第1試合「後藤&安倍組」対「矢口&ミカ組」 〜矢口「今日のヤグチは気合いをみせますんで、今日の試合、なっちとごっちんには絶対に負けませんよ!」 前回の試合では体のキレがあまり良くなく、持ち味を出せないまま吉澤からフォール負けを喫してしまった矢口。 だが今回は気合いを入れなおし、ハツラツとした試合を見せている。 〜開始1分で後藤にカウンターのラリアット→セントーンを決めて、1分30秒近くという短い時間に後藤が安倍に タッチを求める。 矢口に対し、前回の試合では好調ぶりを見せていた安倍。 今回もジャンピングエルボーでの追い討ちが効果的に決まっている。 もはやトップレスラーの一員として堂々とした戦いっぷりを見せるミカ。 安定した試合運びでどんな相手にも力負けしていない。 ミカからタッチした矢口が猛ラッシュで後藤に襲いかかる。袈裟斬りチョップから逆片エビ固めで絞めあげた後の 開始8分50秒、フィニッシュ技のスーパーフリークを早くも決める。 後藤がフォールを返した後すぐさま再びスーパーフリークを繰り出す。 後藤と安倍のやり方に、実力者としての不満を抱いている矢口が、速攻で潰しにかかる作戦に出ている。 いきなり局面をむかえてしまった後藤。安倍に交代するも、バックを取るのに失敗し、不敵な笑みを浮かべて 振り解いた矢口からダイビングセントーンを喰らってしまい、再びピンチが訪れる。 そしてコーナー串刺しのニーから再びダイビングセントーン。だが、顔面へのビンタから スーパーダイビングヘッドバットで矢口に対抗する。 しかし、そこから更に矢口の猛攻が爆発。 3度目のスーパーフリーク、ビッグバディボムと畳みかけ、ここ一番の大技・雪崩式リバースDDTで安倍昇天。 近距離のラリアットから、最後は得意のスーパーマリッペダイナマイトで試合時間12分39秒という、 タッグマッチとしては短い時間帯で決着がついた。 決着後ガッツポーズでファンの声援に応える矢口だが、ミカはなんとロープ越しに安倍を羽交い締めにして 捕らえているという光景が写ったのである。 まだ後藤・安倍を潰しきれていないのだろうか。矢口がなんとか興奮気味のミカをなだめて事態は収まった。 後藤・安倍がチームを組み続けている限り、外部からの怒りを浴び続けることになるだろう。 (12分39秒、スーパー・マリッペ・ダイナマイト) 第2試合「飯田&石黒組」対「加護&辻」 〜飯田「こんなおっきい体して辻・加護に馬鹿にされるわけにはいかないから、 本当のプロレスの試合を見せてやりたいと思いますぅー。」 石黒「わたしはそんなにキライってわけじゃないから、とりあえず「怖いお姉さん」っていうのを わかってもらえたらなーって(笑)。」 加護・辻「フレーッ、フレーッ、あいぼん、フレーッ、フレーッ、ののちゃん、 ワァーーーー・・・・・・、やったね!!」 〜今回最も前評判が高かったのがこの試合。見てのとおり、とても分かり易いキャラクター同士の対決である。 この試合で、その体格差がハッキリと表れた場面が飯田が辻へ、石黒が加護へのリストアップスラムを 決めたことだ。見かけだけでなく内容の方も非常に見応えのある一戦となった。 恐れを知らない辻の攻撃に、「子供には世話が妬けるわ」と言わんばかりに、抵抗することなく飯田がすぐに 石黒へ交代してしまうハプニングが。 あまりやる気を見せない飯田だが、石黒は1人で2人を相手するようにママさんぶりを発揮(!?)している。 石黒から交代を受けてようやくスパートしてきた飯田。クルックヘッドシザース、監獄固めなどの寝技を 積極的に決めている辻に対して、長い足を活かした打撃技で体格の差をアピールする。 飯田がパワーボムを決めようとしたところを辻がウラカン・ラナでギリギリ技を返す。 その後の喉輪も一瞬にしてバックに回り込み、延髄へのニールキック→ラ・マヒストラルで カウント2.9に持ち込む。 決して体格のハンディキャップを感じさせない戦いっぷりを見せている。 タッチを受けた石黒へもカウンターのフランケンシュタイナーを難なく決め、辻は猛ラッシュ。 その表情には勝負を楽しんでいるような無邪気さと、頼もしさが共存していた。 続いてチャッキリストレッチも決めた辻だが、石黒のツイスターに捕まってしまう。 タッチを許さずに逆エビ固めで何度も絞め上げ、辻のスタミナを奪っていく。 加護へ試合の権利が移ってからは、そんな緊張感をふっ飛ばすような、コミカルな動きとハツラツとした 技の繋ぎで観客の目を楽しませる。これが、加護の真骨頂なのであろう。 飯田対加護の局面で、試合は最高潮に。 加護の必殺ヤイヤイヤースタナーを喰らいつつも飯田が延髄斬り。 ダイビング延髄ニー、回り込んでの裏DDT、コーナーへ駆け上っての背面エルボーなど、テクニカルな技を 繰り出していく加護と、 ジャンピングニーパット、ジャンピングフロントハイキック、キングコングニードロップとダイナミックな動きを見せる 飯田による、エンターテイメント性溢れる戦いによって、会場の声援はピッタリと一つに合わさった。 パワーボムを受けておいての加護の小包固めにカウント3を許してしまい、悔しがる飯田の表情も、 なにか愛嬌が感じ取れるような気がしてしまった。 (17分38秒、小包固め) 第3試合「石川&吉澤組」対「市井&保田組」 〜市井「若い人には負けないんで、お母さんがんばりますよー。」 保田「お母さんさらまだいいけどさあ、「オバさん」とか言われるんだけど、あれ誰が言ってるの?」 加護&辻「おーばーちゃーーん!」 保田「コラ!!なにいってるんだよー(怒)」 加護&辻「おばちゃんアイス買ってー、ジュース買ってー」 市井「2人とも収録の仕事残ってたんじゃないのー?」 加護「あっ!?そうだったったけぇ。帰ろう、わーい」 保田「ったくぅー、おばさんって最初に言い出したのあいつらじゃないのー?」 〜ベテランコンビの健在ぶりを見せている市井・保田が、若い力を存分に発揮している石川・吉澤に挑む一戦。 筆者である私も、このカードには注目している。 師弟関係にある石川と保田、プッチモニの新旧メンバーである吉澤と市井。 どちらもともに、自分の意地をぶつけ合う戦いとなりそうだ。 序盤はパンチのラッシュと同性・異性見境無く喰らわしてしまう市井の急所攻撃でベテランチーム有利に 思えたが、試合への集中力・勢いではヤングチームに劣ってしまう。 フロントスープレックス2連発で吉澤がペースを掴み、石川が変形ツームストン、ドラゴンスープレックスで 勝ちに持って行く。 この試合、リカッチホールドこと卍固めも多用した石川。先輩には負けられないという気持ちが伺える。 石川最強の痛め技であるリストクラッチチャーミースライダーも連発で決めていく。 市井がパートナー保田へ交代しても、流れを掴みきれず、大技連発後石川が無理をせずに吉澤へ交代し、 間もなくすぐに繰り出した高角度パワーボムで勝利を掴んだ。 前回と同様、今回最も勢いを見せている石川・吉澤組。この流れを優勝決定戦まで持ち込めるか!? (16分19秒、高角度パワーボム) 第4試合「中澤&福田組」対「今井&島袋組」 先ほど紹介した石川・吉澤組と、もう一組勢いに乗っているチームが今井・島袋組である。 全盛期の強さを取り戻しつつある今井に、SPEED抗争時代からのライバル中澤が立ちはだかる。 この試合、やや動きがもったりとした印象を受ける中澤・福田組。 冷静なタッチワークで幾度と無く訪れるピンチをまぬかれるが、決定打でペースを握ることが出来ないまま、 終盤までさしかかる。 中澤のドクターボムが今井に決まり、ようやく勝機が訪れようとするが、体力が充分に余っている島袋が スピーディな技を次々と仕掛けていき、中澤がピンチに。 ドクターボムを良いタイミングで決めたものの、その後にカウンターでバックを取ってからの 高速ジャーマンスープレックスホールドを決められてしまい、あえなくピンフォール。 (19分42秒、高速ジャーマンスープレックス) 第5試合「平家&アヤカ組」対「りんね&柴田組」 若手チーム同士による対決。ここで勝ったチームが、次の強豪チーム撃破へ向けて、良いステップを 踏むことになる。 比較するとやや実績を上回っているのは平家チーム。実力では差が無いりんねチーム、なんとかここで いい結果を出しておきたい。 試合序盤、平家が有利に試合を進める。りんねがタッチしようとするのを何度も阻止し、 ノーザンライトスープレックスでダメージを負わせる。 そう調子は悪くない柴田だが、相手チームの両雄になかなかペースを与えてくれない。 アヤカが一気にハイスパート。ジャンピングパワーボムからワイルドボム、 ティルトスラム→ストラングルホールドγでフィニッシュに向かう。 りんねに交代するも、アヤカがマッドスプラッシュ2連発。 結果を出している平家とアヤカの勝負に対する気持ちの違いが表れている。 対矢口戦を思い起こさせる直下式ブレーンバスタ、ロックボトムを絶え間無く打ち続ける平家。 フロッグスプラッシュでカウント3を決めて、圧勝。 りんね「やっぱりみっちゃんとアヤカちゃんは強かった。勝負に対する気迫が違うんだと思う。 まだこれから始まるところなんで、この試合の負けをバネに、先輩に恥ずかしくない試合をやっていきたいです。」 柴田「私がもうひと頑張りしないから、りんねさんに迷惑をかけてしまっているんで、 次からは気合いを入れ直して望みたいです。 (15分30秒、フロッグスプラッシュ) |