〜予選リーグ最終日・Cブロック(U−95pt編)〜




−第1試合−

(2972pt) キルビル・ゴーストバーグ VS 杉原 貴美 (2675pt)


予選突破を賭けたこの試合、最初に攻勢に出たのはキルビル。開始30秒で骨法流掌打を浴びせていき、3分台にはこの技を2連発、至近距離でのスピアーへ繋ぐとチョーク攻撃に出ます。先手を取られた杉原も焦ることなくフロントスープレックス、一本背負いといった投げ技で応戦、途中ストマッククラッシャーから再びチョーク攻撃に捕らえられるも飛びつき逆十字で持ち直します。その後キルビルにスモールパッケージで最初のフォールに持ち込まれますが、動揺を受けることなくネックロックで得意のグラウンドの体勢へ。

そしてストマッククラッシャーを決めると場内の観客へ向けての筋肉アピール、再びネックロックに持ち込みます。それに対しキルビルも同じくストマッククラッシャーを決めると3度目のチョーク攻撃に出ますが、立ち上がった杉原が開始5分、最初の大技・アレビンズ・リフトを敢行。ペースを五分に取り消された感のあるキルビルはこの後、再びストマッククラッシャーからチョーク攻撃という連繋。杉原にショルダースルーから再びフォールに持っていかれますが、その後にリストアップスラムで場外へ投げ落とし、場外戦に誘います。

場外でもキルビルがストマッククラッシャーを決めていき、そこから至近距離でのスピアー。腹部への徹底した攻めは、このスピアーの威力を倍増させるための作戦だったのでしょうか。がしかしその後場内戦に移ると、杉原が必殺の五輪予選スラムを炸裂させて、お返しのスピアー。思わぬ反撃を許してしまったキルビルですが、ここから杉原をロープへ振って意地のランニングスピアーを決め、チョーク攻撃でいたぶります。度重なる反則技に苦悶の表情を浮かべる杉原も、そのまま屈することなくアレビンズ・リフトを2連発で決めていき、リードは渡さず。互角な闘いが続いていきます。

杉原がここからバックを取りに行きますが、キルビルが取り返してコマンドエルボー、首極めアームロックに持ち込みます。そしてキルビルがロープに振り捻り式スパインバスターを決めていくと、再度ロープへ振って今度はランニングのスピアーを命中。再度首極めアームロックに捕らえ、グラウンドでも杉原より優位に立とうとします。これが外れるとハンマーブローで再度杉原を倒し、力一杯首掻っ切りポーズ。バックを取ってのリバースDDTを決めていき、更に必殺技のカーテンコールも炸裂。キルビルが大きなリードを手に入れた状態で終盤戦を迎えます。

必殺技からはあえてフォールに行かずチョーク攻撃に持ち込むキルビル。まだピンフォールは取れないだろうという判断か、最後の最後で一発ピンフォールを奪うその時まで、最大限にいたぶろうとします。残り体力もあと僅かな状態となった杉原がこの後、起死回生の技を狙うべく掴みに行きますが、エルボースタンプでキルビルが返し、そのまま片エビ固め。これはなんとか杉原が返せたものの、その後の組みつきも再びエルボースタンプで返されてしまい、フィニッシュが目に見えるキルビルが首斬りポーズ。バックを取って2発目のリバースDDTを決めていき、もう一度バックを取るとぶっこ抜きのバックドロップ。

そして更にディスカッションパンチで杉原を悶絶させながら、強引に起き上がらせると杉原の目の前でマイクアピール。屈辱を強いられながらもグロッキーな状態のまま抵抗できない杉原、そのまま至近距離でのスピアーも浴びてしまい、キルビルが駄目押しの振り子式ダイヤモンドカッターを決めておいてカバーへ。完膚無きまでに大技を叩きこまれた杉原はさすがにこれを返せず、3カウントのゴング。最終戦を勝利し予選突破の権利を手にしたキルビル、後は長村vs樹戦で自らのポイントを越されないことを祈るだけです。

○キルビル・ゴーストバーグ  対  杉原 貴美×
(12分35秒、振り子式ダイヤモンドカッター→背面式片エビ固め)


獲得ポイント 累計ポイント
キルビル・ゴーストバーグ 1535pt 4507pt
杉原 貴美 1235pt 3910pt




−第2試合−

(3174pt) 長村 沙希 VS 藤原樹 (3073pt)


長村の予選突破条件は10分33秒以上でのピンフォール勝利あるいは11分33秒以上でのギブアップ勝利。対する樹の予選突破条件は11分34秒以上でのピンフォール勝利あるいは12分34秒以上でのギブアップ勝利。どちらも比較的容易な条件下ではありますが、勝利を掴まなければ当然試合時間は意味を持ちません。この試合の序盤、リードしているのは長村。1分台でカウンターからのフロントスープレックスを勢い良く投げつけていき、2分台には早くもスクールボーイでの丸め込み。コーナーへ寄せれば気合いのこもった胸張り手連打を見舞っていきます。

連日の試合による疲れもあるのか、この試合意外にも劣勢状態が続く樹。最初の一回転ドロップキックは防いだものの、自らの引き倒しラリアットをかわされてスモールパッケージホールドに持ち込まれ、その後の一回転ドロップキックをヒットさせられます。ここから逆エビ固めに持ち込む長村、その後のバック取りは暴れるで返されますが再度逆エビに持っていき、6分台に必殺ピースクラッシャーを炸裂。低空抱え式バックドロップで投げつけ、コーナーへ登ってのダイビングセントーン。

これは樹が寸前でかわし、馬乗りナックルで自らのペースに持ち込もうとしたものの、長村がダブルリストアームソルト、一回転ドロップキックと続けて決め体勢を持ち直します。思うように攻められず苛立ちを隠せない樹ですが、この後は本来の力を取り戻すべく、ひたすらラフ殺法に固執。ロープワークを利用したトーキックから顔面肘グリ、バック取りも暴れるで返すと再び顔面肘グリに押さえ付けていき、途中ダブルリストアームソルトから再びバック取りを狙われるも、再び暴れるで強引に振り解いていきます。

長村が抱え式バックドロップで投げつけるも、ダイナマイトパンチラッシュで反撃の糸口を見出したのは樹、そこからダイビングフィストドロップを投下します。しかし残り体力に余裕があるのはいまだ長村か、先に立ち上がるとジャパニーズレッグロールクラッチで樹をフォール、2で返されればスタンディングから飛びついての前方回転エビ固めで再度フォールします。プレッシャーをかけられる樹ですが、すぐさまダイナマイトパンチラッシュを再び決めていき持ち前の喧嘩殺法を全開、更にアメリカンフックを加えます。

ここまで来れば樹の独壇場、かに思われましたがこの試合に賭ける意気込みは半端じゃなかった長村、この後の樹の組みつきは払いのけて、両手広げ叫びアピール。一回転ドロップキックをヒットさせ、この時点での試合時間は10分20秒。長村の予選突破条件タイムである10分33秒が目前に迫ります。が、そのタイムを経過した時点で攻めていたのは樹。串刺しラリアットを打ちつけXポーズを見せると、長村の予選突破を打ち砕くような振り抜きストレート。更にヘッドロックパンチでいたぶりに、しかしこれは誤算だったか、動きを見ていた長村が抱え式バックドロップで返し、逆エビ反り固めへ。

ギブアップ寸前まで追い込ませた状態で技を外すと、ここから長村が予選突破へ繋ぐ飛びつき前方回転エビ固め。遂に決めたかと会場がカウントを大合唱しますが、これは惜しくも2.9。しかし本当の長村の強さはこれに終わらず、回復を待たずして直後にスモールパッケージを決めるという持ち前の連続フォール妙技を繰り出していき、これが見事カウント3のゴング。決着タイムは11分47秒。長村がキルビルを114pt上回る成績で首位を守り抜き、決勝トーナメント進出を獲得いたしました。

○長村 沙希  対  藤原樹×
(11分47秒、スモールパッケージホールド)


獲得ポイント 累計ポイント
長村 沙希 1447pt 4621pt
藤原樹 1147pt 4220pt




Cブロック(U−95pt編)決勝トーナメント進出者・長村 沙希(4621pt)



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