RISING SUN

−2日目試合結果−




〜第1試合〜
SANGO VS 小倉 あん


明日のスターを目指す若い二人のこの対決は、前半SANGOが一歩リードを取ります。開始5分に回転地獄蹴りをヒットさせ、6分台にダイビングセントーン。そしてタイガードライバーへと繋いでフォールに入ります。更に7分台には回転地獄蹴りから2度目のタイガードライバー。小倉は必死に肩を上げてピンフォールを阻止します。

なんとか活路を見出したい小倉、リバース水車落としなどから逆エビ固めを何度か決め、基本に忠実なレスリングを貫きます。SANGOの鬼童クラッチを2で返すと、SANGOの背後へ目掛けてランニングのジャンピングエルボー、そして必殺「アンくるっとホールド(裏STF)」へ繋ぎます。

ここから反撃に移る小倉、SANGOの拳を握ってのランニングセントーンに対し、ダイビングエルボーからドラゴンスリーパー。しかし手数で上回るSANGO、ローリングソバットから2発目のダイビングセントーンへ。さらに足掛け延髄斬りから鬼童クラッチで丸め込むと、3カウントが。

SAORIを上回る運動神経と称される超新星軍・SANGO、パロX若手のホープ・小倉から、貫禄を見せつけての勝利でした。


○SANGO  対  小倉 あん×
(11分23秒、鬼童クラッチ)



〜第2試合〜
ドーベルマン 利明 VS ワリーネ・デードリッヒ


両者はラフ殺法を得意とするだけに、先程行なわれたフレッシュな闘いとは対照的に流血必至の闘いが予想されるこの試合は、その予想どおり殴り合い、蹴り合いといった喧嘩ファイトで荒々しく試合がスタートします。

ショルダーネックブリーカーを効果的に決めて前半をリードするワリーネ。これに苛立ちを隠せないのか、利明が場外に落ちるとリング下からパイプ椅子を持ち出します。凶器攻撃には馴れているワリーネ、利明の椅子攻撃もトーキックなどでうまく阻止し、ペースを維持します。

これに気を良くし、利明を再び場外に落とすとWOW!WOW!アピール。さらに怒りに火をつける利明、2個目の椅子を持ち出してリングに入ります。ロープに振りカウンターのナックルパートを決めますが、なかなかペースは動かず、ワリーネが得意の毒針ランニングエルボーを2発決めていきます。

そしてショルダーネックブリーカーを決めタイミングを計ると、先程の椅子を拾い頭部へ殴打。パイルドライバーは切り返し、逆に椅子攻撃を決めた利明でしたが、精神的に余裕のあるワリーネが小さなスキを見つけてダイビングショルダーを敢行。

しかし利明も先に立ち上がると顔面肘グリ、そしてそこからネックハンギングドライバーを決め反撃します。ここまでは良かったですが今度はワリーネが必殺「逆落ち(元祖パワーボム)」を決め再びリード。指を振り下ろすアピールを見せて猛ラッシュ開始。毒針エルボー、ジャンピングパイルドライバー、2発目の逆落ちを椅子の上で決めるなど次々に得意技を繰り出します。

さらなる地獄へ落とし入れようというのか、場外戦では有刺鉄扇バットを振りまわし頭部を直撃させます。まさに鉄棒を持った鬼と化し、場外マットでのジャンピングパイルドライバーも敢行。


しかし利明も場内戦へ戻ると、コーナーへ叩きつけてのセイバーハンマーからダイビングボディプレスを決めて、この試合2発目のネックハンギングドライバー。再び逆襲します。そしてしてやったりの急所パンチ、頭を指差すアピールも見せます。脅威的に這い上がった利明、続いて椅子攻撃からコーナーへ串刺し、パワーボムの体勢のままターンバックルへ容赦無く叩きつけます。

この攻撃にはさすがに自力で立ち上がれないワリーネ、得意げに利明がコーナーへ昇ってダイビング背面エルボー。このまま勝利へ向けて勢いに乗る利明、しかしその直後待っていたのは、ワリーネのお返し急所パンチ。これには予想できなかったか、がっくりとうつ伏せに倒れる利明。

ワリーネが強引に背中から起き上がらせ、ジャイアントバックブリーカーに捕らえると利明はたまらずギブアップ。凶器と狂気で満ち溢れ凄惨となった試合は、キャリアで上を行くワリーネが勝利を掴みました。


×ドーベルマン 利明  対  ワリーネ・デードリッヒ○
(16分25秒、ジャイアントバックブリーカー)



〜第3試合〜
ミキスケ&MARI&NONO
VS
奥井 まりあ&秋沢 美緒&田中 愛子


今回参戦した他団体同士の6人タッグマッチは、MARIが秋沢へ元祖スイングDDTを決めたあたりからTRWチームが一歩リードを広げます。その後NONOが田中へカナディアンバックブリーカードロップ。場外戦に移ると6人全員がリング内外で所狭しと暴れ回り、リング内では奥井と秋沢がNONOへ合体パワーボムを決めていきますが、場外ではMARIが田中へのダイヤモンドカッター。

混戦が終わるとNONOが再びカナディアンバックブリーカードロップを決めるなど、TRWチームのリードはさらに広がっていきます。そして局面はミキスケと奥井に。前日の試合ではミキスケからシングルで勝利した奥井、この試合も同様ドラゴンスリーパー、ダブルアームスープレックス、タイガードライバーと繋ぎミキスケを圧倒します。

しかしこれはタッグマッチ、TRWチームのカットプレーに奥井も体力を消耗。交代した秋沢がチキンウイングフェイスロック、振り抜きストレートなどでミキスケを追い込みますが、この試合好調のNONOに権利が移ると、バックブリーカースラム2連発からの駆け登りムーンサルトプレスで秋沢が逆に追い込まれます。

Aliceチームの2人が援護に入りますが、秋沢はタッチする余裕がなく、肩車式フェイスバスター、3度目のカナディアンとNONOが猛打を奮います。そして鬼童クラッチでフォール。これは秋沢がなんとかカウント2で間に合います。

ここで6人全員がリングの中へ。田中がNONOを首極めアームロックに捕らえますが、もう一方ではミキスケとMARIが奥井に合体バックドロップ。混戦が終わると、好調のままペースを保持するNONOが、筋肉バスターからロープに走ってのフライングボディアタックで再びフォール。奥井・田中のカットはMARI・ミキスケに阻止され秋沢は返す余力なく、3カウント。

ファイモニとのタッグマッチでの敗退を拭うようにNONOが、序盤から終盤まで圧倒的に試合を制し、ピンチな状況を作らせないままの勝利でした。


ミキスケ  MARI ○NONO

奥井  ○秋沢  田中
(17分32秒、フライングボディアタック)



〜第4試合〜
へなちょこ駄目男&3年Z組 岡間先生 VS ビリー・ヴィリニ・ヤブーケ&ゴリラ松井


パロXオーナーがマッチメーク前から構想していた「“変態コンビ”駄目男&岡間組vs“野獣コンビ”ヤブーケ&松井組」という、怪変隊と軍プロの混成タッグ対決。まずは駄目男がヘビー級のヤブーケを相手に真正面からのぶつかり合い、小法師チョップやリストホイップで豪快に放り投げるなど、出だし絶好調。

交代した岡間も、サミングやチンクラッシャーからの釣り鐘式ヘッドドロップなど得意のラフ殺法を展開。途中、松井にリバースパワーボムを決められますが、駄目男に権利を譲ると合体パワーボムを敢行、ニ人の呼吸が合います。野獣コンビもそれぞれパワーで応戦していますが、意外にも中量級である変態コンビが一歩リード、岡間の金的ヘッドドロップ→駄目男のフラッシングエルボーという連繋も飛び出します。

岡間がコブラクロー、踏み込み式地獄突き、サマーソルトドロップと繋ぎヤブーケを松井へ交代させると、その松井がマッスルポージングで気合いを入れ直し、ダブルニープレスからリバースバイパーホールド。カットに入る駄目男でしたが、それには気にも止めない松井が岡間へ鬼神の表情で喧嘩屋ラッシュ。これにビビる駄目男は手を出せず、見て見ぬ振りをしてしまいます。


この出来事によって失速が心配される変態コンビでしたが、タッチ成立後に岡間のローリングソバットラッシュ、抱え式バックドロップから駄目男がリバースタイガードライバーに持っていきペースは乱れません。リストアップスラムで駄目男が場外に落とされるも、向かって来るヤブーケへはマンモスバスターで撃沈させます。

リングに戻ればゴーストダンスで余裕を見せる駄目男、ファンの声援も味方につけて、四の字ジャックナイフ固めで松井をフォール。ヤブーケが一旦はカットで救いますが、駄目男ダブルアームスープレックスホールドで再びフォール、追われる展開が続く野獣コンビ。

しかしここから眠れる野獣が目を覚ました様に、野獣コンビが反撃開始。2度目のカットで合体パワーボムを炸裂。その後フォールされるも執拗にカットし、松井が地団駄を踏めば共鳴するようにヤブーケが雄叫びガッツポーズ。ここまでは良かったのですが、駄目男がバック取りをオーバーヘッドキックで返すと、裏投げ、リバースタイガードライバーと繋ぎ再びリード。

大ダメージを受ける松井ですが、この後バック取りは急所蹴りで執念の阻止。逆にフォールし混戦へ。カットに入る岡間へパートナー・ヤブーケがワイルドボムホイップ、ジャンピングDDTで迎撃。すると松井が駄目男へワイルドボムホイップ、野獣コンビが見事な分断攻撃を見せます。そして松井、再びマッスルポージング。高鳴る鼓動は収まりません。

猛反撃の野獣コンビですが、またしてもこの後反撃を許してしまいます。駄目男が捻り式バックドロップからキーロック。ヤブーケがカットに入るも、岡間がお返しのオクラホマスタンピート。これに気付かない松井が駄目男を羽交い締めに捕らえるもヤブーケが応えられず。その頃ヤブーケは、岡間の鶴の舞ポーズを見せつけられていました。

この試合、岡間のアシストによって本来以上の強さを見せる駄目男、松井をリバースタイガードライバーから裏足四の字固めに捕らえます。苦心の表情で耐え続ける松井でしたが、意識ももうろうとしておりヤブーケのカットが視界に入らなかったのか、カットを待たぬうちにギブアップを告げます。パロXオーナーの希望に応えたこの試合、両チームとも初結成ながら兄弟のように息の合ったコンビプレーを見せて、会場のファンを大いに喜ばせました。

○駄目男  岡間  対  ヤブーケ  ×松井
(22分28秒、裏足四の字固め)



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