゲレッツ× (9分50秒、マッハパンチラッシュ→ラ・マヒストラル) |
獲得ポイント | 累計ポイント | |
椎名 恋 | 1000pt | 5624pt |
熟女仮面 オゲレッツ | 1000pt | 6223pt |
伊智:「今日の試合は全てが終了しましたが、今、本部席にいた オーナーがリングの中に入りました。」 |
伊智:「あーっとなんてことだーー!!オーナーが天栗と共に オゲレッツへ危害を加えているー!武者逝の不甲斐ない試合で 溜まったフラストレーションを、ここで一気に発散させようというのか。 これに耐えかねた宇座子がリングの中へ!」 |
伊智:「しかしオーナーがアックスボンバーで迎撃ー! さらにこの状況に怒りを燃やした肝子、紀所、尾伴、 その他武者逝の面々がリング上に集結!」 |
伊智:「しかし武者逝のメンバー全てが、オーナー1人の手によって 葬り去られました!そして、今マイクを持った。」 |
オーナー: 「なんだ武者逝、どうせ試合内容がどうたらこうたら言ったって、 結局オレの期待通りの試合なんて、これっぽっちしかねーじゃねーかよ! どうせ出来ねーんだったらなー、せめて態度で、アピールで示せよ! ファッキンはファー○トキッチンの略!もうお前達となんかやってらんねーよ!」 |
伊智:「自ら育てた武者逝の選手を全否定するようなこの発言! 本当にどうなってしまうのか、今日のオーナーはどうかしています! ポカ試合でイライラしてるだけだったらいいのですが・・・。 その傍で、天栗が不気味に笑みを浮かべています。」 |
天栗: 「(エッヘッヘ・・・。オーナーをハメることなんて簡単じゃきんね。 これで武者逝は崩壊の一途を辿る。そしてアタイ、天栗が この団体全ての実権を握る時代がやって来る・・・。)」 |