最新情報
(第6回〜第10回)
当団体の最新ニュースを面白おかしくお届け!?

第10回  1月 6日付 「二人の抗争劇、第2章突入!」
第 9回 12月31日付 「宇座子新政権、始動!?」
第 8回 12月25日付 「二人の抗争劇に、遂に終止符!?」
第 7回 12月19日付 「鉄女TT終了、宇座子に再び試練?」
第 6回 11月21日付 「鉄女TT、気になるパロX出場チームは?」

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第10回 1月6日付 「二人の抗争劇、第2章突入!」
年をまたいで第10回目を迎えた最新情報コーナー。まずは新年を祝いたいところであるが、そんなノンキに言ってられない現在のパロXリング。いや、それがある意味ノンキと言えるのかもしれないが・・・。では、気を取り直して記事の原稿に取りかかるとしよう。

前回『悔しかったらどっちの興行に客が集まるか勝負しろ』とオーナーへ向けて言い放った武者逝・凄井宇座子。それほどまでに自らの新政権に自信を持っている宇座子であるが、対するオーナーも『それならやってやる、俺は絶対負けねえ』と同じく自信を持ったコメントで対決することを受託。その後日、二人が1月8日に行われるパロXオフ興行の午前・午後それぞれの興行を担当して闘うことが正式発表された。

ちなみに午前が宇座子、午後がオーナーによる興行プロデュースとなり、観客の携帯電話による投票がどっちに多く集まったかで勝敗が決まる。気になる出場選手の引き抜き合戦は壮絶を極めると予想されたが、意外にもオーナーはあっさり武者逝全ての選手を宇座子に譲り、自らの興行はファイモニのトップで活躍する選手など、アイドル系の選手を中心に構成したいと語っている。今回はそのオーナーへインタビューを敢行し、前回のVTRをモニターに通して見てもらいながら、興行決戦を目前に控えたその胸中を語ってもらった。

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VTRの宇座子「―はっきり言って今の武者逝は、ぬるま湯よね。」

VTRのジャガスキー「そうよ。ワタシも正直言ってね、今のままのこのリングで興味のある闘いなんて何一つもないわよ。」

オーナー「んなこたぁーないよ!いつもオフ興行でハッスルしてんじゃなーい。」

VTRの宇座子「―名前も知られてない中堅レスラーをパロXの代表に出して、武者逝の看板となるワタシ達を出そうともしない。理不尽極まりないわよ全く。」

オーナー「理不尽もなにも、オンラインでろくな試合できないから引っ込めたんじゃーん。」

VTRの記者「―お二人が交流戦をプロデュースするとしたら、どんな内容になるのでしょう?」

VTRの宇座子「前々から考えていたのはねー、ずばりブサイクNo.1を決める大会よ。」

オーナー「それいいねー。俺も前々から考えてたし。だったらもっと早く相談してくれればやってあげたのにー。」

VTRのジャガスキー「―最後に青二才オーナー、そのビビッてる顔をこちらから拝見できなくて残念だわー。まあせいぜいチビらないうちに・・・・・・・・・パシャッ!(オーナーを再び発狂させないうちにVTR停止)」

―さて、今の映像をご覧になって再び怒りに火をつけさせてしまってたら申し訳ないんですが、二人の発言を聞いて、どう思いますか?

オーナー「いやー、どうってことはないよ。そんなに嫌なこと言われたとは思ってないし、むしろなんか心地良い痛みみたいなのも感じられたしね。それに今度の対決ではとっておきの秘策を用意してありますから。」

―秘策・・・?ここで言える限りのことだけ、その秘策を教えて頂けますでしょうか。

オーナー「そうですねー・・・。まあうちのリング外から大物ゲストを色々呼んでます。今喋ってることがこのコーナーでアップされる時には、もうカード内容も発表されてると思いますよ。それを見れば、闘いがどうとか難しいこと考えなくっても、なんだこうやりゃ勝てるじゃんってゆうのが分かってくれると思うんで。」

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オーナーの言う通り、この記事を書いているその日に興行決戦のカードが発表された。その内容は以下の通りである。


「オーナー」VS「宇座子」
〜興行プロデュース対決〜

『午前の部』
(宇座子&ジャガスキー・プロデュース)

―第1試合―
「スペシャルシングルマッチ」
柳 ユウ VS レトルトーノ・ボンククレ

―第2試合―
「スペシャルタッグマッチ1」
真田 加代&井ノ上 和美 VS メチャ・ハデーメン&威院 駄容

―第3試合―
「スペシャルタッグマッチ2」
小倉 あん&天栗 秋子 VS 竹中 美紀子&大木 千佳代

―第4試合―
「スペシャル6MENタッグマッチ」
柴井 太呂香&麗式 お富&美式 お浄 VS フケテンネン&ジョルジョリ&ルシィーワ

―第5試合―
「4大強者バトルロイヤル」
加成 肝子 VS 紀所 伊代 VS 尾伴 草恵 VS 愚零豚 舞多

―第6試合―
「代表者対決・3本勝負」
凄井 宇座子 VS ヤハリ・ビールト・ジャガスキー



『午後の部』
(イチヒロオーナー・プロデュース)

〜新春お年玉企画・人気アイドル9大ドリームマッチ〜

―第1試合―
「CMガール対決・金融編」
大野 真澄(マコム) VS 松田 あやか(マイフル)

―第2試合―
「CMガール対決・カツラ編」
吉尾 美緒(マデランス) VS 斧刃(マートネイチャー)

―第3試合―
「バラドル・3WAYマッチ」
坂上 千里 VS こしの えり VS 堀々学園

―第4試合―
「暴言アイドル対決(ロンドンハーツ口喧嘩ルール)」
若塚 千春 VS あひる 由衣

―第5試合―
「格闘家熱愛対決(アルティメットルール)」
大池 麗子 VS 沢村 ひかり

―第6試合―
「アバンガールドVSイエローキャップ 事務所対抗6人タッグマッチ」
真壁 かおる&レイパーツ 天田&大倉 凛子
 VS 
MEGUMILK&金本 なるみ&加藤 梨江子

―第7試合―
「激乳ビキニコンテスト」
井下 美香 VS インラン・オブ・ジョイフル

―第8試合―
「ファイモニ提供・スペシャル3WAYマッチ」
ゴッツァン VS アヤヤ VS ミキティー

―第9試合―
「ファイモニ提供・スペシャル8人タッグマッチ」
ナッチ&JOHNSON&MISOZI&マリッペ
VS
リカッチ&ヨッスィー&ツジちゃん&カゴちゃん



宇座子プロデュースの興行は武者逝の所属選手が全員登場。普段オフ興行で見慣れているカードが多いが、気合いの入れ方も相当なだけに、各選手ともいつも以上に熱い闘いを見せてくれるだろう。対するオーナーの興行・・・。言っていた秘策がこういうことだったとは。お茶の間を沸かせる人気アイドルが総登場、興行の大部分がリング外から引き入れた大物同士の試合となっている。ファイモニの試合はそのわずか2試合・・・。オーナーを弁護するつもりは全くないが、確かに見たい対決が目白押しであることは、間違いない。

実際、このカードが発表された直後から事務所へ電話が殺到。「本当にあの美女達がやって来るんですか!?」「失神者が続出したときの対策は考えてるんですか!?」「全ての胸を合わせたら何カップなんですか!?」などの問い合わせが相次いで、現場はパニック状態。団体始まって以来の大騒ぎとなった。ちなみに武者逝の興行に関しての問い合わせは、ゼロ。また宇座子のマグマが燃え上がりそうな今度の興行だが、結果やいかに・・・。


第9回 12月31日付 「宇座子新政権、始動!?」
前回のタッグリーグ戦では文句なしの完全優勝を果たし、パロXリングの主権を握ることとなった宇座子とジャガスキー。彼女達はこれから一体どんなプロレスを我々の前に見せてくれるのか、今回は優勝の祝辞も含めてセミロングインタビューを試みた。

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―まずはタッグリーグ戦の優勝、おめでとうございます。

宇座子「あれはあくまで通過点にしかなんないし、それまで散々嫌な思いさせられてたから、あんまり嬉しい気持ちにはなんないわねー。」

ジャガスキー「優勝して当然。あれで優勝しなかったらワタシ達の後は無かったからね。」

―なるほど。これからパロジェクトXリングの新政権を築き上げるわけですが、お二人が具体的にやってみたい事は?

宇座子「そうね、まずはリングを武者逝一色に染め上げたいわ。それはリングの色を緑に塗るとか出場選手を全員武者逝にするとかじゃなくて、武者逝とは何なのか、武者逝の存在する意味とは何なのかをもう一度知らしめるための興行をやりたいわ。はっきり言って今の武者逝は、ぬるま湯よね。」

ジャガスキー「そうよ。ワタシも正直言ってね、今のままのこのリングで興味のある闘いなんて何一つもないわよ。他団体に乗り込みに行ったのも、本当の闘いを求めるため。このままうちのリングのヌル風呂に浸かってたら、湯冷めしちゃうわよ。あ、ワタシ結構日本のお風呂にも詳しいのよ、フフ・・・。」

―今の武者逝は、ヌルいと?

宇座子「そうよ。武者逝ってゆうのはもともと勝つために生まれた戦闘ブサイク熟女集団なのよ?それすらも忘れてるでしょ?オーナーは。そりゃね、勝つことばっかり考えて塩っ辛い試合ばっかりやるような昔のやり方に戻るわけじゃないのよ。勝負ってゆうのはね、お互いが勝つために闘おうとするから良い試合になるのよ。負けても良い試合ができればいいやなんて甘ったれた考えの奴が闘ったら、勝負じゃないでしょ?

プロレスは相手の技を全部受けきった上で、自分の持てる技を全て出しきり勝負をつける競技。自分や観客に甘えてるようじゃ真のプロレスラーにはなれない。それを一番知ってるのはオーナーのはずでしょ?それなのに近頃の交流戦じゃあ、良い試合をするためだとか若手を育成するためだとかヘリクツぬかして、強いのか弱いのかはっきりしない名前も知られてない中堅レスラーをパロXの代表に出して、武者逝の看板となるワタシ達を出そうともしない。理不尽極まりないわよ全く。」


ジャガスキー「全くよね。ワタシは宇座子の気持ちに共感して、本当の闘いをするために手を貸した。もちろんガイジン軍団を捨てたわけじゃないのよ?フケテンネンだってジョルジョリだって、ワタシ達とおんなじこと思ってるはずだから。武者逝の中でワタシ達に反対する者なんて、きっと一人もいないわよ。ワタシ達がリングに熱湯を注いで、熱闘の渦に変えてみせるわよ。」

宇座子「ジャガにしては面白いダジャレ言えたじゃないの(笑)。」

ジャガスキー「ダジャレなんかじゃないわよ。これは本気、アッハッハッハ!!」

―そ、それではお二人が交流戦をプロデュースするとしたら、どんな内容になるのでしょう?

宇座子「前々から考えていたのはねー、ずばりブサイクNo.1を決める大会よ。大会名をジャガスキーと一緒に色々考えてみたんだけど、挙がったのは『Boo−1(ブーワン)グランプリ』とか『逆ヴィジュアル系−1グランプリ』とか『BUSTLE−1(ブッスルワン)』とか『ブサイド熟女祭り』とか、なかなかこれだってゆうのが思いつかなくてねえ、アハハハ・・・。」

―長くなりそうなのでこの辺で切り上げますが、最後にファンとオーナーへ向けて、一言。

宇座子「武者逝ファンの皆さん、これからようやく武者逝の闘いが見られるわね。期待しててね。・・・オーナー、悔しかったらワタシ達の興行とアンタの興行、どっちが客集まるか勝負してみなさいよ!もう勝負はついてるけどね、ウフフ・・・。」

ジャガスキー「ワタシ達から目を離さないように。それと他団体の小娘達、ワタシの脅威はまだ終わってないから、油断しないでよ。最後に青二才オーナー、そのビビッてる顔をこちらから拝見できなくて残念だわー。まあせいぜいチビらないうちに早めにトイレへ行っておくことねー、アッハッハッハ!!」

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―いつもならこちらから強引にインタビューへお邪魔していたところだが、今回ばかりはさすがに黙っていられなかったオーナー。取材終了15分後、自ら自転車をこいで現場へ直行した!

オーナー「俺はチビるような歳じゃねー!!んにゃろ〜、だったらどっちの興行がお客さん集まるか、勝負してやろうじゃないか!俺は絶対負けねえ。お前達の塩々ファイトじゃ、ファンに携帯で投票させたって誰も支持なんかしねえよ!塩のど真ん中突っ走って、半年もしないうちに団体崩壊だ!あげく居場所失ってなあ、救命胴衣着て出稼ぎだとかほざいて戻って来るんじゃねえぞ!はあ、すっきりした。」

前回のオーナーの発言ですっかり自信を失くしていた我々取材陣が、今回のオーナーのバカ発言で再び自信を取り戻せたような気になったから、不思議である・・・。


第8回 12月25日付 「二人の抗争劇に、遂に終止符!?」
宇座子がオーナーとの抗争劇に終止符を打つべく開催されたタッグリーグ戦が、昨日全ての日程を終えた。宇座子&ジャガスキー組は優勝を果たせたのか、気になる勝敗表は以下の通りとなった。


得点
宇座子&ジャガスキー × × 12
肝子&舞多 × × × 10
フケテンネン&ジョルジョリ × × × 10
ルシィーワ&レトルトーノ × × × × × × ×
ハデーメン&威院 × × × × ×
お富&お浄 × × × × × ×
美紀子&大木 × × × 10
後藤&石川 × × × ×
飯田&今井 × × × 10

ご覧の通り、宇座子&ジャガスキー組が唯一12ptを稼ぎ出す完全優勝を成し遂げた。最終戦までダンゴ状態を続けていた今回のリーグ戦。宇座子&ジャガスキー組は後半の5試合全てを勝利で飾り、本番に弱いとされたこれまでの宇座子を見事払拭してみせた。逆に前半好スタートを切っていたハデーメン&威院は後半の試合全て敗北を喫し、優勝戦線を逃している。美紀子&大木組と飯田&今井組は最後まで優勝戦線に残る活躍を見せ、お富&お浄組も2勝ながら、リーグ戦対抗馬(豚?)とされていた肝子&舞多から大金星を上げるなど、これからのブレイクを大いに期待させた。

この結果により、パロXリングは公約通り宇座子達が乗っ取る形となるが、オーナーは今どんな心境なのか、自宅のこたつでうたた寝してるところを強引にインタビューした。

オーナー「気持ち良く寝てたのに今聞きに来なくたっていいじゃない!あ、タッグリーグ戦?うん、宇座子とジャガスキー、よくやってくれたと思う。まさか本当に優勝しちゃうとはね。約束通り、次回の興行は宇座子達が好きなようにやってくれていい。もうこっちからあーだこーだ言う気力もないから。僕が年末年始格闘技の番組を見ながら自宅でくつろいでいる間、向こうで話勝手に進めちゃってていいよ。」

―自ら経営されている団体を乗っ取られるというのに、危機感はないのでしょうか?

オーナー「危機感もなにも、彼女達は立派な大人だから。自分なんかよりもよっぽど長く生きているわけだし、彼女達を僕は信頼している。もし何かあったらこっちから出向けばいいわけだし。あなた達が言うほど深刻なことじゃないですよ、別に。」

この状況を前にしても変わらぬ平静を貫くオーナー・イチヒロ氏。深刻なことではないと言っているが、本当にそうなのだろうか。いや、言われてみればそうかもしれない。でもそうだとしたら、これまで散々煽っていた我々取材陣は何だったのかということになる。実際一番深刻な状況にあるのは、次の記事をしっかり書ける自信をなくした我々取材陣なのかもしれない。


第7回 12月19日付 「鉄女TT終了、宇座子に再び試練?」
飯野の失踪騒動、謎の覆面チーム登場など、アクシデントがありつつも無事興行を終えた鉄女タッグトーナメント。だがいつものごとく、当然この内容に納得のいかない者がいる。それは言うまでもなく、武者逝・凄井宇座子である。トーナメントの抽選会時に特別出演するも、全ての参加チームにハンデ戦でボコられるという散々な結末。怒りのマグマはますます燃え上がり続ける宇座子、大会終了後のグランプリ授賞式に乱入し、オーナーへ向かってこう言い放った。

宇座子「もうオーナーに何も言うことなんてないわ。ワタシはジャガスキーと手を組んで、パロXのリングを完全に乗っ取る。今度が最後の賭けよ。オーナーが自信のあるタッグチームを引き連れて、ワタシ達とのタッグリーグ戦を開催しなさい!そこでワタシ達が優勝したら、ワタシ達の好きなようにさせてもらう。もし優勝できなかったら、ワタシ達はもう二度とオーナーのやり方に口出しはしないわ。さあこれを見てるオーナー、答えなさい!開催しないなら、ワタシ達がこれからのパロXの興行全てを、メチャクチャにしてやるわ!」

これをVIPルームのモニターで見ていたオーナーへ、早速取材斑がインタビューを試みた。

―宇座子選手が大変な事を言っています。これはリングの存続に関わる危機なのでは?

オーナー「あっはっはっはっはっ・・・。実際危機なのはファイモニアワーの更新の方だよ・・・。こんな茶番でお茶濁してるぐらいだから。タッグリーグ開催してあげるけど、結果の出せない宇座子が優勝なんてできるわけないでしょ。これでようやく抗争劇が終わる。やっと宇座子の呪縛から解放できるよ。」

深刻な状況を迎えているにも関わらずオーナーはノンキな態度であった。確かにこれまで大事な場面で勝利を落とすことが多かった宇座子ではあるが、今回は他団体の大会で優勝した実績を持つジャガスキーがパートナーにいる。これで優勝ともなれば、パロXのリングは宇座子達の支配下に置かれることは、間違いないだろう。だが団体の最高責任者という立場にあるのはオーナーであることに変わりはない。オーナーは最後、我々の前にこう言い残した。

オーナー「お客さんもこの抗争劇には飽きてきてるでしょ。この興行で優勝できなくてもまだグダグダ言うようだったら、アイツらはいい加減『you are fired(おまえはクビだ)』しちゃおうかなと。一度“ゆうあぁー、ふぁいあぁーど!!”って思いっきり言ってみたかったんだよね。」

かつて“所属選手を全員、自分の子供のように可愛がってる”とまで言うほど選手達へ愛情を注いでいたオーナーの口から、“解雇”という信じられない言葉が飛び出したのである。やはりこの状況はタダ事ではない。

ではタッグリーグの件に移るが、今回宇座子&ジャガスキー組と闘うことになるのはオーナーがパロX女子部全ての選手の中から厳選して集めたこの8チーム。その中には普段武者逝との交流は少ない爆進党やファイモニのチームも含まれている。まず最初に武者逝からエントリーされたのは、宇座子のパートナー・肝子と愚零豚舞多による巨漢コンビ。続いてジャガスキーもメンバーを務めるヨーロピアントリオから、フケテンネン&ジョルジョリ組がエントリー。その後、前回の選考タッグリーグ戦で首位を獲得したルシィーワ&レトルトーノ組と、鉄女TTで善戦を繰り広げたハデーメン&威院組、若手を脱皮し一大ブレイクを図るお富&お浄も武者逝代表チームとしてエントリーされた。

そしてこの度爆進党からエントリーされたのは、オフ興行でもひさびさとなる竹中美紀子&大木千佳代コンビ。宇座子に“過去の遺物”と侮辱された怒りを晴らすべく、オーナーに参加を直訴。そしてファイモニからは、現在の若手2大エースである後藤と石川によるコンビと、ファイモニ前身時代に2大エースとして君臨していた飯田と今井が数年ぶりにタッグを組んで出場。この興行は現在4日目までを終えており、途中までの勝敗表は以下の通りとなっている。


得点
宇座子&ジャガスキー × ×
肝子&舞多 × ×
フケテンネン&ジョルジョリ ×
ルシィーワ&レトルトーノ × × ×
ハデーメン&威院 ×
お富&お浄 × × × ×
美紀子&大木 ×
後藤&石川 ×
飯田&今井 × ×

タッグに強いフケテンネンとジャガスキーの活躍に刺激を受けているジョルジョリのチームが3勝1敗でトップ。鉄女TTで精神的に自信をつけたハデーメン&威院組も、3日目までを3連勝という絶好調ぶりを見せ同じくトップへ並んだ。爆進党・ファイモニの各チームも、それに続く2勝と大いに健闘している。

注目の宇座子&ジャガスキー組は肝子&舞多組から初戦を落とされ、2日目は辛うじて勝利したものの飯田&今井組から凄まじい連繋攻撃を浴びる大苦戦に。そして3日目のフケテンネン&ジョルジョリ戦で2敗目を喫し、優勝戦線も危ういと囁かれる中、4日目は宇座子が快調な動きを見せ、勝敗をなんとかイーブンに持ち込んでいる。

果たして宇座子&ジャガスキー組はこの興行で優勝し、長期に渡って権力で苦しめるオーナーを降伏させ、リングを手中に収めるのか。それともここで優勝を逃し、これまでのようにオーナーの言いなりをおとなしく聞いてるだけの生活へと戻ってしまうのか。興行の全日程が終了次第、ここで報告する。


第6回 11月21日付 「鉄女TT、気になるパロX出場チームは?」
宇座子の発言を無視したオーナーが、強引に開催を宣言した今回のパロX交流戦「鉄女タッグトーナメント」。慣れないタッグでの興行にオーナーが弱気な態度を見せるなど、告知前はあれほど心配されていた今回の交流戦であったが、何かが吹っ切れたのか、興行名とそのロゴにオーナーお得意のパロディーネタを盛り込んでみせるなど、健在さをアピール。他団体参戦枠も前回同様全てが埋まり、バラエティーに富んだ他団体チームの顔ぶれにオーナーも「久々に闘人の第2形態を見られたよ。」と上機嫌。

さて気になるのはパロXからの出場チームである。出場が有力なのは前回のタッグリーグで首位を獲得した各チームとなるが、オーナーが候補に挙げたのは武者逝の柴井&柳組と、ルシィーワ&レトルトーノ組。理由は「あくまでうちの交流戦は他団体が主役。自分が主役になるんだという気持ちがあれば宇座子やジャガスキーを出してたかもしれないが、ぶっちぎりで優勝してしまう事態だけは避けたい。若くてフレッシュな選手に経験を与える場にしたい。」とのこと。しかし、この時名前を挙げられた宇座子とジャガスキー本人にしてみれば、こんな発言を聞いて黙っていられるはずがない。

宇座子「またワタシをからかおうってーの!?オーナーは結局自分の好みで出場選手を選んでるんじゃないの。ワタシを蛇の生殺しにしようったってね、そうはいかないわよ!」

怒りが頂点に達した宇座子はこの日、オーナーが試合を終えた直後にリングへ乱入し、漬物石落としでオーナーを失神KOさせるなど暴走状態。さらに、nWQ主催興行「Nothing left」で優勝を果たしたジャガスキーも、その成果を無視するようなオーナーのコメントに対し怒り心頭。

ジャガスキー「ワタシが他団体の大会で優勝したってゆーのは、武者逝が始まって以来の大快挙なのよ!?それをあのお坊ちゃんオーナーは分かってないってゆーのー!?ふざけろもいいところよー。さあ、ワタシと宇座子の言ってることが分かったんなら、今すぐ出場者決定トーナメントでもやらせなさい!」

これを聞いたオーナーは翌日、鉄女TT出場者決定ワンナイトトーナメントを急遽開催。出場選手は宇座子、ジャガスキー、柴井、ルシィーワの4名。それぞれシングルで闘い、最後まで勝ち残った選手がタッグパートナーを自由に選んで大会に出場する権利を与える。そしてそのトーナメントの結果は以下の様になった。



第1試合は新旧エース対決「宇座子vs柴井」。序盤からバンザイドロップ、タランチュラを決めていくなど、普段の試合では見られないような非常に機敏な動きで柴井を攻め込む宇座子。オーナーへの憎しみと出場への執着が垣間見える。着々と体力を削りこのまま勝利に一直線かと思われたが、終盤に入ってからは失速。各種掌底で徐々に勝機を見出した柴井が場外戦で猛反撃。場外カウントが入らないことを利用し、ダブルジャーマンなどの大技を次々と場外で仕掛け、体力を一気に削っていく。

宇座子も途中、場外へのダイビングショルダーを決めるなど再び優位に立ってみせるが、剃刀ブレーンバスターを再三にして切り返されるなど攻め手を欠き、しまいには切り返しのブレーンバスターから体固めに押さえ込まれて3カウントを献上という、屈辱の結末に。相変わらず肝心な場面で勝利を落とす宇座子、これではオーナーが首を縦に振らないのも無理ないだろう。


―予選第1試合―
×凄井 宇座子 対 柴井 太呂香○
(12分42秒、体固め)



第2試合は外国人対決「ジャガスキーvsルシィーワ」。序盤はルシィーワのパワーに圧倒されるもNL優勝の意地に賭け、同じくパワーで対抗してみせるジャガスキー。バックブリーカーの出し合いで力比べを展開し、互角に終盤戦へ突入。ジャガスキーがツイスターなどの大技でリードを取りに行ったがその矢先、ルシィーワの必殺ヨセテ・アゲテ・バーストを喰らってしまい大ピンチに。しかし瞬時に起き上がると逆にルシィーワをコーナーへ寄せ、リングを縦横無尽に駆け回っての串刺しカナディアンバックブリーカー。が、直後に2度目のヨセテ・アゲテ・バーストを浴びて万事休す。

これに留まらず大技を繋げていき勝利へ迫るルシィーワ、最後のバック取りへ、と、ここで既に虫の息と思われたジャガスキーが最後の余力を振り絞り、全体重を浴びせるバックプレス。ここで蘇生するとは予測していなかったルシィーワ、倒れたときの当たり所が悪かったのか、ダウン後ピクリと動かず。ジャガスキーが即座に背面式片エビへ持ち込み3カウントのゴングを鳴らせた。NLでの勝運をこんな形で味方につけるとは、ジャガスキー自身も驚いているに違いない。


―予選第2試合―
○ヤハリ・ビールト・ジャガスキー 対 ムサック・ルシィーワ×
(12分33秒、背面式片エビ固め)



両者が満身創痍の身体で挑む決勝戦、「柴井vsジャガスキー」。通常の試合なら小技、中技の牽制が大半となる5分台で、早くも激しい大技ラッシュが展開。柴井が掌底アッパーの火を吹かせ、ハラハラもみもみでタップを迫れば、ジャガスキーが垂直落下式バックドロップで動きを止め、シャウエッセン・イキデキヘンで同じくタップ攻め。こうした攻防がひたすら続いていき、お互いのスタミナが底を突いた中、バック取りを制した柴井。

プロレス技の王道、正調のジャーマンスープレックスをリングのほぼ中央で決めると、見事3カウントを奪った。実力低迷が囁かれた若きエース柴井が、その名に恥じない闘いぶりを我々ファンの前で久々に見せつけてくれた。これにより鉄女TT出場チームは「柴井&柳組」がほぼ決定的となった。


―決勝戦―
○柴井 太呂香 対 ヤハリ・ビールト・ジャガスキー×
(8分19秒、ジャーマンスープレックス)



この結果を見た直後、早速我々取材斑はオーナー本人に、今大会出場チームが誰かを聞いてみた。すると・・・?

オーナー「はい、鉄女タッグトーナメントに出場するうちのチームは、“しずかちゃん&プリンセスりんこ組”に今、決定いたしました!」

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生気を抜かれた様に固まる我々取材班。次に口を開くまで時間がかかった。

―オーナー、冗談言ってないで本当のことをお願いしますよ!出場者決定戦で優勝したのは柴井太呂香選手、従って今大会に出場するのは“柴井太呂香&柳ユウ”チーム、これしかありませんよね!?オーナー!

オーナー「僕が言ったことが冗談なのか本気なのかは、選手紹介ページを更新する時までの、お楽しみということで・・・。」

今回も結局オーナーに棒を振られる形となった、我々取材班。こんなことでいいのか、「ファイモニ/パロジェクトX」!!



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