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〜開催告知までの軌跡〜

Act.1:コラークの苦悩と過去








(前大会終了後のオフ興行でリングに立つコラークとCEO)

CEO「もう皆さんがお分かりの通り、コラークが前大会『UMF』での成績不振の責任を取って、代表を辞任することになりました。本人からファンの皆さんに伝えたいことがあるそうなんで、聞いてやって下さい。」

観客「コラーク!コラーク!コラーク!コラーク!・・・・・・・・・・」

コラーク「フンッ・・・、なによアンタ達、ちょっと前まではブーブーと品の無いブーイングを浴びせていたクセに。クズと言われておいて、なおもワタシを応援したいって言うの?言っとくけど、今のワタシを応援しても何の価値も無いわ。もうワタシはボスでもなんでも無い、只の前座のクズレスラーよ。」

観客A「そんなことなーい!」

観客B「オレはずっと応援してるぞぉーー!」

観客C「コラークさん、愛してまぁ〜す!(場内失笑)」

コラーク「そんなこと言われたってね、嬉しくもなんとも無いんだから。」

CEO「応援ありがとうございます。なんか最近はコラークがツンデレキャラだとかどうとかで、アキバ系のファンの方々も増えてるそうで、おかげさまで今日も会場満員になりました。皆さん本当にありがとうございます!」

観客「パチパチパチパチ!!コラーク!コラーク!コラーク!・・・・・・・・・・」

CEO「で、コラーク、ファンに伝えたい事なんだけど?」

コラーク「伝えたい事?別に無いわよ。アンタこそリングにワタシを連れ出してきて、言いたいことでもあんの?」

CEO「コラークはボスの座を降りた、確かにコラークにはまだボスの荷は重かったかもしれない。だが今これだけ多くのファンの支持を集めている。これまでやってきたことは決して無駄じゃなかったはずだ。そうだろ?」

コラーク「ええ、それなりに楽しませてもらったわ。でも、またやれなんて言ったってやらないから。もうこんな面倒な役職は懲り懲りよ。」

CEO「もうボスはやらなくっていい。これからはな、団体のエースになってもらいたいんだ!俺はな、UMFでのコラークの戦いぶり、そしてお客さんの声援を聞いて確信した!お前こそが団体のエースに相応しい存在であることを!」

コラーク「ボスの次はエースをやれって?ワタシもう団体を背負うーとかそういう重いことしたくないんだけどー。」

CEO「お前しかいないんだ!エースになれるのは・・・・・他はババアばっかだし。だが今のお前には2つ、エースになるのに欠けているものがある。それは・・・!」

コラーク「それは・・・?」

CEO「・・・フォールの仕方だ。踏ん付けるだけじゃ、スリーはなかなか奪えないだろ。」

コラーク「なっ、何を言うかと思ったらそれ・・・?」

CEO「3回トラースキッス撃っても返されたんだからな。そしてもう1つは・・・・・これからお前の元・親友を呼ぶ。さあ出て来てくれ、キクコ・ラメーヌ!」

コラーク「!?」














(キクコ・ラメーヌがリングに登場)

コラーク「ちょ、ちょっと!なんでアンタが!」

キクコ「隠すことなんてないじゃ〜ん、ワタシ達もともと親友なんだし〜。」

コラーク「親友なんかじゃないわよ!なんでアンタがこの団体にやって来たのよ!」

キクコ「コラーク〜、まだあん時のコト根に持ってるの〜?もう忘れなさいって〜。」

コラーク「忘れられるわけがないわ・・・・・って、ちょっとなに勝手に再現VTR作ってんのよー!!」

(会場に過去の2人の再現VTRが流れ始める)

ナレーター「コラーク、キクコ、共に当時18歳・・・。2人は学校を代表する二大美女として人気を二分し、お互いがハーフそしてプロレスファンであるという共通点から意気投合し親友になった・・・。そんな高校3年の秋、学内ナンバーワン美女を決めるというグランプリが企画される。」












再現上のコラーク「ワタシだ、キクコだって、もークラス中この話題で持ち切りになってる。ナンバーワンなんて決めなくたっていいのに。だってワタシ達は、どんなことだって半分コずつよね?キクコ。」

再現上のキクコ「もちろんよ!コラーク。どっちが選ばれたって、気にしちゃーダメだからねっ。」

実物のコラーク「ちょっともうやめてーっ!!」

ナレーター「・・・しかーし、話題が過熱する中でナンバーワン美女に輝いた者への褒美が発表され・・・。その褒美とは、当時コラークが想いを寄せていたイケメン教師、船越先生からの祝福のキス。これを知るやいなや、コラークの感情に変化が・・・!」

再現上のコラーク「なんとしてでも船越先生の唇は奪ってみせる!・・・キクコ、親友であろうとも今回だけは負けてもらうわー。」

ナレーター「船越先生のキスを奪うため、全クラスを回って露骨な宣伝活動、及び男子生徒にお色気を使い投票するよう脅したコラーク。しかーし、不正行為がバレてあっけなくキクコに大敗。船越先生にも叱られ、この親友の行為に傷付いたキクコは・・・」

再現上のキクコ「コラーク、ひどい・・・。ワタシ達どんなことだって半分コずつって言ったのに。」

再現上のコラーク「世の中なんでも半分コにできるほど、都合良く回ってないのよ!それに・・・・・キ、キクコがいなければ・・・ワタシは船越先生の唇を・・・」

再現上のキクコ「信じらんない!!もう、アナタとは絶交よ!」

ナレーター「・・・こうして2人は絶交し、疎遠になったまま高校を卒業。お互いプロレスラーになるという夢だけは捨てぬまま、別々の道を歩んでいった・・・・・」

(再現VTR終了)

コラーク「・・・ヒーッドイわ!!こんなVTR作った奴、ホントに。」

CEO&キクコ「お前がヒドいんじゃねーか!!」

キクコ「コラーク、ワタシはもう気にしてないから心配しないで。おまけにあの時自滅してくれたおかげで船越先生のキスもらえたし。な〜んてっ、これはジョーダンよ♪」

コラーク「ジョーダンじゃないわよ!!ワタシが思い出したくない過去をムリヤリ思い出させて。ワタシがボスまだやってたら、これ作った奴クビにしてるわよ!」

CEO「お前が過去のわだかまりを消さなければ、キクコとの団体2大エースは成り立たない!再び仲良く手を取り合って、これからのPXFを共に支えて欲しいんだ!」

キクコ「そうよ、ワタシ達はCEOに団体の未来を託されてるの。また一緒に夢見てみない?プロレスラーになるって夢は叶えたんだから、その夢の続きを。」

コラーク「キクコ・・・・。ワタシ、本当にバカなことしたね。こんな事に今更になって気付くなんて、ほんとバッカみたい・・・。」

キクコ「もういいって。さあ、仲直りの握手しよっ。」

コラーク「ウンッ・・・・・。」

?「いつからこの団体は日曜朝の女の子向けアニメになったんだ!」

コラーク「クッ、この声はっ!?」

鐘の音「ゴーン・・・・・・・ゴーン・・・・・・・・・・」














(モウバーサンがリングに登場)

CEO「ったくいい場面で!」

モウバーサン「いい場面だと?我輩はクサくてクッサくて耐えられなくて長州・・・、じゃない消臭力丸を投げ込みたくなったぞー。いつからこんな茶番劇をやるようになったんだこの団体は。あっ、前からか。」

コラーク「ワタシはもうボスじゃないけれど、アンタがボスになるのだけはゼッタイ許せないわー。キクコ、このリングで初めてのツープラトン技、決めるわよー。」

キクコ「ええ。かつてあのセンコーに決めたみたいにねー。」

モウバーサン「フフフ・・・我輩が1人であると思うなよー・・・。」


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